購入価格 ¥ 700円前後
関東首都圏に点在するラーメン店「ラーメン二郎」で出てくる、豚骨醤油ベースのラーメン。
ボリューミーでジャンキーなその見た目から「家畜のエサ」と蔑称されることも。
事前に複数人分の麺をまとめてゆでる「ロット」制を採用しているため、のんきに喋りながらラーメンを食べていると次のロットの麺が茹で上がってしまい最悪の場合は麺が破棄される「ロット乱し」という現象が発生する、らしい。
ほかにも「ニンニク入れますか?」「ヤサイニンニクアブラマシマシカラメ」など呪文のようなコールが店内を飛び交ったり、ラーメン二郎のラーメンを「ラーメンではない、二郎という食べ物だ」とのたまうほどの熱狂的ファンを「ジロリアン」と称しているなど一見さんお断りの雰囲気があるように見えるが、正直なところ気にするだけムダである。
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ここでは、サイクリストの補給食としてラーメン二郎をとりあげてみたい。
結論から言うと、「スープさえ残せば」高炭水化物でそこそこタンパク質も摂取できるなど、長時間カラダを酷使するサイクリストと相性のよい食べ物といえそうだ。
そのビジュアルからして明らかにアブラギッシュでカロリー過多であり、とてもではないが補給食には適さないと思われがちであるが、そのカロリーや脂質の大半はラーメンのスープ、そしてなみなみと浮かぶ豚の背脂によるものだ。
文末のサイトからの引用であるが、小ぶたラーメン1杯のカロリーはトータル1,500kcal、そのうち脂たっぷりのスープが200kcal弱と推測されている。そしてスープを残したときの摂取カロリーは1,142kcal(=1ジロカロリー)と、ファミレスでありがちなステーキ定食を食べるのとほぼ同程度になる。
PFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物の比率)にも注目してみたい。ラーメン二郎のラーメンに含まれるPFCバランスは18%・13%・69%と、成人男性が一日に摂取すべきとされる比率(タンパク質:12〜13%、脂質:20〜25%、炭水化物:62〜68%)に類似している。
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もっとも摂取カロリーだけでいえば、スニッカーズやようかん、そして薄皮あんぱんのほうがよっぽど安上がりだし、だいたいのコンビニに売っているという手軽さでは数段も劣るという事実は否定できない。ただ甘いモノばかりに偏りがちなロングライドにおいては貴重な存在になるのではないだろうか。
ちなみに100km前後・4〜5時間のロングライドならラーメン二郎で1杯食べるだけでほぼ事足りる計算だ。
体重57〜8kgで30km/hほどの巡航速度で走る筆者の場合だと1時間で2〜300kcalを消費するので、道中の口直しとしてポカリやピックル、飲むヨーグルトなどカロリーのある飲みものを摂ればまずハンガーノックを心配する必要をしなくていい。
3食の食事をラーメン二郎でとりつつ東京から仙台までの360kmを19時間弱で走破した猛者がいるらしいが、それはまた別のお話。
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以上、レポっす。チラシの裏すんません。
価 格 評 価→★★★★★(とにかく安い。昔はワンコインで食べられたらしい)
評 価→★★★☆☆(なにより人を選ぶ)
参考サイト→
http://web.archive.org/web/20100214015412/http://www.mypress.jp/v2_writers/candlib/story/?story_id=1700945