購入価格 ¥2200
BORA ONE + Vittoria Corsa Evo CX2 + BORA付属のバルブエクステンダーの組み合わせで乗っていて、異音が気になりました。プロファイルの高いリムによくある症状で、バルブがホールに接触して音鳴りがする現象です。速度に合わせて規則的な周期で「カン・カン・・・」と鳴ります。メンテスタンド上では発生せず、体重がかかった乗車時に発生することが多いようです。私の場合もそうでした。
BORA ONEはこの点、クレームが多かったのか、現行品では対策が取られていて、バルブホールにバルブ径ギリギリのスタビライザー的なパーツが付いているのですが、私の個体はそれでもちょっと音鳴りがしました。ちょっとでも風があると聞こえないくらい微妙な音ですが、どうせなら完全に解決したい。
そこで、最初はバルブに種々のテープを貼ることで解消しようとしましたが、うまくいかず(セロテープ、シールテープは効果なし。ビニールテープは厚みがありすぎてダメ)。そこで発想を転換し、接触する部分をそもそもなくしてしまえば良いと思い至りました。
前置きが長くなりましたが、工具箱に発見したのがこのシンクロエクステンダー。むかしアルミのミッドプロファイルリムで一時使用していました(上のレビューを書いたのは私です)。
このエクステンダー、便利です。使い方は、オリジナルのバルブコアをゆるめて、その上にこのエクステンダーをネジこみ、空気を充填した後、上部の金具を時計回りに回し、内部のバルブを閉じる、というものです。バルブを開ける場合は逆の手順で(というか、バルブは閉じなくても空気は抜けないかもしれませんが)。
注意点としては、付属のゴムパッキン(小さい輪ゴムのようなもの)をちゃんと使わないと空気入れの時に洩れることです。また、ネジこむ際は、決して力を入れすぎないこと。というのも、このエクステンダー、耐久性があまりないのか、勘合部が割れてくることが多いようです。私のエクステンダーも、ちょっと広がってきています。遅かれ早かれ、使えなくなると思います。
で、私は空気入れの時だけこのエクステンダーを使い、乗車時は外しておくことにしました。これで異音問題は解消です。ただし、外でのパンク修理時のためにこのエクステンダーはサドルバッグに入れておくことにしました。
ところでこのエクステンダー、取り扱い説明書に恐ろしいことが書いてあります。
「チューブ交換の際はシンクロエクステンダーも新しいものと交換してください。
※交換しないとシンクロナットがコアナットにはまらず使用できない場合があります。」
えっチューブ交換の度に新品使えって? じゃあチューブラーの人はどうなるの? まさか空気入れる度に新品を使えと!?
察するに、これは上で述べたように、耐久性がないので、常時ホイールにつけっぱなしにして乗っているような使い方だと、勘合部に負荷がかかってしまい、空気が上手く入らなくなることが予想されるので、その対策として書いてあるのだと思います。
というわけで、毎回チューブラータイヤに空気を入れる際に着脱しても大丈夫なんだろうかという不安はありますが、スペアを持っておけば大丈夫だろうと楽観的に構えています(ただしメーカーにはもっと丈夫につくってもらいたいです。技術的に難しいのかな?)。
ちなみにこの手のシンクロエクステンダーにはPanaracer以外にもTopeak製品もありますが、Topeakのものは径が太いのでBORA ONEでは使用不可だそうです。旧BORA ULTRA TWO / 旧BORA ONEでバルブの「カンカンカンカン・・・」が気になる人はこれを試してみても良いでしょう。
このパーツを使用する上で唯一心配だったのが、パンク時にシーラントをどう注入するかということ。TUFOのシーラント剤に付属する透明なチューブをこのエクステンダーの先端にハメて注入できるか? というわけで、自宅でシーラント注入実験。結果は成功。空気が入る隙間があればシーラントも入るようです。
なお使い方にコツがいるので、タイヤをホイールに貼る前に構造を観察しつつ慣れておくことをおすすめします。
価格評価→★★☆☆☆ 耐久性を考えると割高かも
評 価→★★★★☆ とても便利!