平成25年9月19日13:20〜13:50
東京地方裁判所第725号法廷
事件番号 平成25年刑(わ)1609等 窃盗 被告人兼島信茂 刑事1部ACD係 裁判官若園敦雄
他人の自転車の写真だけ撮影してネットオークションに出品して、
落札されると現物を盗み出す手口の元芸能人の裁判を傍聴してきました。
手書きメモと記憶を頼りに書いているので間違っていたら申し訳ありません。
起訴のニュースから数週間後、東京地裁に照会すると公判期日の日時と法廷を教えてくれた。
自転車盗の裁判傍聴に自転車で、というより、傍聴後に寄る所が多かったのと都内の移動は自転車がすこぶる便利。
桜田通り側でなく、厚生労働省の庁舎の間の路地に面する南門の守衛所の裏に自転車置場。
そのまま南側入口に進むと、金属探知機で裁判所職員と弁護士以外は所持品検査を受けることに。
ものものしい所持品検査はオウム真理教事件の公判が始まって以来ずっと。
ちなみに、東京家裁簡裁合同庁舎も10月1日から金属探知機による所持品検査開始。
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/about/osirase/l4/Vcms4_00000300.htmlやれやれ、それだけヤバい人が増えてきたということか。
12時ちょっと過ぎに着いたので、地下の書店に寄って時間をつぶした後、12時45分頃法廷の前に。
裁判傍聴芸人阿曽山大噴火氏が先頭に並び、最初は数人だった傍聴希望者が、直前には用意された一般傍聴席数38人を超えるまでに。
そして開廷10分前にはテレビカメラが搬入され、入廷すると背もたれに白いカバーの報道記者席が設けられていた。
この事件は一般国民の裁判員でなくプロの裁判官3人のみの合議体。
裁判官3人が入廷すると一同起立一礼し、撮影の許可を裁判長に求め、
許可されると法廷風景の撮影として約2分くらいテレビカメラを回す。
撮影終了後に被告人が入廷。廷内で手錠を外す。
短時間とはいえ、衆人環視のもとに手錠姿を晒さなければならない被告人。
正面向かって左手、弁護人席の前に置かれた3つの椅子に制服警官2名にはさまれて被告人が着席。
裁判長に被告人が中央の証言台に呼ばれ、被告人の氏名、生年月日、本籍、住所、職業を裁判長が質問(人定質問)すると、
被告人が答えるのだが、正面を向いていることを割り引いても、声は小さく、
聞き取れたのは「兼島信茂」「昭和49年3月26日」、本籍住所は聞こえず「ダンス講師」がやっとこさ、
語尾に「です」がついてたか失念するほど。
正面向かって右側の席の検察官が立ち上がり、起訴状を朗読。公訴事実、罪名、罰条。
裁判長は証言台の被告人に対し、黙秘権があることを告げ、陳述が自らに不利益な証拠ともなりうる旨の説明をし、
検察官が起訴した事件について被告人に陳述(罪状認否)を求めると、盗んだことは認めるが、価格については否認。
あ、認めるんだ。というのが感想。
逮捕直前の日本テレビのインタビュー映像では元気よくシラを切っていたのに、法廷では蚊の鳴くような声。
被告人の発言の表現が各社で異なるのも小さい声のためか。
検察官が裁判の対象となる事実を述べる冒頭陳述。
所属芸能事務所の解雇は処罰歴が理由だったことは知っていたが、。
http://www.shochikugeino.co.jp/topics/2013/08/post-477.htmlよりによって執行猶予期間中の犯行だったとは。
被害者ブログで事件の概要は知ってはいたものの、被害者が持っていた自転車がやたら多いので、
検察官の話す内容を追っているうちに台数がわからなくなり、
後で報道内容と照合すると、公訴事実の対象はアンカー、ケルビム、キャノンデール、ジャイアントの4台。
要は、被害者ブログで回収された4台と出品されなかったTOKYOBIKEは公訴事実になってない。
ゆえに混乱。
証拠調べに移り、検察官が証拠調べを請求している書証について弁護人が同意不同意の意思表示をした後、検察官の書証の説明へ。
書証は、被害届をはじめ、被害者の妻・組み立てた自転車店員・フレームビルダー・ヤフオク落札者の証言の調書や
ヤフオクのログ、被告人の口座の記録、自転車を運び込んだドンキホーテ北池袋店の敷地の防犯カメラ映像など。
検察官の手元の書証一式が綴られたファイルの中に、見たことのある青い表紙だなぁと思ったら東京サンエスのカタログだったり、
白い表紙はアンカーのカタログだったり。どこに注目してるんだか。
検察官は裁判長に書証の甲号証のファイルと乙号証のファイルを裁判長に提出。
初回の公判はここまで、30分弱。
結局、被告人は人定質問と罪状認否以外に発言することが無いまま終了。
被告人が、検察官主張の被害金額(125万円相当)について争うので、
検察官は価格について追加捜査を行い、次回期日で証拠を追加するとのこと。
次回期日は10月16日10時から12時。本件の被告人質問と、追起訴分の審理を予定。
(何が追加されるのだろう、詐欺?)
当方予定開けられるか未定。
法廷には取材記者、テレビカメラまでいたのだが、結局芸能ネタ扱いなのか、
ネットを見るに、民放各社の夕方のよくあるニュース番組とスポーツ紙が扱ったのみで、
一般紙の翌日朝刊には掲載されていない模様。
評 価→★★☆☆☆(被告人質問が無かったのが残念)
【追伸】
訴訟係属中の事件であり、法廷ではちゃんとメモを取らなければとか、
帰ってきてからは正確に投稿しなきゃならんというプレッシャーから
書き終わることで一挙に解放されて、被告人への怒りが涌いてきた。
(おいおい、今頃かよ)
やい!兼島
な に が、 被 害 額 に 不 満 だ と ?
ふざけんな!古い自転車は記憶が積み重なることで価値が増すんだろうが。
被告人の法廷戦術→☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(塀の中から出て来るな)
(2013年10月21日追記)
【さらに】
なお、10月16日は台風26号のため公判は開かれませんでした、、、うう、行ったのに。
次回期日は11月6日13時30分から531法廷にて。