CBN Bike Product Review
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SCHWALBE BIG APPLE 29×2.35


 
telomere  2012-12-11 21:38
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SCHWALBE BIG APPLE 29×2.35

購入価格 ¥ $131.80 ($131.80 + 送料$33.84)
※購入は企画のためマスターが行ってくださいました。その際のレビューはこちら
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=5523&forum=125&post_id=17367#forumpost17367


今回のレビューはCBNの新企画として当レビューサイトから機材提供していただいたものを希望者がレビューする趣旨のもので、その第一回目として選んでいただきました。まずは主宰及び企画してくださったマスターに謝辞をお伝えいたします。


 
 MTBに乗っていて、山を走る割合が舗装路より高い方はどれだけいるだろうか。ほとんどの方は公道を気軽に走るバイクとしてMTBを選択されたことだろう。クロスバイクよりも頑丈で、それでいて機敏に走行を楽しむことが出来る。ロードバイクほどのスピードは求めていないが、それ以上に悪路を走るために作られたフレーム、サスペンションは路面の段差や亀裂にほとんど気を払わずに走ることが可能なコミュータ、それがMTBのひとつの楽しみ方だと考えている。

 MTBを公道走行しているうちに、かなりの数の人がこう考えるかもしれない。「このブロックタイヤを舗装路に合わせたスリックに変えたらどのくらい走りやすくなるだろうか」
 自分もそう考えた者の一人だ。それも、スリックタイヤとしては名の通ったシュワルベ ビッグアップルについての詳しいレビューを探してはみたものの、ほとんどまともな情報がどこにも見つからない。探し方が悪いだけかもしれないが、それなら自分で詳細なレビューを行ってみようと考え、企画に参加させていただく運びとなった。


 まずは、バイク、とライダーのスペックから。

 ※ライダー

 身長162cm 体重85kg とかなりの肥満体型であることを念頭に置いていただきたい。
 タイヤの乗り心地は体重によって変化するものであるし、印象も変わるだろう。空気圧などに触れる文があった際にはその点を加味して読んでいただけるとありがたい。
 現在40歳で、MTBで日帰りツーリング100kmくらいならなんとか走れるレベルの走力しか持ち合わせていない、初心者より知識はそこそこあるけれど走りはたいしたことない自転車好きのおっさんの戯言くらいの認識で読んでいただくのが正しいと思われる。


 ※バイク

  2012年型 GT カラコラム3.0 Sサイズ 
 https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=9440&forum=49&post_id=16201#forumpost16201

 いわゆる29erである。実は26インチのビッグアップルについては情報も多いのだが、流行りとはいえまだ29erについての情報は少ない。4月に購入して走行距離は2100km、そのほとんどを舗装路の走行に費やしている。コンポーネントはリア8速のALTUSで、クランクはサンツアーの170mmものだ。ホイールは完成車付属のアレックスリムズTD25。
 完成車に装着されていたのはmaxxisのアスペン29×2.1。メーカーサイトにはXCタイヤとして挙げられているが、販売されているタイプのアスペンは折りたたみ可能なフォルダブルタイプである。しかし、完成車についていたのはワイヤービードのものであった。
 どうやら重量増はあるものの安価なワイヤービードのタイヤにすることでコスト削減しているようだ。しかし重量以外の面はすべてケブラービードの製品と変わりはないようだ。2000キロ走行した時点でトレッドのブロック(ノブ)はほとんど減っていなかった。耐久性は充分のようだが、サイドウォールに微細なひび割れが散見された。走行に影響はなさそうだが気分はあまりよくない。


 ではここから要点をまとめながらレビューさせていただく。

 ※取り付け
 
 取り付けは前後交換して所要時間およそ30分かかった。リムとの相性もあるだろうが、この組み合わせは存外に固く、指でははめられないほどだったので、タイヤレバーを使用しておこなった。なおこのタイヤは回転方向があるので間違えないよう注意が必要だ。レビュアーは最初間違った。
 再度組みなおすとき確認したが、ホイールのディスクロータに回転方向の矢印があるのに気づいた。これにタイヤの矢印を合わせればよかったのだった。外見の変化は比較画像で参考にしていただこう。



やはりスリックタイヤに変わると印象もかなり変化した。どちらかといえばクロスバイクといった趣さえ感じられるが、もともとクロスバイクはMTBのタイヤを交換したのが始まりなので、もっともな感想ではある。

 ※サイズ:

 結果から書くと、カラコラム3.0 Sサイズにビッグアップルは装着可能である。
 しかし、これだけでは違うバイクに乗っている方への判断材料にはなりえないので、もう少し詳しく述べていく。

 まず当製品を購入するにあたり一番の懸念材料になるのが、果たして自分のバイクに装着できるのか?という点ではないだろうか?2.35インチともなるとフレームに干渉して入らなかったらどうしよう、とまず考えられるだろう。ラインナップとして2.0インチもあるのだが、見た目も気にする諸氏にとって、やはりビッグタイヤを装着したいと考えるのはなにもおかしなことでないだろう。
 
 ほとんどの場合、フロントはまず問題なく装着可能と思われる。カラコラム同様100mmトラベルクラスのサスならばまず余裕は充分にある。
 


 トレッド面が逆になっているのは取り付けミスしたため
 

 問題は、リアタイヤである。考えられる干渉場所として挙げられるのは次の三点だ。
 1)シートステー
 2)チェーンステー
 上記二点のタイヤとの間隔を測定した。なお、ノギスの入れられない箇所だったため、タイヤのサイドでもっとも近いと思われる箇所からステーまでの距離を測った。しかし、双方の箇所ともmaxxis aspenからBIG APPLEからおおよそ2-3mm狭くなったとはいえまだ10mmほどの隙間はキープできていた。

 3)フロントディレイラー(FD)
 正直、ここが一番危うかった。フロントインナーギア、リア1速、つまり最もタイヤよりにした場合、FDのガイドがタイヤに接触する危険がある。カラコラムの場合、タイヤとFDの距離はわずか5mmであった。がこれでも充分な隙間であるし、ホイールが大きくフレでもしないかぎりこすれる危険はないだろう。万が一の場合はミドルギアにすればその隙間は10mmにまで広がるのだから、緊急時にタイヤが擦れて磨耗、バーストなどという最悪の事態はそうそう起こりえないであろうし、万が一そこまでゆがんだ場合は走行不能になっているだろう。

FDとタイヤの隙間を上方から撮影した。


 その他のクリアランスは充分にある。

 ※乗り心地:

 次に気になるのはなんといっても乗り心地であろう。ブロックタイヤ特有のざらざらしたロードノイズ(これに関しては後述する)もそうだが、舗装路をどの程度快適に走れるのかは重要な要素である。

 漕ぎ出しは、さすがに重いと感じた。これはビッグタイヤの宿命であるだろうし、多くの人がマイナス要素として挙げる点でもある。しかし、これはそれほど憂慮すべきことではないと考える。一般的に漕ぎ出しの重さの原因はそのままタイヤの重量にあると考えられている。たしかにBIG APPLEは890gもあるのだから、頷けなくもない。
 が、その他にも変化している部分がある。タイヤの幅、全高、及び外周である。以下に計測値を列挙する。なお空気圧はどちらも4kgf/cm2時で、全高はリムも含んでいるので、あくまで比較値としていただきたい。


 maxxis aspenの幅は54mmに対しBIG APPLEは6mm増加した60mmへ
 全高は70mmから74mmへ
 外周は2260mmから2380mmへとそれぞれ変化している。

 ここで注目したいのは外周である。およそ12cm長くなっている。たいした差はないように思えるかもしれないが、少し計算してみた。
 ギア比1:3のバイクでケイデンス70rpmで一分間走行したときの距離はaspenの場合3×70×2260=474.6mである。
 BIG APPLEの場合、3×70×2380=499.0mとなる。BIG APPLEは同条件で24.4mも先へ進んでいる計算になる。

 つまり、同じように漕いでいるつもりであっても実際は24m分も余計な力を必要としているわけだ。これを漕ぎ出しのクランク一回転に換算して36cmの差があり、多少重く感じられるのは当然の結果であるといえる。これはギアを一段軽くすれば解決するわけで、あまり問題点とは感じられなかった。

 では、走行時にそこまで重さを感じるかと聞かれれば、「そこまで感じなかった」が素直な感想となる。あくまでレビュアーの主観であるし、誰もがそう感じるかは判らないが、直接的な要因としてはやはり路面抵抗の軽減が第一の要素だろう。
 もともとaspen自体もクロスカントリー用と銘打っており、そこまでブロックパターンがはっきりしたノブの高さではない。公道でも我慢するほど抵抗があるとは感じていなかった。
 しかし、BIG APPLEはさすがにスリックタイヤであり、そのスムーズな走行フィールは感動を覚えた。MTBに乗っている方で始めてスリックタイヤに交換されたならば、程度の差こそあれ同じ感覚を味わわれたことと思う。普段ロードバイクに乗っている方がスリックMTBに乗ってもきっと重いだけの鈍重なマシンに感じられるかもしれないのだが。

 走行抵抗の少なさに加えて、ある一定のスピードを越えると、漕ぎ出しの重さの原因であったタイヤ本体の重さがメリットに転じる。
 元来29erは速度維持のしやすさに定評がある車種である。ホイールの大きさがそのまま慣性モーメントを増加し、一度回りだしたら止まりにくい性質を持つ。
 水の量が多いバケツほど、回したときに止まりにくくなるのと同じ原理である。タイヤの重さが加わったことで巡航するにはうってつけのバイクになったのだ。

 逆に言うと、街中で頻繁なストップ&ゴーをこなすのは多少苦手である。こまめにギアチェンジすれば多少はこなせるが、信号待ちでギアを軽くするのを忘れたときなど、困ってしまう場面が何度かあった。

 タイヤ交換前と交換後にほぼ同じ70キロのコースを走って乗り心地を確かめてきた。アップダウンの少ないほぼ平地のルートである。疲労度はほとんど変わらず似たような条件でアベレージは15km/hから19km/hまでアップした。滑らかな走りのため手に加わる振動も少なく、しびれることもなかった。
 空気圧は、はじめ規定値いっぱいの4kgf/cm2から走り始めたが、これはさすがに固すぎると感じた。スピードは維持しやすいものの乗り心地はあまりよくない。そこから3.5kgに減らし、最終的に3kgで落ち着いた。85kgの体重でまだ空気圧を落としても良いかもと感じられたので、もっと軽い方は最低の2kgまで落としたほうがバルーンタイヤとしての乗り心地アップにはいいかもしれない。
  

 ※ロードノイズ:

 これに関しては録音して比較することにした。
 撮影条件は双方とも出来るだけ同じものとし、差が出ないよう注意した。
 機材はIphone3GSをハンドルマウントし、コンクリート舗装のサイクリングロードでテストを行った。





 撮影自体は問題なかったが、機材の問題かあまり差が判らない。低周波の音はマイクが拾ってはくれなかったようであまり参考にはならないかもしれない。

 実際の音はかなり変化している。ブロックタイヤ特有のザラザラしたノイズが低減されている。特に舗装状態のいいアスファルトではスルスルと進んでくれる印象があった。

 まずは第一回目のレビューをこれで終わりとする。
 今後の課題として、坂道を登る際の負荷はどの程度変化するのか、また悪路走行性能及び耐久性などについて随時レビューする予定である。


 
価格評価→★★★★☆(自分で購入してはいないがもう少し安ければよかった)
評   価→★★★★★

カタログ重量→890g
 
telomere  2013-2-15 20:15
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SCHWALBE BIG APPLE 29×2.35

購入価格 ¥上に同じ

まず、前回書き忘れた点をいくつか追記していきます。

※外観の特徴

届けられた箱から出したときの印象は、なんだかサイドがぺらぺらしてるな、というものだった。
耐パンク性能は高いと聞いていたし、実際トレッド面を表面と裏側からつまむと厚みがあり、多少鋭利な物体が刺さってもチューブに達しないような構造になっていることが感じられた。
対して、サイドは(そうではないと思うが)見た目はゴム一枚、しかもなよっと波打っているせいか、頼りなさげに見えた。なってみないと判らないものの、サイドカットに弱い可能性はある。

側面に設けられた5mm幅の反射ラインによって、横方向からの視認性は高い。前後に各2個のLEDライトを装着し、安全対策を図っているが、案外側面からやってきた車からは視認しづらいものであるし、その点評価できる。シュワルベはマラソン(20インチ)も所有しているが、こちらも同様の対策が施されている。

トレッドは完全なスリックではなく、浅く溝が入っている。しかし排水用としてではなく、単なるデザインの一部ではないかと推測する。
MTBのブロックパターンならともかく、舗装路用の自転車タイヤにおける溝の意味はあまりないと考える。接地面積がオートバイや自動車のそれとは比較にならないほど小さいものであり、使用速度も低い場合が想定されているため、溝自体が何かの機能を果たすとは考えにくい。
一例として画像を上げておきます。


2.35インチ、空気圧は規定値いっぱいの4kgf/cmで85キロの運転者が走行した場合でも、中心から2cm弱しか使用していないことが見て取れる。もちろん、直進時に限った極一例であり、これが正しい意見とは限らないので参考までに。

※タイヤサイズ表記
書き忘れていましたが、製品には28×2.35と表記されています。
これはリム径によるサイズであって、「29インチのはずでは?」と勘違いされないよう。なおETOROでの表記は60-622となっている。

現在装着して約500kmほど走行した。
現時点での感想をいくつか挙げます。

※グリップ
上にも挙げたとおり、トレッド面の溝に関係なく、グリップ力は高い。
ただ筆者はロードバイク用のレーシングタイヤは未経験のため、あくまでもクロスバイクや売価4000円以下のタイヤの中では、という比較になる。同社のマラソンは耐久性は評価されているが、グリップはそれほどでもないし、固い乗り心地だが筆者が使用したのは20インチのため比較対象としてふさわしくない。

しかし、装着してから低速でもバイクを倒してコーナリングするのが楽しくなるほど舗装路でのグリップには問題を感じられない。
これはタイヤの特性もさることながら、2.35インチという幅が効いているのだろうと推察する。半円状の形状とあいまって抵抗なく車体を倒しこむことが可能になり、運転が上手くなった錯覚にすら陥りそうになる。
表面のゴムは爪を立てると跡が一瞬残ってすぐ消える程度の固さ。経験したことのある数少ないタイヤの中では抜群に柔らかいが、新品タイヤ特有のゴムの粒は現在もまだ残っている。


では、ハイグリップかと言うと、そこまでではない。如実に感じられるのはブレーキング時で、avidの機械式ディスクブレーキでも簡単にロックしてしまうため、速度を出しているときには注意が必要である。制動距離が極端に伸びたということではないが、体感できるほど短くなったわけでもなく、心地のいいグリップと耐久性の兼ね合いによるバランスだと判断している。
まだ500キロしか走行していないが、不慮の事故で破損しない限り余裕で5000キロは走行できそうな減り方である。この点は今後も定期的にレポートしていく。

※オフロードでの走行性能
20km程度、川沿いのフラットダート及び河原を走行してみた。
砂利交じりの固い路面では舗装路とほぼ変わらず、普段どおりの走行が可能だった。よほどの山に行かない限りはブロックタイヤは必要ないと考える。
ただし、路面が荒れてくると印象は変わる。障害物を乗り越えやすさは29erの優位性であるし、そこは相変わらずなのだが、一定の速度で走ろうとすると、タイヤの重さがここにきて一気にネックになる。路面が波打っており、枯れ草が堆積しているような区間では極端なスピードダウンを余儀なくされたし、そこで一定の速度を維持するのはかなり難しく感じられた。

別の速度低下の一因としては向かい風があるが、この場合タイヤによる差はあまり感じられなかった。しかし路面状況の変化にとってタイヤの重量はかなり影響することがわかった。
一度何かにぶつかって速度が少しでも落ちるとそこから元のスピードに戻すには余計な労力が必要であるし、加速時に一番体力を使う。これは体力のない筆者が最高でも30kmほどしか出していない場合の感想なので、脚力のある人ならばまた違った印象になるかもしれない。
あくまで、ノーマルホイール、ノーマルタイヤからの変化の一感想でしかないことは重ねて記しておく。

※現在のセッティング
試行錯誤した挙句、フロントは4kgf/cm,リア2.5kgf/cmにしている。
フロントはサスペンションがあるため、空気圧を下げても走行抵抗が増えるだけで乗り心地にそれほど影響しないことがわかった。
対してリアはハードテイルのため、乗り心地と速度維持の兼ね合いはこのあたりが妥当だと考えている。このため微妙ではあるものの、リアの磨耗が多少早いように感じられる。もうしばらく走ったのちローテーションが必要かもしれない。

今後も発見があり次第随時レビューを加えていきます。


価格評価→★★★★☆
評   価→★★★★☆(←舗装路では文句なし、不整地はつらい。しかしそこを要求されたタイヤではないので)
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