購入価格 ¥14000くらい
【ホイールのコンセプト】
600kブルベを楽しく走行でき、完走翌日に疲れを持ち越さない。
重量よりもパワー伝達をしっかり、なおかつ足に優しいホイール。
【そのために考えたこと】
スポークはパワーロスが少ないと思われる#14(2.0mm)、ニップルは
ブラスでガッツリ。リムは選択肢がほとんどないのでいつものVelocity。
スポーク本数の多い方がパワーロスが少ない感じなので、24Hや28h
ではなく、あえて32H。両面3クロスで足に優しく。左右のスポーク
テンションをできるだけ揃えるためOLD135mmのハブを使用(落車
などでチェーンステーがギア側に数ミリ広がっており、135㎜が使える)。
左右のスポークテンションが揃えば、駆動スポークが倍になり、良い
ホイールになるのではないか?
【材料】
リム: Velocity Synergy 17" 32H(Off Center)
ハブ: Deore LX FH-T670 32H (Tiagra改造から変更)
スポーク: DT Champion 2.0、170mm32本
ニップル: DT ブラスニップル
スポークカットは、パックスサイクルさんにお願いした。
左右のスポーク長はほぼ同じなので、同じ長さで発注。
【工具・その他】
触れ取り台: 逆さ自転車
ニップルレンチ: パークツール黒、赤
スポーク組: イタリアン、3クロス
手組み担当: 本人
テンション: DS 1280N(130.6kgf)、NDS 1160(118.3kgf)
【アセンブル】
いつものように、音程合わせでスポークテンションを揃え組み上げた。
今回はリムの精度がよいためか、音程が左右ともそれぞれぴったり
揃った。振れがほとんど出ないので、振れ取りなしでフレームに装着。
適当にホイールバランスを合わせて組み上げ完了。当初、改造版の
Tiagra FH-4600をハブを使用していたが、諸般の事情でDeore LXに。
【試走】
おおよそ200㎞ほど走行してみたが、どうもパワーが逃げる感じがあり
ぺダリングが重い。ペダリングでの踏込に対する反応も悪く、期待過剰も
手伝って、かなりガッカリな仕上がりになっていた。これでは使えない。
早速対策を練ることに。
【次に考えたこと】
小径はスポークのブレース角大きく、ハブの回転と共に引き寄せられる
リムの移動量が大きいのではないか? それがロスとなって反応の悪い
ホイールになっているのではないか? リムの引き寄せに対抗するには
3クロスではダメなのかもしれない。やっぱりラジアルで対抗させるしかない?
実は、両面クロスから片面(NDS)ラジアルに替えるのは2度目。前回も
両面クロスで反応の悪いホイールを片面ラジアルで復活させた。また同じ
轍を踏むことになってしまった。
【追加材料】
Piller PSR 2.0、155㎜8本
Piller ブラスニップル
Piller PSRは、首の部分が2.2mmと強化されたスポークでクビ飛びに対して
かなり耐久性がある。NDSを8本で組むためこのスポークを選択。スポーク
カットは金澤輪業さんにお願いした。
【アセンブル2】
DSは3クロスのままで、NDSを8本ラジアルで組み直した。テンションは、
DS:1160N NDS:1530Nとかなり差のある結果になった。
完成したホイール
【試走2】
おおよそ100㎞ほど走行してみた。これはいい。パワーロスが少なく踏み込んだだけ
素直に反応してくれる。これなら使える。200㎞くらいの短いブルベを走行して
最終評価を出したい。
【総評】
700cでは手組み定番の両面3クロスが小径では反応の鈍いホイールになってしまう。
小径が走らないと言われるのは、路面の細かい凹凸に対する挙動もさることながら、
ホイールに関して700cとはなにか違うことがあって、それが一因にあるのかも
しれない。取りあえず、今は使えそうなホイールが組めて安心している。
価格評価→★★★☆☆
評 価→★★★★★(自画自賛です)
<オプション>
年 式→2014
実測重量 769g(リムテープ、QRなし)