CBN Bike Product Review

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KASK VERTIGO


 
kousan  2013-7-16 22:27
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KASK VERTIGO

購入価格 約¥27000 JCFシール欲しさに国内購入


Vertigoのモニターレビューの募集を見て、空気を読まずレビュー一番乗り。

ヘルメットはKabuto リガス、LAZER O2をしばらく使い回していましたが、
なんだかハイエンドなヘルメットが欲しくなってきたぞ・・・!
というなんとなくな感じで購入。まぁリガスもO2も転んだり2年使用したりで寿命な感はあった。


購入にあたって、Giro AEON・LAZER HeliumそしてKASK Vertigoで迷いに迷った。

選定基準は見た目とフィット感(被れるか否か)、金に糸目はつけないという方針。
まずは一回試着だなということで最寄りのショップに行き片っ端から被る。

Giro 額部分はすっかすか・頭の横は狭くて痛い。見た目的には一番好きだったので店頭でものすごく凹んだ。

LAZER ちゃんと被れるけど少し頭の横が窮屈。そういえばO2も横幅が狭く て、少し発砲スチロール部分削ったっけ。

KASK 被れる。というかフィット感が素晴らしい。典型的な日本人頭、そして後頭部が絶壁の私でも問題なし。
なんだかKabutoのヘルメットより私の頭には合いました。


(前)


(後)


(横)


(インナー)

カラーはブラック/ライトブルーを購入。skyカラーと迷ったが、別にskyファンでもないしパス。

涼しさはリガス・O2の比ではなく涼しいです。ダウンヒルや向かい風の時などはヘルメットの中を通る風が髪の毛を揺らしているのが感じられます。ヘルメットの重さがあるので「被ってない」感じはしませんが、高温多湿の日本でこの涼しさはありがたい。

締め付け調整機能については各社趣向を凝らしていて、ヘルメットが被れさえすれば固定という点に関しては問題にはならないと思うのでここはスルー。
ただ、後頭部が絶壁の私にはKASKのUP'NDOWNテクノロジーが良く働いてくれます。

固定方法としては、
1:ヘルメットを被る
2:後頭部のパッドを下に引っ張る
3:しっくりくるところで後頭部の角度に合わせてパッドを調整。
4:ダイヤルで締めあげる

おまけ:ダイヤルをきつめに締めた後、思いっきり上を向くと、ダイヤルが良い感じに緩まってベストポジションに落ち着く

他社のヘルメットは3の工程が行えず、絶壁にはちょっとだけ優しくなかった。

後頭部のパッドはシリコンなので走行中にずれるということはないが、たまに髪の毛が引っ張られてちょっとだけ痛い。しっかり微調整してやれば問題はありません。
(あ、固定に関してスルーできてない)


涼しさ、見た目共に大当たりなこのヘルメットですが、ひとつだけ残念なところが。
それは表面の「KASK」などの文字が全てシールな事。しかもこのシール剥がれ易くずれ易い。購入した時から以下の写真のようにシールのずれがあった。


(写真中央青い三角がずれている)

この他にもシールの中に気泡が残っていたりして、よく見ると荒が目立つ。ヘルメットと一緒にヘルメットを入れる袋も付属していたが、それに入れようとするとシールの端が引っ掛かり、そこからシールが剥がれてくる。
これはちょっと頂けない。

シールの件がなければ最高のヘルメットとして★満点だったんですが・・・。
今後のモデルチェンジで改善されたらまた買いなおす気がします。


価格評価→★★★★☆(←シールがもっとしっかりしてれば・・・)
評   価→★★★★☆(←シールの上からクリアを吹いてくれれば・・・)
<オプション>
年   式→2013
カタログ重量→270g
 
Atshr  2013-7-22 23:47
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KASK VERTIGO

購入価格 ¥25000

空気読まないレビュー第2弾

最初のヘルメットはOGKのENTRA DXでした。
3年使ってそろそろ新しいのが欲しいと思い、大型ショップに行って各社のを試着することに。選考基準は上の方と同じです。

結果、候補に挙がったのはOGK、LAS、Selev、KASKの4社でした。
この4社のは、幅があり若干四角い頭の自分でも特に違和感なく被ることができました。

迷いに迷った結果KASKに決定。決定打は被った状態でどこから押してもどこも痛くなるところがないフィット感。次点でUP'NDOWNテクノロジーによるホールド性。

どうせなら限定モデルにしようとワールドチャンピオンカラーを探す。
海外では普通に売ってるようなので輸入品がオクに出るまで待つことに(クレジットを持ってないので)。
幸いにして新品が出品されてたので即決で購入。

前置きが長くなりましたがレビューです。

被り心地は上記のとおりすばらしいの一言。幅広で若干四角い頭でも普通に被れます。
あと涼しい。ヘルメットの中を風が通るのを実感できます。以前のでは実感できなかったのでちょっと感動しました(笑
公称270gと決して軽いとは言えませんが、被り心地の良さやUP'NDOWNテクノロジーのおかげで重さを感じさせません。

UP'NDOWNテクノロジーについては上の方やMojitoのレビューが詳しいので割愛。

自分の中ではこれ以上ないくらい良いヘルメットなんですが、気になる点がいくつか。

まず、KASK全体に言えることなのかロゴ等がステッカーなこと。上の方のようなズレは無かったけど端の部分が少し浮いてきてます。いつか剥がれてしまわないだろうか・・・。

次に、汗のせいなのかシリコンパッド(ダイアル付近の小さめのパッド)がずれるorはがれる。これについては現在対策を練ってるところです。

あと、ストラップのYの字になってるところが調節できません。自分は少しだけ耳にかぶります。人によっては気になるかもしれません。

けどまぁ、被り心地と言う点では最高のヘルメットです。

価格評価→★★★★☆(←ちょーっと高いよね)
評   価→★★★★☆
<オプション>
年   式→2012
カタログ重量→270g
 
LZPT2IB  2013-8-10 18:40
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KASK VERTIGO

購入価格: CBNのモニター企画による提供品
標準価格: ¥29,400 (税込)

『被り心地と快適性を追求したKASKの最上級モデル 』


■はじめに
私はKASKの街乗り用ヘルメットUrban Vintageをメインに使っている。ロングライドやフィットネスのためにもっと快適性の高いロードバイク専用のヘルメットの入手を考えていて、選ぶならUrban Vintageのようにデザインが魅力的なKASKにしようと思っていた。

そんな時にCBNにKASK Vertigoのモニター依頼があってたので応募したところ、なんと私をモニターに選んでいただくという幸運に恵まれた。これは気合いを入れてレビューしないと!

今回はモニター企画なので、ひとつひとつの機能を掘り下げて情報量を多くした。いつもよりも長文になってしまったが、Vertigoに興味がある人の参考になればうれしい。2回のレビューのうち1回目は、被った時の印象(キノコ頭)、被り心地や使い勝手に関わる部分、細部の仕上げに関するレビューをお届けする。


開封直後のKASK Vertigo。私がレビューするのはホワイトのMサイズ(48-58cm)



■レビューの前提
私のレビューは、自転車歴が短く、街乗りメイン、ロードバイク専用のヘルメットが初めてという視点でのものになる。詳細は以下の通り。

・自転車歴2年半くらい
・ロードバイク専用のヘルメットは初めて ※エントリーモデル、街乗り用ヘルメットを使用
・所有する自転車はクロスバイクとシングルスピード ※GIANT SEEK R3、FIXER R
・普段の走行距離は20~50kmくらいで、たまに100kmくらいのロングライドも行う
・走行スピードは30km/h以下
・目的はフィットネス、ポタリング、買い物、気分転換など
・乗るのは主に休日。平日はローラー台も使用。
・ウェアは私服にヘルメットとグローブを合わせたもの

また、いつも通りに40km以内の距離を走っただけでなく、1年ぶりに100kmのロングライドを2回行った。長時間使ってみて全体像はだいたい把握できたと思う。


今まで使用したヘルメット
左上: GIANT ORION (MTB〜ロードまで対応する初心者用のスポーツヘルメット) 
左下: Giro Reverb (街乗り用ヘルメット)
右上: KASK Urban Vintage (街乗り用ヘルメット)


使用した自転車 上: GIANT FIXER R 下: GIANT SEEK R3



■頭が小さく見え、キノコ頭にになりにくい
さて、キノコ頭になるかどうかは、多くの人が気になるところだ。Vertigoはロード用のヘルメットにありがちな横や後方への張り出しが小さい。キノコ頭にならないので、被ってすぐに気に入った。どの角度から見ても大きさを感じにくく小顔効果は抜群なので、私服や自転車用のカジュアルウェアを着る人や女性にもおすすめできる。


上下に厚く見えるが、実際には深く被れるので厚みは感じない。


キノコ頭になりにくいだけでなく、頭が小さく見えるのが良い



■日本人の頭もすっぽり入る横幅の広いインナーシェル
Vertigoを被って最初に感じたのは深い被り心地だった。エントリーモデルのGIANT ORIONは頭にヘルメットを乗せている感じだったが、Vertigoはまさに被っているという感じ。深い被り心地のインナーシェルが頭全体にフィットしてくれる。

また、Vertigoはインナーシェルの横幅が広い。私にはMサイズがぴったりで、ダイヤルを締めない状態では側頭部にまだ余裕がある。これだけ横幅があれば、側頭部が広い日本人にも合いそうな感じがした。ヘルメットのフィット感に悩んでる人は試してほしい。

VertigoにはGIANT ORIONのように厚みの異なる予備パッドは付属していないが、このフィット性ならパッドの厚みを替えてフィット性を変化させる必要はないと思う。


インナーシェルの横幅の一番広い部分は約17.3cm(Mサイズ)
ちなみにKASKの街乗りヘルメットUrban Vintageも横幅が広め


深く被れるインナーシェルが頭部全体にフィットし、重量を分散させる



■頭にぴったりでぐらつかないUP'NDOWN TECHNOLOGY
UP'NDOWN TECHNOLOGYの簡単な調整とホールド感の高さには驚かされた。多くのヘルメットのアジャスターは横方向の調整をするものだが、KASKの独自技術UP'NDOWN TECHNOLOGYは側頭部と後頭部にリンクが2つあって、上下方向に大きく動かすことができる。そのおかげで、後頭部を下からも抱え込むことができる。ストラップを使わないでもズレないほどホールド感は高い。

実際の走行では、長い時間や長距離でもホールド感が持続する。突き上げや振動があってもブレたりズレたりせず、走行中に調整の必要がほとんどない。100kmの走行でもダイヤルを1クリック調整した程度だ。後方確認で大きく後ろを向くと、少々のつっぱり感があるもののズレることはない。

頭全体にフィットするインナーシェルとUP'NDOWN TECHNOLOGYのおかげで、頭を包み込むような圧迫感のない優しい被り心地になっている。そのおかげでヘルメットの存在を忘れることができ、ライドや交通安全に集中することができた。

Urban Vintageのスイス製のアジャスターも素晴らしかったが、UP'NDOWN TECHNOLOGYによる立体的なホールド感は更にその上を行く。エントリーモデルのヘルメットとは次元が全く異なる。この被り心地を体験すると、多くの人がKASKのヘルメットのファンになると思う。


側頭部と後頭部の2つのリンクでここまで大きく動く


ここまで引き出せるおかげで、前後左右だけでなく下からもホールドできる


横幅の広いインナーシェルの中で横にも動く


ノッチ数が多く細かい調整が可能。ダイヤル横の突起に指をかけて締めることもできる


Vertigoのみに搭載されるGELも優しい被り心地に貢献する。



■快適性のための様々な工夫がなされたストラップ
ストラップにも快適性を追求するための様々な機能が取り入れられている。まず、ECOレザーストラップは、革とMADE IN ITALYの文字に高級感がある。汗をかいてもサラッとしていて快適だ。最初は革が突っ張って硬いが、何度か使用しているうちに柔らかくなって馴染んでくる。

耳の前後のストラップの内側には、ソフトレザースペーサーという5mm四方のパッドが一定間隔に貼られている。ベルト張り付きや不快さは特に感じなかったので、これも効いてくれているのだと思う。

耳の前後のストラップの部分には、長さの調整が不要でバックルを前後に動かせるセルフアジャストバックルという機能がある。私は問題なく使えたし、この部分を調整しないのは楽で良いが、基部に可動軸を備えているわけではなく調整範囲はないに等しい。ここはUP'NDOWN TECHNOLOGYの位置を変えて調整するということなのだろうか。


右: ECOレザーストラップ 左上: ソフトレザースペーサー 左下: セルフアジャストバックル



■体感的には実際の重量以上に軽い
Vertigoは270g(実測では289g)とロード用ヘルメットの中では特別軽いというわけではない。安全性、被り心地、快適性をバランスよく高めるための技術を投入してこの重量になったようだ。だが、実際の走行では軽く感じ、長距離、長時間のライドの負担を減らしてくれた。


Vertigoの重量は実測で289g

メインに使っていたUrban Vintageは、実測値で392g(カタログ値300g)もある。Urban Vintageを被ってFIXERで走ったときには、前傾姿勢ということもあって、走行距離が40~50kmくらいでも、終盤に首回りの筋肉が凝って硬くなってしまうこともあった。


Urban Vintageの重量は実測で392g。どうりで重いはずだ(苦笑)

一方、Vertigoを被ってFIXERで走り出すと、すぐに首回りが軽いことに気づいた。40~50km位の距離を走り終えても、首回りはあまり疲れずに済んだ。今までヘルメットの重量を気にしなかったが、約100gの首回りの筋肉への影響は思ったよりもずっと大きいと実感した。これなら前傾姿勢のFIXERでも長距離を走れるかもしれないと思った。

そこで、FIXERを固定ギアにし、千葉県野田市の関宿城まで約100km走行してみた。中盤を過ぎても首回りはまだ平気。終盤ではさすがに首回りが疲れてくるが、握る位置を変えたり肩を回したりすればまだ行ける感じ。結局、首回りの疲労は軽いまま走りきることができた。乗るのがイヤになるほど酷い張りや痛みが出ると思ったのだが、この程度の疲労ならもう一度100km走ろうという気になった。


関宿橋にて。ヘルメットが写っていないのは、パンクして動揺してたから(泣)

翌週にはSEEKでも関宿城まで約100km走ってみた。SEEKのアップライトな姿勢でもVertigoは軽く感じ、頭に物が乗っている感じが少ない。SEEKは前傾姿勢が強くなくてもあまり握る位置を変えられないので、最後の数キロで首回りに少し疲れが出始めた。この時にVertigoの軽さが効き、疲労は最小限だったと思う。結局、最後まで首回りは楽なまま走りきることができた。


あまりの快適さに翌週にもロングライド。今度はVertigoも忘れずに写真に入れた

SEEKで梨の直売所に行く途中の急な坂を登った時には、特に頭が軽く感じた。坂を上る時や前傾姿勢のような顎を上げて前を見る姿勢でも楽になるように、Vertigoは重心や重量のかかり方が工夫されていると感じた。Giro Reverb(271g)の方が軽いが、前方部に重心があり前傾姿勢では意外に重い。また、被り心地や快適性が実際の重量よりも軽く感じさせていると思う。



■効果的に内部に空気を取り入れる24個のベンチレーション
通気性の良さは走り始めてすぐに感じた。GIANT ORIONのベンチレーションは20個だが、空気の取り込みや頭部の冷却効果、湿気の放出はVertigoの方が断然上。Vertigoのベンチレーションは24個とORIONより多いが、個数以上に位置や形状などが効果的に作用している気がした。Vertigoと比べるとORIONはただ穴が開いていただけという感じだろうか。

高いスピードではもちろん、20km/h以下でゆっくり走っても風が吹き込んで涼しい。これは真夏にポタリングする時には嬉しい。炎天下の100kmの走行では熱がこもらず快適で、一度も脱ぎたいと思うことがなかった。これは他の季節も期待できそうだ。

また、Vertigoは正面から見てベンチレーションが大きく見えず、見た目がすっきりしているのが良い。細長い形状にすることによって流路面積を確保しつつ、エアロ形状に沿うような配置が可能になっているのだと思う。

私の使い方ではエアロ効果をはっきりとは実感できなかった。分かったのは高いスピードや土手の強い向かい風でもヘルメットがばたつかないことくらい。これはホールド性の高さも関係すると思う。

Urban Vintageでもそんなに不快感はなかったのだが、この涼しさを体験すると夏はこのヘルメットだけで過ごしたくなる。だけど、冬は通気性が良すぎて寒そう。ここはオプションのWINTER CAPがいるかな。


効果的に空気を送り込むベンチレーション。細長い形状が見た目もすっきり


後部には大きめのベンチレーション



■濡れにくく蒸れにくい高性能なパッド
Vertigoを使ってみて、パッドの吸湿性と速乾性はヘルメットの快適さに大きく関わる部分だと思った。中央部に貼り付けられている3D DRY インナーパッドは、ベンチレーションから大量に入る空気も影響して、100km走っても濡れるどころか蒸れもなかった。穴をあけたパッドは通気性が良い上に接触面積が少なく、優しい被り心地にも一役買っている。


3D DRY インナーパッドはいつもサラサラ

汗で濡れやすい額と側頭部のパッドには、速乾性の高いCoolMaxが採用されているが、真夏の走行ではそれでもすぐに濡れてしまう。だが、パッドの表面はサラリとして不快感が少ない。パッドの側面には無数の穴が空いていて汗を排出しやすく、更にパッド真上のベンチレーションから流入する空気が湿気を奪ってくれる。そのおかげで額と側頭部のパッドの蒸れや濡れを緩和してくれた。

額と側頭部のパッドの速乾性は高く、Vertigoを脱いで休憩しているうちにサラサラになった。タオルでパッドの湿気を取ればもっと早く乾く。夏でもパッドが濡れたまま着用するのは不快なので、この速乾性はありがたい。パッドにCoolMaxのような素材が使われているかどうかは結構重要な気がする。


特に汗で濡れやすい額のパッドは厚め。汗が流れ落ちるのを止めてくれる


空気の通り道にパッドがあって、パッドを乾かすようになっている


パッドの湿り具合を確認。表面が濡れている程度

また、パッドは取り外して洗うこともできる。予備用のパッドはオプションで用意されている。虫除けのネットは付属せず、オプションでも用意されていない。



■細部の仕上げ
CBNのKASKのヘルメットのレビューには、細部の仕上げが雑だという意見が多く見られる。Urban Vintageも例外ではなかった。私の受け取ったVertigoは思ったよりもきれいな仕上がりだったが、よく見ると少し残念な部分がある。

一番気になったのは、UP'NDOWN TECHNOLOGYに貼られているGELが剥がれやすいことだ。接着剤が弱いのか圧着する力が弱いのかは分からないが、メーカーには見直してほしい点だ。


中央部のGELは最初からちょっと剥がれていた。 この部分はセメダイン速乾Gで直した

また、アウターシェルのポリカーボネートには、端にヒビが数本あったのがちょっと残念。これはUrban Vintageにも見られたので、是非改善してほしい。


アウターシェルにはヒビが数本

ステッカーは丁寧に貼られていて、ズレや剥がれ、気泡はなかった。だけど、いつか剥がれないか心配だ。品質を高めるためにも、ステッカーの上にクリア塗装などを期待したいところである。他は特に問題なく、EPSフォームのバリや接着剤のはみ出しなどはなかった。


KASKとVertigoのロゴはステッカー

自転車用品に限らず日本の製品は仕上げが丁寧で、日本の消費者もそれが当たり前だと思っている。KASKは基本的には高品質なので、細部の仕上げを改善すれば完全に日本の消費者の心を捉えると思う。



■ここまでのまとめ
○キノコ頭になりにくく、ヘルメットの大きさを感じない。
○インナーシェルの横幅が広く、側頭部の広い日本人にも合いやすい。
○UP'NDOWN TECHNOLOGYのおかげで被り心地が良く、走行中でもぐらつかない。
○細かい部分にも快適性を高める機能を備えている。
×セルフアジャストバックルは何か特別な機能を備えているわけではない。
○体感的には実重量以上に軽く、ロングライドでの首回りの疲労を軽減する。
○ベンチレーションが効果的に風を送るので、真夏でも涼しくて快適。
○吸水性、速乾性の高いパッドは蒸れや濡れを最小限にし、不快感が少ない。
○ゆっくりなスピードでも涼しく、フラットバーの姿勢でも軽くて楽 → クロスバイクにも最適
×細部の仕上げが良くない。

○: 良い点、×: 残念な点

つまり、Vertigoは被り心地と快適性をとことん追求したヘルメットだ。仕上げ以外はこれといった弱点もなく完成度は非常に高い。

ポタリング、夜間の走行、梨の直売所やショッピングモールでの買い物、ロングライドなど幅広く使ってみて、どの状況や速度でもとても快適だった。使う前には私にはオーバースペックかなと思ったが、私の使い方でもVertigoの機能をしっかりと堪能することが出来た。

被り心地と快適性を重視して作られているので、どんなサイクリストや使い方でも高い満足感が得られると思う。街乗りからロングライドまで、競技以外の楽しみのために自転車に乗る人にも自信を持っておすすめできる。

重量が気になる人もいると思うが、実重量よりはずっと軽く感じるし、この被り心地と快適性なら重量以上に得られるものが多いのではないだろうか。何が何でも軽いほうがいいという人にも、この被り心地と快適さはおすすめしたくなってしまうほどだ。

モニター企画のおかげで、念願のKASKのロード専用ヘルメットの、しかも最上級モデルを使わせていただくことができた。この夏はVertigoとともに自転車をたくさん楽しめそうだ。



■次回予告
2回目のレビューは、使い勝手以外の部分(デザイン面、小物や服装との相性)をなど予定。追記があればそれも掲載する。
では、9月の投稿をお楽しみに!


部屋着のズボンと適当なTシャツでもそれなりに似合ってる


価格評価→★★★☆☆ (販売価格は高いけど後悔しない性能だと思う)
評  価→★★★★★ (キノコ頭になりにくいし、被り心地と高い快適性に大満足。細部の粗さが気にならなくなるほど)
<オプション>
年    式→2013年
カタログ重量→270g (実測では289g)

(謝辞)
このモニター企画のために商品を提供していただいたKASK様、企画の実施と私をモニターに選んでいただいたCBNのマスター様に御礼申し上げます。
 
LZPT2IB  2013-9-4 22:51
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KASK VERTIGO

購入価格: CBNのモニター企画による提供
標準価格: ¥29,400 (税込)

『デザインも魅力的で、服装や小物に合わせやすい高級感のあるヘルメット』


■はじめに
前回の投稿から気温は更に高くなり猛暑日が続いたけど、Vertigoの涼しさや快適さのおかげでサイクリングを積極的に楽しむことができた。前回から3週間以上使ってみて、夏の使用感は前回の投稿の通りいい意味でほとんど変わりはない。

だから、ちょっと早いけど2回目のレビューを投稿することにした。前回の予告通り、主に使い勝手以外の部分、具体的にはデザイン、服装や小物との相性、安全性、価格に関するレビューをお届けする。



■洗練されたイタリアンデザインが魅力
VertigoはUrban Vintageと同様、イタリアメーカーらしいオシャレなデザインが魅力的だ。私はロード用ヘルメットのデザインが苦手だったが、これはとても気に入っている。最上級モデルらしいラグジュアリー感がライド中の気分を高めてくれる。デザインはベンチレーションとエアロ形状をスッキリとまとめあげた機能美という感じだ。

前後左右への張り出しが少なく頭部に沿った自然な丸みをしているので、キノコ頭になりにくく頭が小さく見える。”キノコる”ことのない形状はどのライダーにも嬉しい点だ。これは前回投稿した通り。

また、ロード用のヘルメットにありがちな大きな模様や複数の原色の組み合わせがないのが良い。ホワイトやブラックをベースカラーにし、ベンチレーションのつなぎ目やヘルメット後部に差し色をしてシンプルに仕上げている。カラーバリエーションも多いので、服装や自転車にも合わせやすいのではないだろうか。シンプルな外観はゴテゴテした模様や色使いが苦手な人にも受け入れられやすいと思う。

私がモニターするホワイトはちょっとグレーがかって品がある。各パーツに光沢感、素材感、濃淡の異なるホワイトを使うことで、単調になりがちなホワイトに変化をつけている。ホワイトだけはEPSフォーム(発泡スチロール)がグレーなのもデザイン上のこだわりを感じる。


アウターシェル、STRENGTHENING FRAME、EPSフォームで異なったホワイト


樹脂と革の素材感と光沢感の異なるホワイト

ロゴのデザインはブランドのイメージを大きく左右する大事なものだ。KASKはロゴはシンプルでかっこよく、Vertigoの見た目を引き立てていると思う。欲を言えば、MojitoのようにUP'NDOWN TECHNOLOGYのダイヤルに、イタリアの国旗かKASKのロゴの立体的なシールを貼ってほしかったかな。


KASKのデザインと色使いは基本的にシンプル



■サングラスとの相性はVertigoの試着時にチェック
①Vertigoとサングラスの見た目の相性
Vertigoは正面から見て先端が下に少し伸びている。被り心地の深さと相まって額の露出が小さい。だから、サングラスをかけるとヘルメット下部との隙間が小さくなり、ヘルメットとサングラスの一体感が出てかっこいい。スポーツサングラスの方が相性がいいが、カジュアルサングラスでも悪くないと思う。


上からOAKLEY RACING JACKET、OAKLEY JULIET、ノーブランドのサングラス


②UP'NDOWN TECHNOLOGYとテンプルの干渉
OAKLEYのようなテンプルが真っすぐのスポーツタイプのサングラスをかけると、UP'NDOWN TECHNOLOGYとテンプルが干渉してしまう。だが、テンプルがUP'NDOWN TECHNOLOGYの上に被さるように装着しても最適なフィット感を得ることはできた。ただし、ノーズパッドの低いサングラス等は横にズレたり顔から浮いたりするかもしれない。


RACING JACKETならUP'NDOWN TECHNOLOGYの上からでも抜群のフィット感

耳にかけるタイプのサングラスやメガネの場合、UP'NDOWN TECHNOLOGYの上からかけると若干ノーズパッドが浮いて左右にズレることがあった。この場合にはテンプルの先端を下に通せばフィットさせることができる。

尚、スポーツタイプのサングラスでもUP'NDOWN TECHNOLOGYの下にテンプルを通してフィットさせることは可能だった。UP'NDOWN TECHNOLOGYの上からサングラスがフィットしない場合はこの方法を試すのが良いと思う。この状態でもVertigoの被り心地は特に変わりはない。


②Vertigoのこめかみ付近とテンプルの干渉
Vertigoはこめかみ付近が出っ張っている。テンプルの前方が太いRACING JACKETでは、こめかみの部分とのクリアランスが5~6mmと小さいが干渉するほどではなかった。RACING JACKETのテンプルの一番太い部分が約14mmなので、よっぽど太いテンプルでない限り他のサングラスでも問題ないと思う。外国人女性のように頭が小さく深く被れる人の場合は、ヘルメットがテンプルに対して下がって干渉するかもしれないけど。


Vertigoはホールド性が高く走行中でもぶれないので、テンプルがこの部分に当たることはない


③Vertigoの後頭部付近とテンプルの干渉
Vertigoは後頭部付近が少し垂れ下がるような形状をしている。テンプルが長いと後頭部付近と干渉してサングラスがズレてしまうかもしれない。これは②同様、深く被れる人ほど問題になると思う。

RACING JACKETはテンプルが短いので干渉しなかった。JULIETはギリギリ干渉しなかったが、もう少しテンプルの先端が太かったら危なかったかも。テンプルの先端が内側に曲がっているものや曲げられるものならば、UP'NDOWN TECHNOLOGYやヘルメットの内側にテンプルの先端をしまいこめば干渉を回避できると思う。


RACING JACKET


JULIETはテンプルが長いので干渉ギリギリ


テンプルが曲げられるものは、ヘルメットの内側に先端を入れられる。


④サングラスの保持
サングラスを使わない時に、テンプルをベンチレーションに刺してしまえるかどうかは気になるところだ。RACING JACKETはテンプルをベンチレーションに刺して保持することができた。テンプルの先端が頭部に干渉して若干突っ張るけど、この状態で保持して走行することはできた。保持力も強いので落下の心配はなさそう。テンプルの短いサングラスなら、大きなKASKのロゴの下のベンチレーションに刺せる可能性がありそうだ。


テンプルの短いサングラスなら、使わない時にこのようにしまっておくことができる
ノーブランドのカジュアルサングラスも保持できた


フレーム前面からテンプル先端まで16cmくらいのものなら対応できそうだ。
RACING JACKETのテンプルのみの長さは約12.5cm

だが、テンプルの長いスポーツサングラスは、ベンチレーションに刺して保持するのが難しいと思う。というのは、ベンチレーションは奥に行くほど狭くなっていて、テンプルが奥まで刺さらないからだ。

ベンチレーションを大きく開口すれば、テンプルの長いサングラスでも刺せそうなのに、KASKがそれをしないのはは何らかの理由がありそうだ。 空気の流れを最適化するためなのか、強度が低下しないようにするためなのか、何かKASKのこだわりがあるのだろう。


テンプルが長いと奥まで刺さらない。休憩の時は大丈夫そうだが、走行中に保持するには不安定

テンプルが長いサングラスは前後逆にして耳にかけて保持するのが良いと思う。この方法で何度か走行したが、意外に安定していて落ちたりズレたりすることはなかった。私の使い方ではレースのように脚を止めたくないというわけではないので、停車してバッグの中にあるサングラスケースにしまうことも多い。


サングラスを使わない時にはこのように保持した


⑤試着はサングラスと一緒に
私の場合はサングラスとの相性に特に問題はなかったが、サングラスの種類によっては相性が良くない場合もあるかもしれない。人によって被る深さも違うので、ヘルメットの縁に干渉するかもしれない。Vertigoを試着する際は、念のため愛用のサングラスを持っていって相性をチェックした方がいいと思う。


RACING JACKETはフィット感が良く、ベンチレーションでの保持が可能
OAKLEYのサイトやカタログには『ヘルメットとも相性の良いフレームシェイプ』とある



■キャップとの相性は良い
私はサングラスをかければキャップを被らなくてもあまり眩しさを感じないが、夕方に太陽が沈む方に向かって走行する時に眩しさを感じることがあるので、その時はキャップをカバンから取り出して被る。

下にキャップを被るとUP'NDOWN TECHNOLOGYのダイヤルを3~4クリック分くらい緩めてちょうど良かった。頭囲で言えば約1cmちょっと大きくなった感じだろうかだろうか。私の頭囲は55.5~56cmくらいなので、キャップを被ってもMサイズで問題はなかった。


上: キャップを被らない状態 下: キャップを被った状態

Vertigoの被り心地の良さは下にキャップを被っていても感じられる。頭のどこにも圧迫感がなく窮屈さを感じない。インナーシェルの横幅が狭いヘルメットの場合、キャップを被ると側頭部が圧迫されて不快かもしれない。頭囲にもよると思うが、Vertigoの場合は横幅が広いのでそのようなことは起こりにくいのではないだろうか。

また、通気性がとても良いのでキャップを被っても思ったよりも蒸れなかった。キャップありでも走行中の風を感じることができる。真夏でも比較的涼しい夕方なら不快感は少ない。さすがに昼間は蒸れを感じるし、キャップの額と側頭部のが濡れてしまう。Vertigoは通気性とパッドの機能が高いので、炎天下で競技のような激しい動きを続けるということでなければ、汗止めのためにキャップやバンダナを着用する必要はほとんどないと思った。

キャップをファッションアイテムとして考えた場合、Vertigoとの相性はとても良いと感じた。すっきりした外観はキャップを被っても損なわれず、Vertigoの違ったスタイルを作ることができる。真夏には夕方以外に使わないが、寒くなったら防風と保温のために積極的に使うことになりそうだ。


左: Rapha Cap 右: GIANT CAP
キャップを被ったシルエットも良い。同系色のキャップも他の色のキャップも似合っていると思う


Vertigoに色を合わせたRaphaのキャップ



■私服との相性も良い
自転車に乗る時の服装を大きく分けると以下のようになる。※コスプレは除く
・サイクルジャージ(競技用、街乗り用)
・自転車用のカジュアルウェア(rin project、narifuri等)
・自転車用ではないカジュアルウェア(私服や普段着)

私服にヘルメットやグローブ、メッセンジャーバッグやサコッシュ等と合わせれば、誰が見ても自転車に乗る時のファッションになるというのが私の考えだ。私は安全のために必ずヘルメットを被る。ヘルメットは全体で特に目立つ部分なので、何を被るのかが重要になる。今回、ロード用のVertigoと私服との相性をチェックしてみた。


○夏の服装 (真夏)

トップス : ATELIER SAB MEN
ボトムス : ZARA バミューダ
ヘルメット: KASK Vertigo
サングラス: OAKLEY RACING JACKET
グローブ : Bicycle Line Gloves ITALIA
シューズ : SHIMANO SH-SD66L
インナー : Wizard メッシュインナーパンツ
バッグ : KNOG MUSETTES サコッシュ
その他 : KRYPTONITE Evolution Mini 5


○冬の服装 (12月上旬くらい?)

アウター: ZARAのブルゾン
トップス: ロングスリーブのTシャツ
ボトムス: EDWIN 503 ブルートリップ WILD FIRE
ヘルメット: KASK Vertigo
キャップ: Rapha Cap
サングラス: OAKLEY RACING JACKET
グローブ: GIANT CHILL
シューズ: DGR blue lug black
インナー: Wizard メッシュインナーパンツ ※
バッグ: Rapha Musette
その他: KRYPTONITE Evolution Mini 5、GIANT LEG BAND
※もっと寒い日はアームウォーマー、レッグウォーマー、シューズカバー、フェイスマスク等で対応


夏服にはかなり合っていると思う。Vertigoが見た目にも涼しげで、スポーティーでアクティブな感じを強調している。冬服との相性も思った以上。ブルゾンとデニムの暗めの色でも、グレーっぽいホワイトのおかげで違和感なく溶け込んでくれた。他のカラーでもホワイトかブラックを基調にしているため、自転車や服装と合わせやすいと思う。

最近は私服との相性を考えて街乗り用のヘルメットを使っていた。ロード用のヘルメットは私服に合わないと思っていたが、Vertigoと私服との組み合わせは私の視野を広げてくれた。見た目でも季節を問わずに積極的に使えると感じた。



■付属品はヘルメットバッグのみ
Vertigoにはヘルメットバッグが付属し、持ち運びや保管時にヘルメットが傷つくのを守る。Urban Vintageには付属していなかったのでちょっと嬉しい。通気性の良い布を使っているので、ある程度湿気がある状態で入れても大丈夫そうだ。肩に担ぐにはストラップが短い上に不安定なので、脱いだヘルメットを持ち歩くならサコッシュの方が良いと思う。


KASKのロゴが所有欲を満たす。日本の代理店もオプションでこれを用意してほしい


中が透けて見える通気性の良い素材。※分かりやすくフラッシュを焚いて撮影



■安全性を高める技術
Vertigoは他のメーカーの上位モデルと比べても軽いというわけではない。むやみに軽量化すると強度が低下するし、安全のための技術を投入すると重量増を招く。Vertigoは安全性にも配慮した結果、この重量になったようだ。

Vertigoは転倒時に破断しないように工夫されている。ヘルメットの内側と後部もポリカーボネートで覆い、EPSフォーム内にはケージを内蔵して安全性を高めている。また、ショップで見た限りでは、Vertigoは他社の軽量ヘルメットよりもEPSフォームが多めで厚みがあると感じた。ヘルメットを両手で持ってひねりを加えてもVertigoには全然たわみが生じない。

KASKのfacebookには転倒後のヘルメットの画像が出ていた。確かに粉々になっておらず、万が一の時には安心だ。かっこいいヘルメットだから絶対に転びたくないけど。Vertigoを大切にするためにも注意して乗ろうと思う。


ヘルメットの内側と後部にもポリカーボネートを配置(MULTI IN-MOULDING TECHNOLOGY)
エントリーモデルのGIANT ORIONは内側と後部が剥き出しで傷つきやすかった


EPSフォームに内蔵されるケージ(STRENGTHENING FRAME)の一部は露出している

また、ヘルメットの後部のステッカーとストラップには、夜間走行での安全性を高める反射素材が使われている。視界の悪い条件下で視認性を高めるHIGH VISIBILITY STICKERSとは大きなKASKのロゴのステッカーのことだと思うが、こちらは反射素材が使われているわけではないようだ。


ヘルメット後部とストラップには夜間走行の安全性を高めるリフレクター


HIGH VISIBILITY STICKERS。反射素材ではないようだ。大きいロゴだから目立つってことなのかな?



■価格
Vertigoの国内での販売価格は¥29,400円と高価で、ちょっと手を出しにくいというのが正直なところだ。クロスバイクから始める人が最初に買うヘルメットではないと思うが、エントリーモデルからのアップグレードならKASKが候補に挙がる。

私はロングライドとフィットネス用にMojitoかK.50 EVOを検討していたのだが、幸運にもVertigoのモニターに選ばれた。Vertigoの被り心地と快適性は1回目の投稿の通り最高で、こんなに高性能だと分かっていたら自分でも買いたいと思うほどだ。

高い値段だけど後悔しないと思う。3年は使えることを考えるといい買い物ではないだろうか。せっかくなのでこのVertigoはできるだけ長く使いたいが、買い替える際にはVertigoや後継モデルが出ていればそれを使うだろう。



■ここまでのまとめ(2回目の投稿)
○洗練されたデザインが魅力的である。
○私服、サングラス、キャップとの見た目の相性が良い。
×サングラスによっては、テンプルがヘルメットの縁やUP'NDOWN TECHNOLOGYに干渉する。
×サングラスによっては、テンプルをベンチレーションに刺して保持できない。
○キャップを下に被っても圧迫感がなく、通気性が良いおかげで意外に蒸れない。
○持ち運びに便利なヘルメットバッグが付属している。
○安全性を高める様々な技術を投入している。
○値段に見合った出来 (販売価格がもうちょっと下がると嬉しいけど)

○: 良い点、×: 残念な点

Vertigoは服装、サングラス、キャップと合わせやすい。街乗り用ヘルメットは通気性が悪く重いものが多いが、Vertigoならデザインと機能の両方を備えている。VertigoをはじめKASKのヘルメットはデザインが良くキノコ頭になりにくいので、ロード用ヘルメットの見た目が苦手な人にも受け入れられると思う。値段は高いが最初のヘルメット(特にエントリーモデル)からアップグレードすれば高い満足が得られるだろう。



■KASKのヘルメットは被り心地が良くておすすめ
Vertigoは被り心地、快適性、安全性、デザイン等のヘルメットに求められる要素のレベルがどれも高いので自信を持っておすすめしたい。さすがKASKの持つテクノロジーの全てを盛り込んだだけのことはある。各要素をバランス良く高めた結果、ロード用ヘルメットとしては特別軽いというわけではないが、被り心地や重量の配分で軽く感じさせている。過度に軽量化せず、被り心地、快適性、安全性に妥協しないメーカーの姿勢にはこだわりを感じる。

Vertigoで特に素晴らしいと思ったのが被り心地の良さだ。ショップでMojito、K.50 EVOを試着したらVertigoと同様の被り心地だった。頭を包み込む優しい被り心地を体験すると、ヘルメットはKASK以外には考えられなくなる。ロード用ヘルメットを他に使ったことはないが、被り心地の良さからKASKはおすすめ。横幅が広いので日本人にフィットしやすいのも、私がKASKをおすすめしたい理由だ。


Vertigoのバランスの良さのイメージ ※あくまでイメージ


軽さを最優先させたヘルメットの私の勝手なイメージ ※これもただのイメージ



■最後に
今回のレビューは、最上級かつ高価なモデルであるKASK Vertigoの購入の参考になるように、できるだけ多くの情報量と写真を心がけた。この中に求めている情報があれば嬉しく思う。

KASK Vertigoをモニターの機会を与えていただき、いきなりヘルメット選びの終着駅に到達してしまった感じがする。これほどのデザイン、快適性、被り心地なので今のところは他にヘルメットを探すということが想像できない。大変満足できるヘルメットだ。

これから先の季節もメインのヘルメットとして使っていきたい。秋や冬場にどんな活躍をしてくれるのかとても楽しみだ。これ以降も気がついたことがあったら追記していきたい。


価格評価→★★★☆☆ (使えば納得の値段)
評  価→★★★★★ (被り心地と高い快適性に大満足。キノコ頭になりにくい)
<オプション>
年    式→2013年
カタログ重量→270g (実測では289g)

(謝辞)
商品を提供していただいたKASK様、企画の実施と私をモニターに選んでいただいたCBNのマスター様に改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 
LZPT2IB  2014-2-9 23:58
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KASK VERTIGO

購入価格: CBNのモニター企画による提供品
標準価格: ¥32,000+税 ※国内価格

『寒くなってもヘルメットの下にキャップ等を着用すれば快適』




■3回目の投稿
CBNのKASK Vertigoのモニター企画に当選し、レビューを2回投稿した。レビューを投稿した時期は8月、9月と暑い時期だった。その後、涼しくなってからもVertigoはとても快適だった。そのことを伝えようと思い、追加で投稿することにした。

 
・開封直後のKASK Vertigo。ま、眩しい...





■キャップを併用すれば秋冬も快適
秋冬は通気性の高いKASK Vertigoでは寒いので、KASK Urban Vintageの出番になると思っていた。Vertigoを直に被るとやはり寒いが、下にサイクリングキャップやウインターキャップを被ると非常に快適になる。

サイクリングキャップやウインターキャップが風を防いで保温しつつも、夏場と同様に24個のベンチレーションの取り込んだ風が汗を乾かし、頭部をサラリとした状態に保ってくれる。蒸し暑くも寒くもないちょうど良い感じだ。また、インナーパッドは速乾性が高く、ほとんど湿り気を感じられない。

GIANT ORIONというヘルメットの下にMCS SPORTSのヘッドマスクを付けた時は、ヘッドマスクがたっぷりと汗を吸ってしまった。休憩中は髪が濡れたのが不快だったし、走行中は汗冷えしてとても寒かった。Vertigoなら休憩中や帰宅後といった自転車から降りた後も、キャップや髪が濡れたり蒸れたりせず不快さがないのが嬉しい。

下に被るキャップの性能(速乾性、防風性、保温性等)にも大きく左右されると思うが、Vertigoの通気性とパッドの速乾性は、寒い時期のヘルメット内の快適さにも大きく貢献してくれると感じた。秋に涼しくなったらサイクリングキャップ、寒くなったらウインターキャップを併用すれば、Vertigoの活躍の機会は増える。

 
・左: 25度以下ならオシャレのためにサイクリングキャップ(※1)を被っても蒸れを感じにくかった
 右: 15度を下回るとウインターキャップ(※2)の出番
 ※1 Rapha Cap、※2 Rapha Merino Hat





■KASK Vertigoは快適性を追求したヘルメット
前回のレビューから更に使い続けても、KASK Vertigoは非常に快適なヘルメットであるという結論に変わりはない。他のヘルメットも持っているのに、出かける時には圧倒的な快適さから自然とVertigoを選んでしまう。夏に引き続き、冬の今でもメインのヘルメットはKASK Vertigoだ。

また、KASKのヘルメットの快適さに大きく貢献しているのは、KASKのほとんどのモデルに採用されているUP’NDOWN TECHNOLOGYと円形のインナーシェルだ。これらが走行中でもズレないフィット感を実現し、着圧によるストレスを感じさせない。日本人の横幅が広い頭部形状にもフィットしやすいのもポイントが高い。

国内価格が高くなってしまったのは残念だが、個人的にはオススメしたいヘルメットだ。これからも安全運転を心がけ、できるだけ長く大切に使っていきたい。

 



 
価格評価→★★★☆☆ (値段に見合った性能とラグジュアリー感)
評  価→★★★★★ (キャップを着用すれば秋冬でも快適)
<オプション>
年    式→2013年
カタログ重量→270g (実測で289g)
 
Ciao  2014-3-25 8:46
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KASK VERTIGO

購入価格  £123.75 (Wiggle) 2013年1月当時は懐かしの円高だった

購入当初に投稿していれば一番のりでしたのに.
だいぶレビューしつくされていますが,破損事例を報告いたします.

ある日のこと,快適に装着し,ダイヤル調整していたところ
『パキッ』と音がして締め付け調整がゆるゆるになってしまいました.

脱いで確認しますと,肝心のUP’NDOWN TECHNOLOGY部が折れておりました!

しかしながら不良品というつもりはありません.
私は自転車もヘルメットも車に積みっぱなしにして,比較的安全な練習場所で練習するという方法をとっています.夏の車内は高温になりますから,それによって劣化が進んだためと考えております.
おそらくは取り扱い説明書にも高温放置しないように記載されていると思いますので,これは私の責任といえるでしょう.

取り急ぎMETのヘルメットを国内通販購入しましたが,KASKほどのしっくりくるかぶり心地でなかったため,mojitoをまたもやWiggle購入いたしました.

今度は大事にします.(METを車載用にまわします←えーだめだって・・・以下略)

価格評価→★★★★★
評   価→★★★★☆ (車載にも耐えてほしかった)
年   式→2012年

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