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[手組み] Shimalin RR500


 
kazane  2013-4-11 22:05
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[手組み] Shimalin RR500
購入価格  魔改造費用おおよそ¥10,000円

平地用の手組ホイールを作ってみたいと思い立ち、自分の部屋を見渡すとShimano R500が目に付いた。コイツのリムを換えたら凄いR500が出来るかもしれない。ついでにスポークの太さやスポークパターンもちょっとだけ変えてみよう。普通に1からホイール組むより安いし、そっちの方が面白そうだ。という訳でパーツを適当に見繕って手配&組立て。リム精度が良かったのか、割とあっさり組み上がりました。そうして出来た自身2セット目の手組ホイールはシマノの完組ホイールをKINLINリムを用いて魔改造したホイールなのでShimalin RR500(しまりん だぶるあーるごひゃく)と勝手に命名しました。(その方が呼びやすいので。)


【前輪の構成】

ハブ;Shimano R500 流用 20H
スポーク;星ダブルバテッドφ1.6-1.8
リム;KINLIN XR-300 20H
スポークパターン;ラジアル組
スポークテンション 約140kgf

【後輪の構成】

ハブ;Shimano R500 流用 24H
スポーク;星ストレートφ2.0
リム;KINLIN XR-300 24H
スポークパターン;フリー側4本組、反フリー側6本組(通称ヨンロク組)
スポークテンション フリー側約170kgf 、非フリー側130kgf

リムは軽量化とエアロ化を狙っての選択。カタログ値で530g⇒460gの軽量化及び24mmから30mmの高ハイト化となります。スポークは前輪をよりエアロ化する目的でノーマルより細く、後輪は高剛性化する目的で太い物へ変更。ついでと言っては何ですが、ハブ自体も改造。ベアリングをJIS G3級の鋼球に換装し、フリーも内部を脱脂して爆音化。フルクラム等のカンパ系ハブには及びませんが、シマノフリーらしからぬ音がします。ここまでくるとR500の原形は留めていませんが、スポークを黒く塗ればかなり近い見た目になると思います。


さて、ここからが本題。走行インプレッションです。
比較対象はもちろんベースとなったR500です

【加速性能】 RR500>>R500
決して鋭いとは言えませんが、圧倒的にノーマルR500より加速します。スポークパターンの影響か直進性も大幅アップ。変な方向へ撚れることなくまっすぐ前に向かって蹴り出される感覚があります。滑らかに力を掛けるとスルスルとよく伸びる気持ちいいホイールに仕上がりました。

【ハンドリング】 RR500=R500
いい意味であまり変わりません。同じ感覚で使用出来ます。

【巡航】 RR500>>R500
圧倒的にRR500の方が楽です。
特に30~35km/hを維持するのが非常に楽で、勝手に転がって行く感覚すらあります。しかし、それ以上の速度となるとそれなりにしんどいし、それ以下では物足りない。この速度域を維持することに特化したホイールという印象です。
更にベンチテスト代わりに3本ローラー最高速テストも実行。これによりスポークのエアロ効果が比較できます。RR500の結果は91km/h。ノーマルR500は87km/hでしたので若干向上。ちなみにレーシング3は98km/h出るのでエアロスポークには敵わないようです。

【乗り心地】 RR500<R500
若干悪くなりましたが、極端な悪化ではありません。他の完組と比べればかなり良い部類だと思います。おそらく、リムハイトを上げた事による縦剛性上昇が原因と思われます。

【ヒルクライム】 RR500>>>>>>>越えられない壁>>>>>>>>R500
鉄下駄が極普通のオールマイティ系ホイールになりました。
特筆して登るとは言いません。しかし、ノーマルR500の鉄下駄ぶりを思い返せば劇的な進化です。リムの軽量化がどれほど重要か身を以て知る事が出来ました。

【ブレーキング】 RR500=R500
ストッピングパワーに特に違いはありませんでした。

【その他弱点】
ハブの精度がそもそもあまり良くはありません。玉当たりがキチンと出ませんし、フリー部のシールが硬過ぎてあまり回りません。フロント20Hリヤ28Hでカップコーンベアリング搭載のハブが希少という理由でR500のハブを流用しましたが、他にお手頃価格で同じホール数のハブがあれば間違いなくそちらを選んでいたと思います。




~総評~
当初の狙い通り、正常進化したShimano R500を製造することに成功。R500の良い所を出来るだけ残し、弱点を克服させてやることが出来ました。更に上の高ハイトカーボンリム搭載のチューブラーホイールと比べられれば話になりませんが、お手頃アルミクリンチャーと比べればかなりいい線まで行ってると思います。今後も進化させていく予定なので、面白い結果が出たら追加レビューをしたいと思います。


価格評価→★★★★★(お手頃価格で手持ちのR500が凄いホイールに!!)
評   価→★★★★☆(そこそこ走る)
<オプション>
年   式→2013年

 
kazane  2015-11-11 22:55
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[手組み] Shimalin RR500
購入価格 追加費用に¥2,000程(スポーク代)


前輪のスポーク径を変更したので、その結果と考察についての追加レビューです。


【きっかけ】
鈴鹿峠(三重県側)をダウンヒルしている時、高速コーナー入り口でハンドリングに違和感を覚えました。
どうやらリムの慣性モーメントに対してスポークが弱いために前輪が捻じれているようです。

【改造】
↓こちらが前スペック。
―――――――――――――――――――
ハブ;Shimano R500 流用 20H
スポーク;星ダブルバテッドφ1.6-1.8
リム;KINLIN XR-300 20H
スポークパターン;ラジアル組
スポークテンション 約140kgf
―――――――――――――――――――

前のレビューではハンドリングに違和感無しと書きましたが、あれは平地や街乗りの話。
高速ダウンヒルで使用するにはスポーク径φ1.6mmは細過ぎたようだ。
という訳でスポークをバテッド無しのφ1.8mmに変更してみることに。
スポークテンションとスポークパターンは同じです。

【実走行結果】
高速コーナーを攻めても違和感を覚える事は無くなりました。




【効果の考察】
ホイール全体の剛性は、ハブ、リム、スポークパターンが同じであれば、

 スポーク断面積 × スポーク本数

に比例するハズです。
この簡単な計算式を使って簡易的に歴代(?)ホイールの剛性を比較します。

※本来なら様々なメーカーのスポークの引張り強度を確認・考慮・比較すべきですが、私のお遊び実験ホイールには安価で入手も容易な星のステンレス製首折れスポークしか使用していません。また、R500純正スポークも普通のステンレス首折れスポークなので、違う製品とはいえスペックに大差は無いと判断します。


excelに計算させたのが下の表です。

ついでに色々な太さのスポークとスポーク本数の組み合わせについても計算させてみました。

この表と私の体験から、私の体重の場合スポーク断面積の合計が50㎟を割らなければ問題無い事が分かりました。
40㎟になると高速ダウンヒルで恐怖を覚えます。
恐らく45㎟が限界ギリギリでしょう。



次に先程の表に

 スポークの前面投影面積×スポーク本数

の計算結果を加えます。
空気抵抗は前面投影面積に比例するので、ホイール1本当たりのスポークの前面投影面積の総和を求めれば、簡易的に空気抵抗を比較する事が出来ます。

※スポーク長は適当に実測した値(270mm)を入れてます。参考値です。
 この計算は本気で空気抵抗を求めるものではありません。あくまでも比較用です。
 
スポーク断面積の総和とスポークの前面投影面積の総和を見比べると、
16Hでスポーク径φ2.0mmのホイールを組めば計算上は現在とほぼ同じホイール剛性を保ちながら11%の空気抵抗を削減可能です。
これがXR-300と星のステンレス製首折れスポークを使用したラジアル組みフロントホイールの限界スペックです。
本当に作ったらスポークテンションが上がり過ぎたり、振れ取りがめんどくさくなったりしそうですけどね(笑)
実用性と耐久性と安全率を考慮すると、20Hのφ2.0スポークを採用した完組を各メーカーが採用するのは自然なことかもしれません。




~実験後所感~
最初はゴミ呼ばわりしていたR500ですが、実験用ホイールの材料として大変優秀な偉大なホイールでした。
特にShimalin RR500に改造して以降、今後の手組みホイール製作の参考になる色々なデータが得られたので大変満足しております。
趣味として、大変有意義な実験でした。

価格評価→★★★★★(スポーク代だけ追加。)
評   価→★★★★★(少ない投資で多くの良いデータが得られました。)



~後日談~
Shimalin RR500の前輪は
ウェルカムホイール (ウェディングホイール)
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=13577&forum=106&post_id=23560#forumpost23560
に変身。
半永久的に我が家の玄関に飾られる事になりました。

RR500の後輪は引き続き実験に投入します。
 
kazane  2016-1-15 22:49
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[手組み] Shimalin RR500
購入価格 追加で¥4,000円ぐらい(結線の材料)


先日、Shimalin RR500の後輪が

PEラインによるスポーク結線
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=13714&forum=106&post_id=23797#forumpost23797

の実験台(笑)になりました。
結線の効果について追加レビューします。


[結線の概要]
ホイールのパーツ構成は変更無し。結線前に点検をしましたが、大きな振れ等は無かったので蟹光線ブログで有名な某ショップ様と同じく非フリー側のみ結線を行いました。交差しているスポーク同士を手で握ってスポークテンションを確認すると、結線前はホイールの左右側でスポークテンションに差がありましたが、結線後はスポークテンションの差がほぼ無くなっていました。

[乗り心地]
このホイールは元々直進性が良く、スルスルと伸びるような滑らかな加速を得意とするホイールでしたが、それに更に磨きがかかりました。ダウンヒルの高速コーナーの安定性も劇的に向上しました。そして一番大きな変化が、強く踏み込んだ際の『ギュンギュン』といういつもの感触が一切無くなり、限りなく滑らかで、柔らかい弾力のある感触になった事。これは今までに乗った事の無い不思議な感触で、大変面白いです。
しかし、加速と登坂は前より重く感じられるようになりました。単に重いというよりは掛かりが良過ぎて重厚(?)になったような感じでしょうか。
結線前はホイールの左右側でスポークテンションに差があったため、ハブの駆動トルクがスポークを介してリムに伝わる間に力が若干逃げていましたが、
結線後、駆動力がしっかりリムに乗るようになったため、その反力が脚に返ってきて重いと感じたようです。

[次のホイールに向けての考察]
以前から薄々感じていたのですが、ホイールのリムセンターには、

 ①静的リムセンター
  ⇒ホイールを組んだ時にセンターゲージを当てて測る寸法。
 ②動的リムセンター
  ⇒加速・減速・コーナリング・路面の凹凸による衝撃等の外力が加わった時にリムのセンターが保持出来るか否か。

があるように思います。
①は出ていて当り前。①と②の両方がちゃんと出来ているホイールが俗に言う「掛りが良い」とか「安定感のある」ホイールであると考えます。
という事は、

 ・左右のスポーク断面積の総和が同じ
 ・左右のスポークの材質が同じ
 ・左右のスポークテンションが同じ
 ・左右の組み方が同じ(ラジアル同士 or タンジェント同士)

というホイールが理想という事になります。(今更過ぎますがw)
リヤハブの形状がほぼ左右対称のシングルスピードなら何も考えずにホイールを組めばおおよそ静的・動的なリムセンターが出ると思いますが、ロードの場合ホイールのオチョコ量が多いせいでそう簡単にはいかない。
対策案は、

 A案.動的リムセンターのバランスを無視して、ちょっとやそっとの外力では変形しない程ガチガチのホイールを作る。
 B案.動的リムセンターが出るようにパーツ構成を工夫してバランスを取り、左右非対称のホイールを作る。

以上の2つです。
今思えば、世の中の完組みホイールはだいたいこの2案のどちらかか、その両方の合わせ技で出来ているように思います。
それを踏まえたうえで手組ホイールを作る場合、A案は組んですぐは良く走るが、しばらく使うとスポークが伸びてきて静的/動的センターがずれる。B案はバランスを保ったままホイールの剛性を自由に変えられるが、カンコツ作業のトライ&エラーを経て作るしかない。
趣味のホイール作りとしては個人的にB案の方が面白そうなので、次のホイールはこっち方面に向かいたいと思います。世の中に左右非対称フレームが存在するのなら、左右非対称設計の最適バランスを突き詰めた手組ホイールを自分で研究して組むのもアリでしょう。


[総評]
今回作ったホイールは加速でキレのある反応を示すタイプではないですが、バランスが非常に良くツーリングにはピッタリ。独特の踏み心地もあり、とても面白いホイールに仕上がりました。前輪に引き続き一応の完成形を見る事が出来たと思います。

価格評価→★★★★★(コスト的には安い改造でした)
評   価→★★★★★(嗚呼、素晴らしきホイールの世界!!)
<オプション>
ここまでの改造のまとめ。
------------------------------------------------------------
[前輪]
 改造①
  WH-R500のリムをKINLIN XR-300に変更。
  スポーク径をφ1.6-1.8mmに変更。(剛性不足でNG)

 改造②
  リムはそのまま。
  スポーク径をφ1.8mmに変更(剛性OK)
  一応完成形となる。

 改造③
  装飾されてウェディングホイールに進化。
  半永久的に我が家の玄関に飾られる。
------------------------------------------------------------
------------------------------------------------------------
[後輪]
 改造①
  WH-R500のリムをKINLIN XR-300に変更。
  スポーク径はφ2.0mmのまま、スポークパターンをフリー側4本組み、非フリー側6本組みに変更。

 改造②
  非フリー側のみ結線。
  一応完成形となる。
------------------------------------------------------------

ここまで魔改造ホイールのレビューにお付き合い頂いた皆様へ。
完成車に付いてくる激安ホイールを自分なりに弄ってみることで、私は趣味人として沢山の得る物があり、楽しい時間を過ごす事が出来ました。
私の好奇心の軌跡たるこのレビューが、皆様の参考になれば幸いです。
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