購入価格 ¥1,500@フクイサイクル
Vittoriaのチューブラータイヤを作っている会社で生産された、
激安チューブラータイヤです。
普段はVittoria Corsa EVO SC 23Cを使っていますが、
違いを知りたくなり、試しに購入してみました。
以下の比較もEVO SCを基準として読んでいただければ幸いです。
○重量
予備の1本を測ったところ、298gでした。
アスキーサイクルのサイトによると公称310gなので、
そんなもんじゃないでしょうか。
Rallyや他社の練習用チューブラーと比べても極端に重いわけではないようです。

△装着時の精度
EVO SCはリムに乗せるとスッと中心に収まって、
ほとんどフレを取るのに苦労しなかったのですが、
こちらはどうやってもバルブ付近の縦ブレをとることができませんでした。
今回はフンドシの位置が左右平行になるように装着しましたが、
トレッド面の極端な横ブレはありませんでした。
初回装着時に腕や空いたリムでグイグイ伸ばすのがチューブラーの恒例行事ですが、
手持ちのmavic Reflexでは、あまり伸ばさなくても嵌めることができました。
△乗り心地(実走)
体重60kg+自転車重量が8.5kg程度で、前後7.5気圧での感想です。
両輪で100g程度重くなるので、EVO SCから交換した直後は漕ぎ出し時に重さを感じました。
ただし、しばらくすると慣れてしまう程度です。
ブチルチューブのせいもあってか、乗り心地はクリンチャータイヤに近く、
スルスルと路面を滑るというよりは、分厚いゴムをゴロゴロ転がしている感覚です。
細かい振動はある程度拾ってしまいます。
また、ある程度のスピードでコーナーを曲がる際、
EVO SCはタイヤ全体がしなやかに変形してグリップする感覚がありましたが、
こちらはそれを感じることができませんでした。
かといって不安になる程滑るわけではなく、意外とどんな条件でも安定しています。
雨天走行も何度かしましたが、マンホールの上でも
極端にグリップが落ちることはありませんでした。
×乗り心地(3本ローラー)
上述のようにバルブ付近で縦ブレがあるため、
二槽式洗濯機の脱水時のような轟音が響きます。
ローラーとタイヤのトレッドが摩擦するときのキュルキュル音も大きめです。
△切ってみた
後輪で数100km使ったものをカッターでざっくり切ってみました。
耐パンク層は特に見当たらず、分厚いトレッド層がカマボコ型についています。

内部のブチルチューブは0.6mm厚で、軽量チューブといえるでしょう。

ただバルブ付近でチューブを思いっきり重ねて接着しているので、
この辺りが前述の縦ブレと3本ローラー使用時の轟音に繋がっているようです。

○まとめ
しなやか、軽量といったチューブラーならではのメリットが少ないため、
クリンチャーから乗り換えた方が初めて使うものとしては勧めにくいです。
・トレッドコムが分厚い
・空気圧の管理が楽
・意外としっかりしたグリップ
・地味な見た目
・バルブコア取外し不可
・耐パンク層無し
・安い!
といった特徴があるため、決戦用ホイールには別の高級タイヤを履かせて、
トレーニング用のホイールで使い倒す用途がちょうどいいと思います。
Rallyを買うくらいならこっちでもいいかな、という感じです。
価格評価→★★★★★ 下手なクリンチャータイヤ+チューブより安い
評 価→★★★★☆ 激安練習用タイヤとしては悪くない
カタログ重量→310g(実測重量298g)