購入価格: ¥0 ※使ってないコグとロックリングを利用
標準価格: ¥4,017 (税込) ※DURA-ACE TRACKのコグとロックリングの総額
『コグとロックリングを叩いてクラウンレースをフォークに圧入』
■クラウンレースの圧入に使えそうな塩ビ管が売ってなかった
BRAの副賞でChris Kingのヘッドパーツを入手した。Chris Kingのヘッドパーツに憧れがあっただけでなく、ヘッドパーツの交換作業も自分でやってみたいと思っていた。
だが、ヘッドパーツ関係の工具は高価な上に頻繁に使うものではない。クラウンレースの圧入に使うクラウンレースインストーラーは¥3,000〜13,900円くらいで販売されているが、頻繁に使わない工具はなるべく買いたくないというのが本音だ。
他の方と同じように、私も内径30mmの塩ビ管を使用してクラウンレースの圧入をしようと思った。ところが、私の行動範囲のホームセンターには何故か内径30mmの塩ビ管が売っていなかった。
(参考) 自作クラウンレースインストーラー:
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=6409&forum=106 ・左 : CHRIS KING 1-1/8 NTS GRIPLOCK SOTTO VOCE BLACK
中央: フォークに圧入するベースプレート(クラウンレース、下玉押し)
右 : 元々付いていたクラウンレースはマイナスドライバーを当ててハンマーで叩いて外した
■コグを使ってクラウンレースを圧入
何か代用できるものはないかとネットを調べていたところ、SHIMANOのシングルフリーホイールSF-MX30を使ってクラウンレースを圧入している人がいた。それならコグを使って圧入できるかもしれないと思い、クラウンレースとコグをフォークに通してみた。するとコグの外径がChris Kingのクラウンレースの外径よりも小さく、コグを叩いて圧入できそうだった。コグは中央部がヘコんでいるので、ロックリングを上に乗せてハンマーで叩いて圧入することにした。
・左: クラウンレースにコグを乗せてみた。
右: シングルフリーホイール SF-1200
■具体的な作業方法
①フォークの圧入部分にグリスを塗り、ベースプレートをフォークに通す。
②コグ、ロックリングの順にフォークに通し、ベースプレートの上に乗せる。
③ロックリングの上からハンマーで軽い力で少しずつ叩いて圧入する。
Chris Kingのベースプレートは厚みがあって丈夫そうなものだったが、ダメージを与えないように軽い力で叩いた。また、叩く箇所を変えながらなるべく真っ直ぐ圧入するようにした。最後はロックリングの全周を軽く叩き、更にフォークとベースプレートに隙間がなく、真っ直ぐ入っているかをチェックした。
・ハンマーを使う場合は、一番上にロックリングを乗せたほうが叩きやすい
■作業は自己責任で
この方法はシングルスピードやピストバイクを持っている人に限られるものの、圧入の作業はあっけないほど簡単にできた。この方法でクラウンレースを圧入しても、ヘッドパーツの使用に全く問題は出ていない。コグに内径30mmの塩ビ管等を乗せてハンマーで叩いて圧入すれば、更に簡単かつ真っ直ぐに圧入できるのではないだろうか。
もちろん、この方法は自己責任ということになる。作業の途中でも難しそうだなと思ったら、無理せず勇気ある撤退をし、専用工具を買ったりショップにお願いする方が良いだろう。私としては、初めての作業にも関わらずうまく行ったので、大変満足している。また良い経験にもなった。
価格評価→★★★★★ (あまり使ってないコグとロックリングがあれば)
評 価→★★★☆☆ (塩ビ管を組み合わせて、均等に力をかけてまっすぐ圧入したほうが良い)