購入価格 たしか2本で¥1,000円前後でした
CLと比べて段違いでビードが硬くタイトなTLタイア専用(ロード・MTB兼用)に作られたレバーです。
厚手に作ってもありますがプラスチック自体が硬質のポリアセタール製で、頑固なTLタイアのビードを抉っても折れない強度とTL特有のタイトフィットでも扱えるよう配慮された特殊な形状を持つのが特徴。通常のCL用と同じくフック部を支点にビードに引っ掛けてプライするためのヘラ状歯先の他、逆にビードを引っ掛けてフックの内側へ落とし込むためのニードル状歯先があります。IRCはこれをIRC製のTLタイア専用として販売していますが、多分他メーカーのTLタイアに使っても特段問題はないんじゃないかと思います。というか、私は今のところこれをHutchinson Atomで使ったことがあるだけなんですが…
これ無しでTLタイヤ交換をする羽目になったら事実上手詰まりになるんじゃないかと思うくらい、効果テキメンな工具でした。具体的な使用法はIRCのHPに図解入りで詳しく説明されているのでここでは割愛します。
http://www.irc-tire.com/ja/bc/products/others/lever_tl/価格は少々張りますが、頑丈でとても使い勝手が良いので買ってよかったと思っています。
実は一度だけ、無くても何とかなるだろと根拠の無い余裕をぶっこいてカンパのレバーでAtomの取り外しに挑み、あっけなく折ってしまったことがあります。非常にもったいないことをしてしまいましたが、市販タイヤレバーの中でも一番頑丈な部類のカンパ製レバーをあっさり打ち負かしてしまうのですから、TLタイアのビードがどれだけ硬いか推して知るべしです。いざパンクした時のことを考えると持ち出し工具の中には必ず入れておくようにしなければ、と肝に銘じる出来事でした。幸いなことに今まで出先でTLタイアをパンクさせたことはないのですが、なければ多分マイナスドライバーなどで代用する他手がなくなり、運が悪ければリムを曲げてしまうことになるかもしれません。
ヘラ状の側はかなり厚みと幅があって、通常のCLタイア+インナーチューブの組み合わせの分解に用いるとチューブを噛み込んでパンクを誘発するから使うな、というIRCの但し書きがついています。ビードの緩いタイアなら特に問題なく使えるんですが、おろしたてのVittoriaやContinentalなどタイトで硬いものに使うのは確かにちょっとリスクが高そうです。念のためCLタイアと平行してTLを使用している方は注意しておくべきでしょう。
価格評価→★★★☆☆ (高いのだけれど仕方無い)
評 価→★★★★★ (性能・使い勝手・耐久性ともに文句なし)
カタログ重量→ N/A (実測重量 16gx2本)