購入価格 ¥1000 くらい
馬鹿野郎!
「こんな職場は嫌だ」とか「俺は歯車じゃない」とかどいつもこいつも歯車の事を軽んじた発言ばかりしやがって!
歯車上等じゃないか!どんな高価な機械でも歯車ひとつ欠けたら動かない。
歯車はかけがえのない重要な部品なんだよ!
こういう事を言っている奴はスプロケやチェーンの潤滑にも無頓着で交換などしないだろう。
どうやらここは、俺の体験談を通して、本当に大切なものは目に見えないということを語らなければならない流れのようだな・・・
あれは年の瀬も迫った、ある穏やかな冬の昼下がりの事だ。
俺はチームの後輩たちを引き連れ、走り納めに出かけていた。
仕事が冬休みに入りしっかり乗れていた俺は、冬なのに春を謳歌しているかのようだった。
デヤァァァーーーッ!
西からの季節風に乗って運ばれてくるPM2.5に霞む空に、俺の気合がこだまする。
お昼どきが近付き、お腹もほどよい感じになったので、俺は手信号を出し行きつけのお店に皆を誘導した。
カラカラカラーーーン!
ドアにかけられた鈴が乾いた音で鳴り響く。
シェフ「おや、つよしくんじゃないか、いらっしゃい」
俺はシェフを後輩たちに慣れた感じで紹介した。
俺「ここは地元で採れた素材を中心に、こだわりの創作料理を食わせてくれるんだ」
テーブルにつくと間もなく、注文をするまでもなく前菜が運ばれてくる。
えっ、まだ何も注文してないのに?という空気が辺りに充満する。
フッ、どうやらこういうおしゃれなお店の経験値が足りないようだな・・・
俺「ここにはメニューなんてものはないんだよ。シェフがその日の気分で作ってくれるんだ」
シェフ「もちろんインスタ映えにも配慮しております」
しかしその後次々と運ばれてくる料理は野菜やローカロリー食品ばかりで、
寒さとロングライドのためにカロリーを欲している俺たちには明らかに物足りないものだった。
辺りを微妙な雰囲気が包む。
ば、馬鹿な・・・俺のリサーチが間違っていたというのか・・・
その瞬間、「走る哲学者」まなぶの上腕二頭筋がありえないほどに隆起し、目にもとまらぬ速度で放たれた右ストレートが俺の顔面をとらえ、吹っ飛んだ俺は壁にたたきつけられた。
まなぶ「僕は珍しい料理を食べたいわけではありません。おいしい料理を食べたいんです」
その瞬間、俺の脳裏におじいちゃんが現れ、俺に語り掛けた。
おじいちゃん「つよし、『反って辺幅を修飾するは、偶人形のごとし』じゃよ」
「反って辺幅を修飾するは、偶人形のごとし」とは、うわべや外見を飾り見栄を張ることを指す中国の故事である。
光武帝が後漢王朝を開いたころ、天下を伺う勢力の一人であった公孫述を幼馴染であった馬援が訪ねた。
その際の公孫述の客人や部下を軽んじる奢った様子を、馬援はこの言葉で諫めたのである。
接待や腹の探り合いのお供にならば、このような蘊蓄に事欠かない料理もまた良いものだろう。
しかし走る我々にとっては、「他のどこにもない」ことや「見た目の美しさ」の優先度は低い。
「走る哲学者」まなぶは、料理に価値を上乗せするための諸々の小細工を早々に見抜いて見せたのである。
------------------------------------------------【要点をまとめます】------------------------------------------------
どんなオイルでもそうですが、オイルは拭きとりが大事。
←まずは先のlandscapeさんとTsuchinokoさんのレビューを読んで使い方を把握します。
・・・どうやら走り出す1時間前に注油するのがメーカーの想定の様子。
細かいことだが、拭き取りのタイミングはいつがよいのだろうか。
【パターン1】走り出す1時間前に注油し、すぐに拭き取り
チェーンの中までよくオイルは浸透したのかな?という疑問を感じる。
拭き取る手にかかるオイルのベタベタ感はあまり強くない。
【パターン2】走り出す1時間前に注油→1時間後、走り出す直前に拭き取り
チェーンの中から黒い液が染み出している。
パターン1よりも、拭き取る手にかかるオイルのベタベタ感が強い。
チェーン内部までよくオイルが浸透しているようだ。
【パターン3】前日に注油→翌朝、走り出す前に拭き取り
チェーンの中から黒い液が染み出している。
パターン2よりも、さらに少しだけ、拭き取る手にかかるオイルのベタベタ感が増している。
チェーン内部までよくオイルが浸透しているようだ。
3パターンとも、走行感に体感できるほどの違いはない。
よく浸透しているのではないか、という気持ちの理由から、パターン3で運用している。
オイルの使用感。
潤滑性能→★★★★☆
比較的ヌルっとした感覚があります。なめらかで気持ちがいい。
星4つとしたのはワコーズのラスペネの軽さを知っているため。
持ちの良さ→★★★★★
良く持ちます。基本的に雨の日には乗らない運用で、2週間500kmほどを目安に洗浄、注油しています。
持つか持たないかで言ったらもっと持つのですが、2週間500kmほど経過すると表面のウエットさが失われ(表面をウェスでぬぐうとベタベタ感はある)、これ以上経過すると汚れが落ちにくくなるかな?と思うからこれくらいの間隔にしています。
汚れについて→★★★★☆
良く作られています。
ちゃんと「1時間前注油」「拭き取り」をしておけば、リムなどに飛び散ることもありません。
また、ある程度時間や走行距離を経ることで、チェーンのコマ間やプーリー等に汚れが付着するのは避けられませんが、この粘度(持ちの良さ)を考えると充分納得できるレベルです。
星4つにしたのは、汚れにくさ、汚れの落ちやすさだけで競うならもっと粘度の低いオイルには勝てないから。
コストパフォーマンス→★★★★☆
さすがにホームセンターのミシンオイルなどと比較すると値は張るものの、性能を考えれば納得だし、一滴一滴の量もそんなに多くないようで、なかなか減りません。
他のオイルも同時進行で併用しているので正確ではないのですが、1年12000kmほど使ってまだ半分ほど残っています。
総じて、若干耐久性を重視した、クセのない良いオイルです。
誰が使っても大きな不満はないと思います。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆
最後に。虫が寄ってきます。
これは何故?