以前から代理店のAkiWorldが特価で卸していたので気になっていた。
使っているのを見たこともないし、ネットでも通販サイト以外ではほとんど見かけない。
カタログスペックと値段に目が行きがちな僕はついつい手を出してしまった。
Xpedoはかの有名なWellgoのブランドと聞くが、どれほどの物だろうか。
品が届くと、シマノなどと違って小さな箱に入っていた。
うまくまとめてあるので省資源で素晴らしいと思う。
220gの字がどこか誇らしげである。
箱を開けるとこれだけの物が入っている(少し使用したので汚れあり)
本体に加えてクリートが2種類付属していて、赤が6度フロートタイプ、黒が固定タイプだ。(撮影の関係上各種1つずつにしている)
一応LOOK Keoと互換性があるらしい。
それぞれにボルトとワッシャーが付いているが、それらに加えて長いボルトも付属している。どんなシューズにでも適合できるようにと考えたのだろう。
全てのボルトにロゴを入れるという徹底ぶりだ。
写真には写っていないが、8ヶ国語で書かれた取り扱い説明書が同梱している。そこに出てくる図はどれもどこかで見たような気がするが。。。
続いて本体に目を向けてみる。
一見カーボンの様に見えなくも無いが、NEP injection moldedという聞きなれない素材である。Googleで検索をかけても詳細な情報をすぐに見つける事は出来なかった。
軽量性を重視している為か細い箇所が多い。LOOK同様スプリングのカバーも付けられていない。
踏面のプレートはステンレス製だろう。幅は62mmある。鏡面仕上げがされていた。
両サイド・前方・裏面にそれぞれロゴがあるが、おそらくレーザーエッチングによる物と思われる。軸のロゴは塗装だろう。
シルバーのキャップを外すとナット留めされた軸の先端とシールドベアリングが見える。上からデュラエースグリスのようなグリスが塗られていた。
本体の軸側からは直接シールドベアリングが見えている。その上に乗せてあるOリングはシールド目的だろう。
軸はクロモリ製だ。この軸は中空に加工されていて軽量化されている。(写真右) ちなみに空洞の深さは27mmで、ちょうど軸のロゴのeの中心辺りまでくり抜かれている。
軸を手で回してみると非常に滑らかで軽く回転する。
このペダルにはシールドカートリッジベアリングが3つ入っているので、高負荷下でも優れた回転を維持できるだろう。ベアリングが破損した際は代理店から取り寄せることが出来るので安心だ。
クランクへの取り付けには6mmアーレンキーを使用する。少し穴が大きいような気がしたのでもしかするとインチサイズかもしれない。舐めないように注意しながら取り付けて欲しい。
さて実際に使ってみる。
クリートをシューズに取り付けるが、調整幅はシマノよりもかなり狭い。ワッシャーもギリギリ入る大きさに作られているので、動きが悪く調整しづらい。
歩行用のゴムが付いているが、あまり仕事をしないので歩くとかなり滑る。
スプリングテンションは驚く程弱く、最強にした状態で105の最弱と同じぐらいだ。
最初は6度クリートで走ってみたが、シマノの6度と比べて明らかにかかと側が自由に動く。スピードプレイと同じように足への負担を減らせそうだ。逆に、荒いペダリングにならないかという懸念も出てきた。
続いて固定クリートで走ってみる。こっちのクリートはしっかりと固定されている。足が暴れず常に同じ角度で足が動く。
それもそのはずである。
緑の枠内に注目するとよく分かる。
同じ6度クリートでもシマノはクリートと爪の間に隙間がほんの少ししか無いがXpedoにはかなりある。その隙間の分だけ自由に動くという訳だ。前方は隙間が無いのでシマノで言う青クリートのようにつま先を支点にして動く。
固定クリートは前後とも隙間が無い。
LOOKがこの仕組みなのかは知らないが、とりあえず書いてみた
クリップイン・アウトは楽に行える。正しい位置を捉え易いし外す時にも力が要らない。
ペアで100gほど軽くなったので足の回転が軽くなったように思う。
ほんの少し足への反発が弱くなったような気がする。
力が逃げていくような感覚は無かった。
引き足に強く力を入れた時に少しガタつくような感触がある。
何が原因かは特定できないが、シマノではこんな事は起きない。少し安心感に欠けるようで残念だ。
カタログ重量はペアで220gだったが、実測してみると233gあった。
対して105はカタログ通りの322gだった。流石シマノだ。
100g軽くなる予定だったが90g程度になってしまった。
価格設定は定価で11025円とアルテカーボンよりも3000円以上安い。
その上軽いしクリートも2種類付いてくるし3カートリッジだ。
これで後は信頼性さえ高ければかなり良い製品だと思うのだが、個人的には惜しいと言わざるを得ない。
何か改善策が無いか探ってみる事にする。
価格評価→★★★★★(やたらと安かったので)
評 価→★★★★☆(あと少し)
年 式→2012