購入価格 ¥3700(ヨドバシ店頭価格。ポイントでタダで購入)
『良くも悪くもプアマンズDOSUN A1』
ある日、ネットの海をさまよっていると、AX-001・002のレビューはそこそこあるのに、XB-100G・200Gのレビューがamazonにすらないという事実に突き当たってしまった。
「何てことだ……cbnにすらレビューがないとなれば、またライト沼の犠牲者が増えてしまうではないか……!!」
というわけで、買ってきました。
買ってから2週間ほど運用し色々分かってきたのでレビューしてみたいと思います。
なお、比較対象としてHL-EL540、SG325(フォーカスはスポット端)を使用しています。
[光量・配光]
「オーバルビームリフレクター」と名付けられたリフレクター。レンズ上部はすりガラス状になっており、対抗者への眩惑防止に一応なってます。
満充電のエネループで壁から3mほど離して照らしてみた結果が以下の通り。
(撮影環境:OLYMPUS μTough-8010、ISO200、F3.9、1/4秒)
メーカーの謳い文句通り非常にワイドな配光となっています。SG-325のフォーカスをワイド端にしても水平方向はまだ照らしていますが、中心光は狭く厳しいところかなと。
また、真夜中のサイクリングロード(雲量0、ほぼ満月)でも撮影。
(撮影環境:OLYMPUS μTough-8010、ISO800、F3.9、1/2秒)
やはり、中心光は弱いものの周辺光が広い範囲にわたって照らしているのが分かるかと思います。
特に写真右手側は斜面になっているのですが、そちらにも光が飛んでいるあたりかなりワイドな配光になってます。
[ランタイム]
Hi点灯で公称20時間のライトを晩酌しつつとはいかないので通勤での使用感でいうと、帰宅時の約1時間の走行を2週間続けても(都合10時間前後)、暗くはなってるものの実用レベルの明るさは維持していると思われます。
この時点ではバッテリーインジケーターは大丈夫だったのですが、いわゆる明るさダラ下がりのタイプなので連続使用でどうなるかは、また試してみないと分からない所。
[本体構造]
見た目・作りともにAXシリーズよりしっかりしてます。
ボディは分割面無しのワンピース構造で、本体後部から電池の取り出し。蓋には防水用のOリングがついてネジを閉めてロックします。(公称IPX4)
また、ブラケットの受けはこんな感じに分解可能。
[ブラケット]
先日あなパーにて投稿した(
https://cbnanashi.net/cycle/modules/myalbum/photo.php?lid=698)のが実はこいつ。
率直に言うと、結構難がある構造になってます。
ハンドルバーなどへの装着自体はそこそこ。固定力はキャットアイのフレックスタイトぐらい。
固定する際、ロックレバーを解除してバンドをきっちり締めてからでないと確実に固定できないので注意。
問題はライトのロック機構。
上の写真はあなパーで使った写真ですが、問題点が二つ。
ロックレバーがすんなり外れてしまうことと、ロックレバーが簡単にロック解除してしまうこと。
ロックレバーははめ殺しになってないので、指で押し込むとあっさりと外れてしまう上に、ロック・ロック解除の制限機構がレバーに切られた溝とプラ製のピンなので、劣化によって破損するリスクが高め。
その上、キャットアイのようにロックレバーがバネなどでロック状態を維持してないので、なんかの拍子に外力がかかってロック解除されてしまう事が結構ある。
実際に、何度か2週間の運用中にロックが解除されすっぽ抜けそうになったことが2、3度ある。流石に怖くなって、古チューブの輪切りをうまく巻いて勝手にロック解除しないようにした。
また、ライトとの嵌合もゆるくカタつく上に、ライトの重心が高いために余計にブレるおまけ付き。首振り機能も付いてるが、微調整できない3方向のみなのであるだけ無駄。
(ただ、比較対象がキャットアイの製品になってしまうがゆえのレビューであることは一応明記しておきます)
というわけで、レッツ☆改造♪
(以下、試す場合は自己責任でお願いします)
まず、どこの家庭にも大体あるレザーソーやデザインナイフでライト本体を面一になるように切削。
で、余ってたキャットアイのライトから受けを強奪して、適当な接着剤で貼り合わせ。本当は二液式のエポキシ接着剤がいいのだけれど、使用不能になってたのでセメダイン・スーパーXを使用。また、本体に余裕があればナット埋め込んだり、ビスで共締めとかできるのですが、今回は見送り。剥がれたらその時考える方向で。
クランプで固定して接着剤の硬化を待つこと1日。完成した姿がこちら。
サイズ的に、HL-EL340に近い感じになりました。
改造後ライトステーに付けて運用してみましたが、ブラケットとの嵌め合いがよくなり重心が低くなったため、本体がブレることなくなりポロリの心配もなくなり非常にいい感じに。ハブ軸で運用はしてないものの、接着面に不良がなければ恐らく問題はないでしょう。(ただし、自己責任で)
[総評]
運用してみての結論としては、
①ある程度明かりがある都市部・近郊での通勤・通学・街乗りでのメインライト
②より明るい(スポット気味の)メインライトの補助
にむいてると思います。
絶対的な明るさがあるとは言えないので、夜のサイクリングロードや峠道でメインで使う事はないでしょうが、とにかく照射角が目測で60°近くある事を活用してあげればいい感じになるのではと思います。
似たような価格帯でライバルになるのは、AKSLEN コブラやHL-EL340、SG-355あたり。ここらへんは一長一短あるので、好みや使用環境で。
というか、お値段相応の性能になったDOSUN A1だと思うといいのかもしれない。ネックがどちらもブラケット周りというところも含めてというのがオチ。
ライトのコンセプト・性能自体は面白くそこそこ出来なので、人に勧めたいのだけれど……いっそのこと、ブラケット周りの自社開発止めてキャットアイ互換とかしてしまうのはいかがで(ry
価格評価→★★★★☆(使える前照灯として考えれば安め)
評 価→★★★☆☆(ブラケット周りに不安要素がいっぱい。要改善希望)
<オプション>
カタログ重量→178g