購入価格: ¥13,650 (税込)
標準価格: ¥13,650 (税込)
『見た目はオシャレなスニーカーなのに、実はSPDシューズ』
■見た目はオシャレなスニーカーだがSPDシューズ
DZRはスイス生まれカリフォルニア発のサイクリングシューズブランドだ。見た目は普通のスニーカーやスリッポンなのに、靴底のカバーを外すとSPD互換のビンディングシューズになる。私服との相性が良さそうなので、ずっと欲しいと思っていたものだ。
DZR blue lug black
箱までオシャレ
私が選んだのはDZR blue lug blackというDZRとBlue Lugがコラボレーションしたモデルだ。DZRの中ではこれが一番かっこいいと思う。このモデルはタンやインソールのBlue Lugのロゴ、所々にブルーの差し色、アッパーのパンチング加工が特徴だ。
Blue Lugの店員さんの話では、DZRのレザーのシューズを夏場に裸足で履いていたら蒸れやすかったので、パンチング加工を施した通気性の良いものを別注したとのこと。通年使えるモデルだそうだ。
差し色のブルーやDZRのプレートがかっこいい。パンチングの穴の中もブルー
シューズ後部にはリフレクター
自転車の動きにも耐えられるようにしているのか、作りはかなりしっかりしている。ソールは厚く、傷つきやすいつま先は厚手のゴムで覆われている。耐久性が期待できそうな感じだ。
つま先を覆う厚手のゴム
■カバーを外せばクリートが取り付けられる
見た目はローカットのスニーカーだが、カバーを外せばクリートを取り付る2つ穴が現れる。逆にクリートを外してカバーを着ければ、普通のスニーカーと同じようになる。クリートをつけたままカバーを着けられると良かったが、さすがにそれは出来なかった。
2つ穴はSHIMANOよりも5mmほど前後に長い。SHIMANOのSPDクリート等のMTB用のビンディングペダルに対応している。クリートのナットはインソールの内側にテープでフタをされているだけなので、後で交換することも出来る。
■普通のスニーカーと同じように自然に歩ける
SHIMANOのツーリング用のSPDシューズSH-MT22はスニーカーと同じようようには歩けなかった。ソールが硬く、蹴り出しの時に土踏まずと拇指球の境目の部分があまり屈曲しないからだ。短時間の歩行ならともかく、あまり長い時間は歩きたくない感じだった。
一方、DZRは普通のスニーカーと同じように自然な歩行が出来る。スニーカーの中でもソールが厚くて硬いめものと同じような感じで、つま先の部分が適度に屈曲してくれる。SPDサンダルも歩きやすかったが、こちらの方が歩きやすさは上だと思う。
また、クリートの取り付け位置がSHIMANOのSPDシューズよりも奥にあるので、歩行中にクリートが地面に当たりにくく、クリートが地面に接触してカチャカチャと音を立てることが少ない。
■ソール剛性は低めだが走行には十分
DZRはソールの硬さのバランスが絶妙で、歩行時と走行時の両方に適していると感じた。ペダルを踏むの十分な剛性が確保されているおかげで、SHIMANOのSPDシューズと同じようにペダルとの一体感、ダイレクト感が楽しめる。
だが、ソール剛性はSPDサンダルSH-SD66(ソール剛性4)よりは低い。SPDサンダルSH-SD66よりも土踏まずは疲れやすく、加速や立ち漕ぎで踵が少し沈み込みやすいと感じた。おそらく長距離、長時間の走行には向いていないと思うが、ポタリングや短時間の走行なら十分に楽しむことができる。そもそもDZRはしっかり走り込んむようなシューズではない。
クリートを固定するプレートに薄くて硬くない素材が使われているので、ペダルを踏み込むとクリートとの接合部分から若干の突き上げを感じる。だが、使用に特に問題はなく気になるほどでもないが、長時間の仕様ではもしかしたら疲れにつながるかもしれない。
■ステップイン・アウトも問題なし
SHIMANOのロード・ツーリングペダルPD-A600、片面SPD/片面フラットペダルPD-T780との組み合わせでも、ステップイン・アウト共に何の問題もなく行える。
■サイズ選びは慎重に
DZRはサイズ選びが難しい。日本のサイズ表記よりも1cmほど大きめに作られている上にハーフサイズもないからだ。当たり前だが、1サイズ大きいとかなりサイズ感が変わるので通販で購入する際は注意。また、SHIMANOに比べるとシューズの横幅は若干狭い。
私の場合はサイズ39がジャストフィットだった。足長に対して幅は若干タイトだったけど、キツすぎて歩行や走行で足が痺れたり靴擦れしたりというほどではない。ペダリングにちょうど良いフィット感とだと思う。まだ買ったばかりなので革が硬いけど、使い続けていれば馴染んで更にフィット感が増すだろう。
DZRはハードに使用するシューズではないが、だからといって大きめのシューズを履いてしまうと、引き足で踵がシューズから浮いたり、踏み込みで足が滑ったりしそうだ。他のビンディングシューズ同様ぴったりのものを選ぶべきだろう。ハースサイズがないのでサイズは慎重に選びたいところだ。
Blue LugではDZRのシューズを多く扱っていて試し履きもできるので、店員さんにフィット感を確かめてもらった方がいいと思う。どうやら通販でのサイズ交換にも対応しているようだ。
(参考) 私のシューズのサイズ
DZR: サイズ39(24.2cm)
SHIMANO: サイズ39(24.5cm)
asics、MIZUNO、NIKEなど: 25.0cm
■思ったほど重くはない重量
DZRは片方のシューズで445gとSPDサンダルよりわずかに重いくらいだ。ペダルを回した感じもそんなに重さを感じない。サイズが小さいからこの程度で済んだが、ショップで大きなサイズを持ったらかなり重かった。サイズによって重さは大きく変わると思う。作りがしっかりしている分、重いのは仕方がないかもしれない。元々このシューズは軽さを求めるようなものではないと思うけど。
上: DZR blue lug black 445g、左下: SHIMANO SH-SD66 437g、右下: SHIMANO SH-MT22 358g
■価格
価格はSHIMANOのツーリング用シューズやCLICK’Rとほぼ同じ値段。スニーカーもこのくらいの値段のものは多い。このデザインとつくりならお買い得だと思う。
■最後に
見た目を優先して作ってあるのかと思ったら、SPDシューズとしてもしっかりしているのが嬉しかった。おしゃれで服装にも合わせやすいし、本当にいい買い物をしたと思う。カジュアルウェアでサイクリングするシューズとしておすすめ。
見た目は普通のスニーカー
価格評価→★★★★☆ (普通のスニーカーやSHIMANOのSPDシューズと同じくらいの値段)
評 価→★★★★★(この見た目でSPDシューズなのが嬉しい)
<オプション>
カタログ重量→890g (1ペア)