購入価格 ¥17000ぐらい
現行モデルのXTのブレーキ。普段用バイクに取り付けているのであまりハードには使用していない。
レバーはBL-M785で、先代のラジアルマスターシリンダーから一転、1.5フィンガーのレバーを採用したコンパクト仕様になった。ギリギリ2フィンガーでも握れるが、基本的には1フィンガーでの運用が前提といった感じの長さと感触。調整はリーチとフリーストロークなのだが、フリーストロークの方は増加方向にしか調整出来ないので、ストックの状態でフリーストロークが最少の設定という事になる。リーチは概ねどんな人でも丁度良い位置になる程度の調整幅はあるのだが、クリック感はないため走りながらちょっと調整、というのは難しい。
写真の通りI-Spec対応なのでシフターをマウントできるが、非常にすっきりまとまるのでお勧め。シフターの角度は絶妙で、親指リリースでも人差し指リリースでも丁度良く感じる。
本モデルから採用されたIce-Tech特有のフィン付パッドが非常に目立つ半面、キャリパー本体は地味になったように思う。先代と違いモノブロックキャリパーではなくなっているが、制動力は十分以上といった感じで、社外製のメタルパッドに交換した際はあまりに効きすぎて逆に扱い辛くなったこともあった。
滑らかなデザインは最近のバイクには良く似合うので良いと思うのだが、デザイン(丸の中にSHIMANOの文字)は正直言ってダサい。XTの文字だけで十分だと思うのだが、なぜ丸ロゴが必要なのか理解できない。レバーもキャリパーの造形もかっこいいだけに、このキャリパーのデザインが残念でならない。
全体的な性能としては、価格の割にはかなり効きが良く、安心して使えるブレーキといった印象。意外とピークの制動力が強いので、いきなり制動力が立ち上がるパッドよりは、じわっと効くパッドの方が合使い易くなると思う。タッチはカチッとはしていないものの、パッドコンタクトははっきり感じられるので悪くは無いが、サーボウエーブの関係でレバーを引いた感じが独特(引き始めが固い)なので違和感を感じる人もいるかもしれないので、触ったことがない人は一度どこかで握ってみる事をお勧めする。
手ごろな値段と性能を兼ね備えており、個人的にはシマノの現行ブレーキの中で一番お買い得だと思う。
価格評価→★★★★☆(この価格にしては非常に性能が良い)
評 価→★★★★☆(性能は十分だがキャリパーのデザインが残念)
蛇足
サーボウエーブはパッドコンタクトまではピストンが素早く動き、パッドコンタクト以降からはゆっくり動く事でコントローラブルにするのが狙いだが、レバー比が変化していく為握った感触と効き方がうまくリンクしない事がある。現行ブレーキでサーボウエーブ非搭載なのはXTRのBL-M985のみで、私はメインで使うなら絶対これだが、引きも軽く素直なブレーキングフィールなので、こちらの方がコントローラブルに感じる。もう少し他のグレードにもサーボウエーブなしの設定が欲しい所だ。