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馬鹿野郎!!
何が「それな」だ!
何が「わかる」だ!!
わかった時点でお前は負け犬なんだよ!!
だが俺も男だ、くどくどと長い説教をするつもりはない。
どうやらここは黙って俺の過去の経験を聞き、そこから俺の言わんとすることのヒントを見つけ出すがいい。
そう、あの日の俺が先輩に学んだように―――
あれは俺が「白糸のイリュージョン」の名で呼ばれ始めた頃のことだ。
俺「ガハハハハハ!俺に上れない坂などないぜ!!」
そんな俺をチームの先輩であるひでおさんは黙って引き、チームの若手とともにある坂に連れて行ったんだ。
ひでおさん「今日はSFRだ。まずは俺の手本を見ろ!」
ひでおさんはギアをアウタートップにセットすると、おもむろにダンシングをはじめた。
デヤァァァァーーーッ!
大木のような太ももは勢いを増し、まるで53×11の漢ギアを通して地球という車輪を回転させているかのような力強さだ。
そして上り終えると、俺を含めたチーム員を整列させて叫んだ。
ひでおさん「よし!前から順番にこの坂を上るんだ!!」
だが、みんな果敢に取り組むものの全員足がとまってしまい次々と落車していく。
そしてついに俺の番になった。
俺はギアをアウタートップにセットした。
平坦でも重いこのギア比の負荷が、ずしりと俺の大腿四頭筋にのしかかる。
重苦しい雰囲気の中、ここに来る道中も金魚の糞のように後ろをついてくるだけだった謎の男がみんなの気持ちを代弁してつぶやく。
金魚の糞「誰一人上れなかったんだ。これはつよしでも無理だな・・・」
そのとき俺はなぜか高校での歴史の授業でしんいちろう先生がしてくれた話を思い出した。
それは織田信長が甲斐を攻めた時のことだ。
甲斐の臨済宗恵林寺の僧、快川紹喜は追い詰められ火を放たれた。
しかし灼熱の炎に焼かれ寺が焼け落ちる中でも快川紹喜は微動だにせず、こう言ったのだ。
心頭滅却すれば火もまた涼し
俺「業火の中でさえ、強い心を持てば熱さを感じなかったのだ。
こんな激坂などで、俺の心を折れるものか!」
俺はおもむろにダンシングでのスタートダッシュの体制になると、
あたかも業火に包まれたような時のような強烈な気迫とともにペダリングを開始した。
デヤァァァァァーッ!!
今にも止まってしまいそうな足を、鬼気迫る表情で踏み続ける俺の様子に群衆は皆固唾を飲んで見守っていた。
そして、ついに完全に坂を上りきったのである。
後で聞いた話だが、歴代のチーム員の中でも、初見でいきなりこの坂を上りきったのは俺が初めてだったそうだ。
限界頂点を超えるこの試練の中、俺は朦朧とする意識でおじいちゃんの声を聞いた。
おじいちゃん「つよし、『心頭滅却すればアウタートップもまた軽し』じゃよ」
いかなる困難を前にしようと、心頭滅却した俺の前では50×12も34×25も、重さはさほど変わらないのである。
その境地に達することができてこそ、どんな激坂に対しても恐怖心を拭い去ることができるのだ。
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【要点をまとめます】
まず最初に誤解なき様に書いておきますが、
stravaには「webサイト」と「アプリ」の2種類があります。
前者はgarminやstravaアプリなどGPS機器で計測した走行データをアップロードしたり閲覧したりするもの。
後者は、スマートフォンなどにダウンロードして、走行データを記録したり、送信・編集・閲覧などをしたりするものです。
今回は後者を中心にレビューします。
【私の使い方】
LOOK 586 UD に GARMIN EDGE 500 をスピード・ケイデンスセンサーとともに装着し、
RNC7 には GARMIN EDGE 500 本態のみをポンづけしGPS機能のみでデータを取る、というスタイルでしばらく運用していました。
しかし携帯電話をスマートフォンに買い替え、stravaアプリを入れてみたところ、
「これって、いちいち GARMIN 付け替えなくてもstravaアプリだけで事足りるんじゃ・・・?」
と考えるに至りました。
どうせGPS機能でしか使ってないなら機能的にはほとんど同じだし、
同じならGARMINを落下させたり盗まれたり紛失したりバッテリーがへたったりというリスクがなくなるのも良いですよね。
実際には、「GPS機能だけで運用したGARMIN EDGE 500」とstravaアプリは、得られる機能は同じではありません。
後述しますが、stravaアプリでは「現在の速度」が表示されないので、これだけでサイコンとしての目的を満たすのは無理です。
私はフライトデッキ(一部故障によりケイデンスが計測できなくなり、ただの安価なサイコンになり下がっていた)と併用しています。
stravaアプリはあくまでログ取り、家に帰ってから見るためのもの、と割り切った使い方です。
【使い勝手】
直感的に操作が可能。
日本語化されているのも使いやすいです。(なぜかwebサイトは日本語化されていない。2014年8月2日時点で)
走行距離と平均速度が表示されます。
←
→
画面を左右にフリックして切り替え可能。
「現在の速度」は表示されないので、これ単独ではサイコンとして用をなさないでしょう。
画面を切り替えれば地図が表示され、その地図上に今までの経路と現在地が表示されます。
音声での案内はしてくれないものの、ナビとしての機能もあるといえます。
なお、お金を払えば(月500円、1年契約ならば4900円)で心拍、ケイデンスなどant+対応のデータを計測することもできるそうです。
【正確さ】
GARMINなど市販のGPS機器は、だてに高価なわけではありません。
とくに顕著なのが、高度の表示。
平坦なところを走っているだけなのに、微妙なアップダウンを繰り返しているようなログになります。
時と場合によりますが、距離8km、獲得標高20m程度の道が獲得標高80m程度、
距離60km、獲得標高600m程度の道が獲得標高750m程度に表示されます。
単純に何割増し、というわけではないようです。
それから速度。
走行中に見られないので帰宅後パソコンで確認のデータなのですが、加減速が不自然です。
ある程度(10秒ごとくらい?)の速度の平均値で記録しているのかもしれません。
このあたりは、本当に「走行ログ取り」と割り切った方が良さそうです。
一方、GPS衛星の捕捉は、GARMIN EDGE 500 よりもはるかに速いです。なんでだろう?
屋内などで LOST した状態からの復帰も早いです。走行中に LOST などおかしくなったことは一度もありません。
このあたりは過去2度、海を越えた前科のある GARMIN EDGE 500 に、もっと頑張れと言いたい。
また、stravaのキモである「区間タイム」これは正確に計測されているようです。
【バッテリー】
さぞや減るのではないか、と思っていたのですが・・・
片道8km、30分弱の通勤で、2~3%しか減りません。
twitterなどよりもはるかに低燃費です。
週末の4~5時間のトレーニングにもバッテリー残量で不安を感じたことはありません。
ただしこれはスマートフォンの機種にもよるし、走行しながら地図を表示するような使い方をすれば、もっと早く消費するでしょう。
総じて、「単独でサイコンのかわりにはならないが、出費なしで使えるログ取り機&簡易ナビ」。
サイコンを持っているがGPS機器を持っていない、というのであれば、ぜひ一度使ってみては?
---webサイト---
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.strava&hl=ja価格評価→★★★★★(無料)
評 価→★★★★☆(無料。正確さが増せば★5つ)
<オプション>
年 式→2014
重量→ 0g(ただし、データでもちょっぴりは重くなる鴨試練)