購入価格 £308
RS80-C24を1年ほど使用。その軽さやしなやかさは気に入っていたものの、峠の下りでのグニャグニャ感がどうにも我慢できなくなってきました。そこでもっと剛性の高いホイールを探そうと思い立ち、Racing OneかキシSL辺りを狙ってWebを巡回。なかなか決め切れずにいたところ、ふと目に止まったこいつを衝動的にポチってしまいました。
イギリスのバイクショップPlaxet Xが販売するオリジナルカーボンホイール。魅力は何と言ってもその価格でしょう。数ある廉価系のカーボンホイールの中でも頭一つ抜け出ており、セールともなれば無名の中華カーボンホイール並みの価格で買えてしまいます。
↓ こんな感じの箱に入って届きました。専用の箱があるあたり、ショップとしても力を入れているのが分かります。
無地、Plaxet Xロゴ、花柄、があり、潔く花柄としました。時々ヤフオクでZIPPなどのステッカーが売られていて、あれは何のために使うのだろうと思ってましたが、こういう安いホイールの無地版を買って、そこに貼るんですね、きっと。
HPの写真では質感までは分からず、BORAのようなツルピカかと思っていたら、マット仕上げでした。しかも織目ではなくマーブル調。意外と高級感があります。仕上げも悪くありませんでした。
ネット上の情報によれば、OEM元は台湾のギガンテックス社ではないか、とのこと。この分野では大手であり、製品はやや重いものの品質は悪くない、とされています。同社の自社ブランドであるエキノックスのホイールと酷似していますし、エキノックスのブレーキパッドが同梱されてましたから、おそらくそうなんでしょう。
で、肝心の性能なんですが。
チューブラーは乗り心地が良いとか、カーボンディープは35km/h以上で威力を発揮、などと予備知識で耳年増になってましたから、そりゃあもうウキウキと乗り始めました。
でも、でも、でも...
なんじゃこりゃ!
RS80よりも尻は痛くなるし、脚は早くへたれるし、35km/h超えたって全然楽にならない。あー、やっちゃったかな、安物買いの銭失いをまたやっちゃったかな、とションボリムードになりました。1,000kmほど走っても印象はさほど変わらず。
そんな時、ネットでホイールバランスの情報を目にします。アルミリムはバルブと反対側に接合部分を持ってくるため、自然とある程度バランスが取れる。しかしカーボンの場合はメーカー側が意図的にウエイトを配してやらないと、どうしてもバルブの重さ分の偏りが生じる。しかもディープの場合はこれにエクステンションの重さが加わるので、結構な偏りとなる、と。
ほほぉ。
半信半疑で片手でサドルを持ち上げ、もう一方の手でペダルをぐんぐんっと回してみました。すると、
ダダダダダダダ、とまるで電気肩叩き機で手首を打たれているような衝撃が!
メーターを見ると、30km/h程度を示しています。手首だけでなく、心にも衝撃が走りました。
こりゃ辛いわけだ。
なお、通勤用マシンのZONDAでも同じことをしてみましたが、こちらははっきりと分かるような振動はなく、スムーズに回ります。さすがカンパ。
同じくネット上の情報を頼りに、ゴルフ用の鉛シートを貼ってバランスを取ってみました。Fが9g、Rが13gで大体良い感じ。先ほどと同じように回してみても、もう手で感じられるほどの振動は伝わってきません。
早速試乗してみます。
お、おお、おおおおおおお!
軽い!回る!疲れない!モーターみたいだー!!
もともとハブ(NOVATECのOEM品)は良く回るので、滑らかな回転を阻害していた要因が排除できれば、もう最高っす。
ただし見た目はちょっと残念な感じになりましたが。
結論。お勧めです。
高級品志向の方からはプッと笑われますし、自分でバランス取りしなきゃならない面倒さはありますが、この価格でこの性能は素晴らしいの一言です。
なお、ハイトを45mmにした新製品も出ています。こちらはより軽量かつ空力に優れるそうですので、£100余分に出せる方はこちらもよろしいかと。
価格評価→★★★★★(カーボンディープとしては激安)
評 価→★★★★☆(バランス取りを自分でしなきゃならないので☆一つマイナス)
<オプション>
年 式→2013
カタログ重量→ 1421g(実測重量 1445g F:582、R:863 バランスウェイトは含まず)