それは4年前の11月のことだったと思う。
奥多摩湖へ向かう道の途中、そばが食べたいと思い次に見つけたら入ると私は決め走っていた。
そして、トンネルを抜けるとすぐ「そばすぐそこ」という看板が出てきたので迷わずその方向へ曲がって入った。
入って100mほど行くと横に溝が入った急な坂がいきなり出てきた。
この写真は、下るときに最初に出てきた横溝を撮ったものである。最初に来る登りはこんなものではなく下りでは前転の危険があるほど急な坂だ。
当時の私は最初から登りきれず足を突いてしまった。正直余りの登れなさに絶望もした。
しかし、すぐそこを言う言葉を信じ歩いたり乗ったりしながら登った。
当時看板は、ものすごくたくさんあり、ひたすら「そばすぐそこ」という看板が登る途中20個くらい見た気がする。
わずか2.5kmの距離なのだが当時の私からすれば永遠にも感じられるほどきつかった。
白石峠や箱根旧東海道など登りきってもこの坂にリベンジしに行くことだけはする気が出なかった。
そんなこんなで最近「ラピュタ坂」として有名らしい八王子の和田峠に行ってきたのだが、ここの平均傾斜は11%程度3.5kmということで10.5%程度2.5kmとこちらのほうが数値だけ見れば楽らしく、和田峠は、慢心相違で行っても登れてしまったので今こそリベンジしようと言う事で今回4年越しのリベンジをしに行った次第だ。
行き方としてはまず、奥多摩駅から411を奥多摩湖のほうへ向かうと最初のトンネルがある。そのトンネルを通って出るとすぐ体験の森の看板が出るのでトンネルを出てすぐその看板どおり左に曲がると僅かに下った後に、ひたすらヒルクライムが始まる。
ちなみに曲がらないと先に橋を渡ってすぐまたトンネルがある。
やはり最初の100mほどから始まる横溝急坂、個人的にはヨーロッパの石畳のように感じてくるから不思議だ。昔とは違い何とかクリアするも急坂が続き横溝地獄は何箇所もあり、横溝がない所も道路の舗装状態が悪くでこぼこしているのでずっと耐える時間が続く。
しかし半分を過ぎると横溝も出てくるが急斜面で無くなり一気に楽になりゴール。
ちなみに今はお蕎麦屋は2年ほど前につぶれてしまったそうで名物の詐欺看板はもはや跡形もない。ちなみに結構な登山客が看板にだまされ被害をこうむったそうな・・・・・・。
そして昔のお蕎麦屋まで登りガッツポーズをするもまだ続きがあった。
何気なく道路が続いているので行けるところまで行くと
こんな看板が出て閉じられているので下り、寒くなったのでトラックのわきでジャンバーを着ていると
「上から下ってきたのかい?」
工事しているおっちゃんに聞かれた。
何でも、まだくぐれば2kmほど登れるそうで行って来いと言うのだ。
もう下る気満々だったがせっかくなので自転車を持ち上げ行ってきた。
こちらもなかなかきつい坂が続き流石に前半の横溝地獄ほどではないがきつい坂だ。
なんやかんやで車が行きそうな道が終わりでも、小型車が一台通れそうな道が残っている。何だかんだ舗装されておりいけそうだ。
しかしこれが罠だった。余りの急斜面過ぎて登れないのだ。途中からレッドカーベットが引いてあると錯覚する(赤色のペンキが縫ってあるだけ)所まで上がったのだが急すぎて上りながらスリップして転倒したので流石に断念。
下るのも角度がありすぎて怖いので途中まで歩きながら下った。
さて、登るのもいいのだが下りだ。
正直初めて下ったときは横溝がバイクをガタガタ言わせ、余りの急斜面に前転を覚悟したものだ。
しかし、当時のブレーキはフルティアグラ。
今は105と言うこともあり、当時から比べればまだましだったが、正直前転しないかビクビクものだ。重心を思いっきり下げ、昔よりは遥かにあがった下りのテクニックで何とか下りきった。本当にあの時、良く下れたな・・・・・・。ブレーキきかなすぎて下りきった時には握力がなくなってましたっけ・・・・・・。
というわけで、このコースについてまとめます。
始め2.5kmの10%越えのヒルクライムがあり、満足できなければ2km追加できるというすばらしいコースである。
ついでにダウンヒルのテクニックも全力で鍛えられるというコース内容となっている。
この文句ですばらしいと感じる貴方は坂馬鹿です。
ただ、過度な期待は禁物かもです。もっときつい所はいくらでもあるでしょう。
奥多摩にはまだまだ、きつい坂がたくさんありそうなのですがアクセスが悪いためわざわざ探す為だけに行く気はしませんしね。
しかし、数値上は和田峠よりぜんぜん楽なはずなのに下りは圧倒的にこっちが怖いです。
きつさはなんとも言えませんが八の字でいかないと上れないと感じたのは圧倒的にこっちの坂です。やはり横溝はきつい。
短時間的なきつさが続くのは今まで登った山の中でもトップクラスでした。
評 価→★★★★☆(リベンジ達成。達成感はある。)
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年 式→2015