購入価格 ¥0(売るなら¥5000+デザイン料程度だそうです。)
これに至るまでの経緯を一つ。
今年初頭にパナモリを引き取って、しばらくはWレバーで使う!という決心をしました。
コンポネントは1051系で、ホイール以外は手入れをしてやれば私でも使えるようにはできると判断。
が、やはり旧車であるがゆえにブラケットカバーはドロドロ。
とてもじゃないですが使用はできません、かといって無しで使うわけにも行かず。
どうしようかとしばらく悩んだ末、知り合いの革加工をしている人に助けを求めてみました。
様々なデザインを共に考えましたが、私の希望としては、
・縫い目が手に来ると痛い気がするので、できれば縫い目はない方がいい。
・回ってほしくない(→しっかり固定したい)
・サイズを限りなくピッタリにしたい
でした。
しかし、やはり型を作ってしっかりと固めないと、ブラケットカバーのような複雑な形状でワンピース構造というのは厳しいということがわかりました。
縫い目は、最悪グローブをつければ問題ない、ということで手を打ち、他二つについて考えました。
サイズをピッタリにすれば、回ることも無いだろう、という判断から、二枚の革を中心部でつなげ、下面に二つボタンを配置することで、固定力とフィット感を出すことにしました。
二枚で組み合わせれば、比較的形が作りやすいそうです。
素材に関しては普通の革です。
が、なんといってもちゃんとお客さんとして頼んでいるわけではないので、手頃な端切れから頂きました。
柔らかく、かつ元からついていたブラケットカバーが白であったので、白をチョイス。
製作過程としては、元からついていたブラケットカバーを献体として提供しました。
切り開いて、できる限り形を忠実に再現して頂きました。
その際、厚紙で幾つか作ってみて、最終的なすり合わせを行いました。
そうして完成したのがこちらです。
縫い部分は、ひたすら手作業て穴を開け、縫うという作業をしていただきました。
最初に革用ボンドを使用して接着、その上から革用手縫い糸で留めています。
実際に取り付けた写真はこちらです。
レバーを動かしても噛みこむことは無さそうです。
上側も問題無さそうです。ある程度のクリアランスがありますが、ブカブカというわけでもありません。
使用してみて気になったこと
・素手では汗で滑る、縫い目が食い込んで多少痛い(しかたないですね)
・水物はあまりよろしくないので、雨には注意(防水スプレーを吹くという手はあります)
革製ということで、やはりシリコンゴム製の物と比べると利便性は劣るのは事実です。
ですが、そのデザインはクロモリ車によく似合います。
また、やはり時間をかけて製作し、してもらった物なので、その分の愛着があります。
頼んだ方は自転車用の革製品を作っている方ではないので、本来専門外のはずですが、快諾していただいたことにこの場を借りて謝辞を述べさせていただきます。
また、個人でブラケットカバー製作を頼まれる方の参考になれば幸いです。
価格評価→プライスレス
評 価→★★★★★
<オプション>
年 式→ 2013