初めて正丸峠に挑戦したのは30年以上も前、高校2年生の時だった。
自転車はバイトで貯めた金を握りしめて近所の自転車屋に注文したミヤタのル・マン。クロモリですらないスチールフレームのランドナー。納車されるや即、友人と秩父へのツーリングにでかけた。だが15kg以上もある車体に坂道の登り方すら知らない青いガキ共は当然のごとく玉砕。道半ばにして自転車を押して歩いたのだった…(遠い目)
ところがどうでしょう。ある程度のヒルクライム経験をこなした50近いおじさんが、カーボンフレームにコンパクトクランクを付けたロードバイクに跨ると、こんな峠はお茶の子さいさい。すいすいすいーっとあっという間に頂上に着いてしまいました。あれ、記憶の中ではずいぶんハードな峠だったんだけどなあ…
国道299号線側斜面のレビューです。飯能側から国道299号線を秩父方面に走り、正丸トンネルの手前の信号で右折します。その先100mほど行ったところで左に曲がり橋を渡るとヒルクライム開始です。間違って左折せずにまっすぐ行ってしまうと狩場坂峠に向かう、とってもハードな峠道です。
標高636mの頂上までは4.2km、標高差わずか250mです。平均勾配は6%で、勾配にあまりメリハリが無くてほぼ一定ですから、ビギナーの方が挑戦するにはちょうどいい感じではないでしょうか。車はほぼトンネルを抜けるので、この峠道を走るのはオートバイと自転車、頂上の景色を眺めに来る観光客の自動車がちらほらといったところです。
頂上には茶屋があり、うどんや蕎麦、ジンギスカン、正丸丼などがメニューにあります。味はまあ、観光地によくある感じの、その、あれです。公衆トイレはありませんが、茶屋で食事をすれば中のトイレを利用できます。
評 価→★★★☆☆(ビギナー向けまたはトレーニング向け)