[ROAD] TNi 7005MKⅡ フレーム
購入価格 ¥28,600(BB周りの処理を無料でしてくれるショップの通販サイト)
いつもの通り、余談から入るスタイル…。 見たくない人は、少しスクロールしてって下さい。
初めて組んだロードバイクであり、そして我が人生第1台目を飾ったロードバイクが、7005MK-Ⅱ。普通の人なら1台目はTCRやその辺りのグレードのバイクが多いと思うが、まさかのフレーム組みが必要な、TNIである。 購入は昨年の8月頭。パーツの移植に手間取り、組み上がりが8月下旬。つまり、もうすぐ1歳の誕生日というわけだ。その誕生日を記念して、名無しに1年間で感じたことを書こうと思った次第だ。
昨年5月、GIANTエスケープR3を購入。はっきり言って、4月頃までは自転車になんか全然興味なかったのだが、些細なきっかけで火がつき、クロスバイクを購入。人間とは、本当にちょっとした事で熱くなるんだなと改めて実感。元々スピード狂&弄くるのが好きな性分だったため、6月にはドロハン化、タイヤ交換、ホイール交換、サドル交換、ペダル交換、シューズ購入と、超ハイスピードで機材やウエアを揃えていった。熱くなるととことんまで拘りたくなるのが癖なので、いきなりかなりのお金が飛んでいった。
転機が訪れたのが、7月末。たまたま見ていた通販サイト(購入先ではない)に載っていた、クロモリロードに触発された。ルックスがツボにはまった。いつかこんなのを乗り回したい…そう思うようになった。その後、フレーム素材に関するいろは、特性、注意点などを調べていった。当初はクロモリロードを買うはずだったのだが、"重い、ちょっと面倒なヘッドパーツ、クロモリもピンキリ"という事を知り、いつのまにやら買える範囲内でロードバイクが組めそうなフレーム探しに切り替わっていた。そんな中で見つけたのが、7005MK-Ⅱだった。 エスケープを一度全バラした事はあったので、組み立て→形になるまでにはさほど時間はかからなかった。部品が足りてないのを買ったりしていたから、完成が下旬になったのだが…。
お待たせしました、本題。 その前に、今のバイクのスペックを記載。
フレーム…もちろんMK-Ⅱ、Mの黒 フォーク…BOMAのストレートフォーク コンポ…6700/6600/4600/5700の超ミックス (シフターとRDが4600、FDが5700、クランクが6600、あとは全て6700) タイヤ…FコンチGP4000S2 R TUFO JET PRO ホイール…FアルミclRカーボンディープtu ハンドル周り…DEDAスーパーナチュラル、DEDAクアトロ2 サドル周り…TNI ALPOST+リッチーPROstream
上記仕様、サイコン込、ボトルゲージ2個付、ライトとベルとボトル抜きで約7.8キロ
【外観、重量】 超がつくほど地味。そして昨今のアルミフレームと比べると重い。 凝った塗装など一切されておらず、一色ポンッと塗られてるだけ。そして無駄にテカテカしてる。そしてチューブもただの丸。しかし、シートステーやチェーンステーは太さに微妙に変化を持たせており、この辺りは凝ってるのが分かる。でもそれが乗り心地の良さに繋がるわけではない。 それから、割と塗装が剥げやすい。傷がつきやすいと言った方が適切だろうか。
それから、異様に重い。ヘッドパーツやシートクランプを外しても、1580グラムもあった。しかし、この重量は塗装で重くなってるのではなく、元々チューブが肉厚だから重いのだ。 昨今のエントリーアルミロードには、ツールを走ったアルミフレームに使われた技術が盛り込まれているバイクが多く、エントリーのくせに…と少し妬ましく思うくらい軽く仕上がっているバイクが多い。もちろん、SCOTTやORBEAのように、重量だけでは語れないフレームもあるが、やはり機材の影響を受けるスポーツである以上、"軽い"ということも大切な要因である。しかし、アルミはカーボンにはなれない。本当に軽いアルミフレームは、耐久性に難が残る。どんな使い方であれ、いつダメージを与えてしまうかは分からない。最近のカーボンフレームは、アルミが出せる最も軽い重量、1100グラムもあれば結構な耐久性を持つ。 7005MK-Ⅱはその肉厚チューブ故、毎日乗れて、固定ローラー台もこなせ、トレーニングにも耐えられ、レースにも出られる、本当の意味で万能なフレームである。メンテと乗り方次第では、クロモリロードのように10年は余裕で持つだろう。全然軽くないが、それだけ耐久性に不安を感じさせないフレームだとも取れる。
【剛性面】 コンポの主要パーツ(STI、クランク)が中古品なため、あまり当てにならないと思うが…。 まず一言、硬い。試乗会含めて何台か試乗してきたが、ミッドレンジカーボンフレームも含めた全試乗車の中でも1、2を争う硬さを誇る。ハイエンドにはS-WORKS TARMACやTCRadvSLなどのプロが使うフレームがあるため、そこまでは行かないが、かなり硬い。停止時にミスしてギアを重いままにしておくと、発進時に足裏にダメージを負うはめに。その代わり、速度に乗ればかなり機敏な反応を示す。巡航からの加速は鋭い。自分の足では撓みなんか一切出ない。クライムは全然ダメ、高速巡航も難しい、加速は結構いけるのでスプリンター寄りの脚質だが、その中でもかなりへっぽこな部類のスプリンターなので、良くフレームに負ける。しかし入力した力が過不足無く出力される感覚は、自分の正確な脚力を見せつけてくるため、そこがまたトレーニングの励みになる。こんなフレームだからこそ、上手く走れてる時は思わずニヤッとしてしまう。スプリンターのトレーニング用フレームにはもってこいじゃないだろうか。
しかし、その硬さがヒルクライムで裏目に出る。 しなやかさとは無縁のフレームなため、なかなか踏み込むタイミングが同期せず、変に疲労だけが蓄積されていく。フレーム重量も加え、ヒルクライムには向かない。ヒルクライムのトレーニングなら、RFA5やビアニローネ7などの方が良い。
【振動】 かなりくる。構成機材がこんなんだから硬くて当たり前、振動が来て当たり前なのだが、ロングライドではちょっと我慢出来ない。振動を無視して踏み続ければ、いつもより早く足が逝ってしまう。わざと少し荒れた道を走ろうもんなら足の裏に乳酸が溜まり、酷い時は少しも踏めなくなる。こういう時、あのカーボンフレームならどうなってたんだろう…あのフレームならここ楽にクリアできたんだろうか…と、いろいろ考えながら走る。しかし、わざと硬めの方向になるようパーツを選んでいるため、これがラテックスチューブ、ゲル入りサドル、振動吸収に特化したシートポスト、カーボンハンドル、柔らかいホイールだとどうなるのかは分からない。というか、パワーをスポイルされてしまうパーツには興味が無いため、やっぱり上記仕様が1番しっくりくる。
【総評】 本当の意味での万能フレーム。耐久性も問題ない、硬い、反応性良いと、長く使えるロードフレームだと思う。地味さは乗り手のセンス次第で補える。やる人はカッティングシートでデコレーションするし、ステルス戦闘機ばりの真っ黒を貫く人もいる。強度面から言えば、数少ない旅にも使えるフレームだろう。 使い方は様々、ヒルクライム以外ならどんな要求にも応えてくれる。自分はこれで短距離レースにも出場した。
ネタにされるフレームだが、アルテグラで組むと良いバイクになる。カンパ派なら、AthenaやChorus。こちらはカーボンクランクという選択肢があるため、多少足を労れるかもしれない。自分もいずれはカンパに移行するつもりである。
価格評価→★★★★★(ロードフレームが3万以下、言うことなし) 評 価→★★★★☆(振動吸収は目を瞑るとして、ヒルクライムだけはどうにかならんのか…) <オプション> 年 式→購入は2013年 ちなみに開発は2011年らしい カタログ重量→1520g(S)(実測重量Mで1580g)
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