購入価格: ¥1,010 (税込)
標準価格: ¥1,010 (税込)
『後方を広範囲に映すデザイン性の高いミラー。コスパは抜群』
■ BUSCH&MULLERのミラーから買い替え
ミラーは安全運転に大きく貢献するものだが、自転車の見た目を大きく損なうものでもある。私が使っていたBUSCH&MULLERのミラーは、映りがきれいなガラス製のミラーを採用しているのは良いのだが、樹脂パーツや塗装の質感がイマイチだった。
デザイン性と実用性を両立したミラーがあれば良いのだが、なかなかそのようなものは見つからなかった。カラフルなミラーは、バーエンドからの出っ張りが大きくて不格好。小型のミラーは目立ちにくいが、映りが小さかったり、ミラーの平面度が悪かったりする。
理想的なミラーを半ば諦めかけていたときに、guee i-seeというミラーが出た。このミラーのデザインなら、取り付けても見た目をそれほど損なわずに済むだろうと考えた。ミラーの品質が気になったが、価格がリーズナブルということもあって試してみた。
写真: guee i-see ホワイト & ブルー
■ 大きさ、形状のバランスに優れ、自転車のワンポイントになるデザイン
このミラーの外径は約55mmと、BUSCH&MULLERのミラーとほとんど変わらない。バーエンドに取り付けても、この程度の出っ張りなら許容できる。これ以上大きくなると出っ張りが目立ちすぎるし、小さくなると見えにくくなる。
このミラーのデザインの特徴は、ミラーの裏側にゴムリングが取り付けられていることだ。カラーバリエーションは6種類あり、自転車に合わせて好みのものを選べる。ミラーはバーエンドから出っ張るのでなるべく目立たない方が良いが、このゴムリングにのおかげで、積極的に自転車のワンポイントアクセントにすることもできる。
ボディーは半光沢の樹脂製。表面が梨地ではなく平滑なので、あまり安っぽさを感じない。また、樹脂の質感よりもゴムリングの発色の方に目が行くので、ミラー全体を見たときでも悪い質感ではない。
写真(左、中央): ワンポイントアクセントになるゴムリング
写真(右) : BUSCH&MULLERのミラーとの比較 ※真ん中がguee i-see
■ 後方を広範囲に写す凸面鏡
guee i-seeのミラーはプラスチック製で、安全性の高い飛散防止機能付きのものだ。映り方は鮮明で美しく、ガラス製のミラーと比べても遜色のないものだ。3ヶ月以上使っているが、ミラーが曇ったりくすんだりすることもない。値段の割にかなり品質が高く、ZEFAL SPIN バーエンドミラーよりずっと上質なミラーだと思う。
ミラー自体が大きい上に、凸面鏡を採用することによって、後方を広範囲に映すことができる。特に後方の二車線の状況を把握するのに便利。映る範囲はBUSCH&MULLERを上回る。
ただし、後方を広範囲に映せる代わりに対象物の映りは小さい。このミラーに自動車が小さく映った場合、自動車は自分にかなり接近している。だから、ミラーの写り方と実際の距離を一致させることが必要だ。もちろん、目視での後方確認も怠ってはならない。このミラーで把握できるのは、自分の自転車から比較的近い距離の自動車だ。遠くの車両の把握には平面鏡の方が向いている。私としてはチラ見できればよいので、BUSCH&MULLERよりも使いやすい。
写真: 後方の広範囲を確認することが可能だが、距離感には注意
■ ミラーの角度はざっくりと調整すればOK
guee i-seeはミラーの角度の調整がとても簡単。大きな凸面鏡が広範囲を映すので、ざっくりと角度を合わせれば済む。簡単で時間のかからない角度調整を体感すると、シビアな角度調整を強いられるミラーはもう使いたくなくなる。特に出発前の煩わしさがなくなるのが嬉しい。
写真: 壁に立てかける際にミラーを内側に付け替え。元通りに角度調整するのも簡単
■ 見やすい取り付け位置
【フラットバー】
他のミラーと同様、バーエンドバーの先端に取り付けると見やすい。BUSCH&MULLERのようにバーエンドに挿入するタイプではないので、バーエンドバーなしでは、このミラーは使いにくいと思う。
写真: バーエンドバーの先端に取り付け
【ドロップハンドル】 ※ピストハンドル NITTO B125
バーエンド先端が見やすい。これも他のミラーと同様だ。ただし、ミラーの基部があまり大きく動かないため(後述)、バーエンドの内側に取り付けると後方が十分に映らない。だから、取り付けるならバーエンドの外側になる。
この位置では、ブラケットポジションのときに前腕が邪魔で見えないので、頭か前腕を動かしてミラーを覗く必要がある。下ハンでは目線を動かすだけでよいので見やすい。バーエンドに挿入するBUSCH&MULLERでは、下ハンで頭を動かす必要があった。低い姿勢で頭を動かしてミラーを覗くのは怖いので、個人的にはguee i-seeの取り付け位置の方が好きだ。
写真(左): ブラケットポジション。前腕が邪魔になる
写真(右): 下ハンを握っても前腕は邪魔にならない
【上記以外の取り付け位置】
コラムスペーサーやハンドルバーの中央付近など、上記以外の取り付け位置も試してみたが、後方が見にくかった。ミラーの基部が大きく動かないため、自分の身体が半分くらい映ったりして、後方が十分に映りきらないからだ。広範囲を映す凸面鏡なので、基部の可動範囲を大きくしなかったのだろう。だが、ミラーを動かせる範囲が大きければ、ストラップを生かして様々な位置に取り付けられたと思う。
写真(左) : 30°くらいずつ動けば、いろいろな位置に取り付けられたかもしれない
写真(中央、右): パッケージに描かれた取り付け位置
■ カタカタ音が気になることも
ちょっと気になる点は、地面の凹凸が大きいとカタカタと音がすることだ。黒い樹脂製のボディにミラーがハマっている構造が原因だと思う。他の部分の出来がよいだけにちょっと残念。きれいな舗装路を走る場合は音が生じないので問題ないが、主に未舗装路を走る場合は気になるかもしれない。地面の凹凸でミラーがブレるのは他のミラーと同様だ。
また、ゴムのリングの一部が、走行の振動で浮き上がっていることがあった。このゴムのリングは、樹脂のパーツにただはまっているだけか、一部しか接着されていないようだ。脱落することはなさそうだが、機会があれば接着して取れないようにしておきたい。
写真: ゴムリングが浮き上がることがある
■ コストパフォーマンスは抜群
guee i-seeを3ヶ月以上使ってとても気に入った。個人的にはBUSCH&MULLERのミラーよりもguee i-seeの方が好みだ。デザインは圧倒的に優れているし、後方の状況を広く把握できるからだ。しかも、1,010円とコストパフォーマンスは抜群。機能、デザイン、値段のいずれの点でもおすすめできるミラーだ。
ただ、ストラップのゴムは厚手なので簡単に切れることはなさそうだが、樹脂製のボディは耐衝撃性に不安が残る。だが、この値段なら買い替えても金銭的な痛手が少ないのが救いだ。自転車の転倒や接触に気をつけて、できるだけ長く使おうと思う。
図: guee i-seeの良い点と悪い点
価格評価→★★★★★ (素晴らしいコストパフォーマンス)
評 価→★★★★★ (優れたデザイン、品質の高い凸面鏡、簡単な角度調整。ただし、満足感は取り付け位置による)
<オプション>
年 式→2014年
重 量→28g (実測)