購入価格: ¥3,300 (税込)
標準価格: ¥4,300 (税込)
『性能や耐久性など、このフロアポンプの不満な点はポンプヘッドの部分に集中する』
■ ポンプヘッドについての追記
SHIMANO PRO FLOOR PUMP TOURINGは、クロスバイクとほぼ同時に購入したフロアポンプだ。このフロアポンプのレビューは以前投稿したが、ポンプヘッドの部分について多くのことに気がついたので追記したい。
このフロアポンプは、購入当初からバルブへの着脱やレバーのロックに大きな力が必要で、外すときに空気が漏れたり、バルブ先端が曲がったり、勢い余ってスポークに手をぶつけたりした。それでも、着脱に気を使えば、一応普通に使うことができた。
特にストレスを感じたのは、高圧で抜けやすくなったことだ。これは使うほどにだんだん酷くなっていった。バルブに取り付けたポンプヘッドがグラグラ動きやすく、ホイールやホースの位置がずれただけで簡単に外れるようになった。その原因はパッキンの劣化にあるようだ。
写真: PRO FLOOR PUMP TOURING
■ パッキンの劣化
フロアポンプからポンプヘッドを取り外して観察してみると、レバーをロックした状態でパッキンが削れていることが分かった。おそらく、ポンプヘッドの着脱の際に、バルブのねじの凹凸でパッキンが削られてしまったのだろう。これならバルブに取り付けたポンプヘッドがグラグラ動いたり、高圧時に吹っ飛びやすくなったりするのも理解できる。また、高圧でスッポ抜けやすくはなったが、相変わらず外すのに力は必要。
写真: レバーをロックした状態。パッキンが削れているのが見える
図 : 劣化したパッキンのイメージ
■ 快適に使えたのは2年くらい
週末のサイクリングがメイン、かつ、MICHELINのねじ切りされたバルブを使っていた私の場合、快適にポンピングできたのは約2年くらい。その後はだんだんパッキンの保持力が弱まって抜けやすくなり、3年半くらい経って我慢できなくなった。おそらく、通勤・通学などで頻繁に使う場合は、もっと使えなくなるのが早くなると思う。
写真: ロックした状態でも、ポンプヘッドがグラグラ動く ※イメージ画像
■ メンテナンス性と補修パーツの入手性
一応、補修パーツとして、このフロアポンプに対応する仏式と米式のパッキンが用意されているが、品揃えの豊富な大手のプロショップでも見かけたことはなかった。いくつかのショップで見た感じでは、SILCAやTOPEAKの方が補修パーツの入手性が良さそうだった。
仮に、早く補習用のパッキンが手に入ったとしても、パッキンの交換は容易ではないはず。というのは、ポンプヘッド先端のキャップが固くて外れないからだ。メンテナンス性と補修パーツの入手性の悪さも、このフロアポンプの弱点だ。このフロアポンプのポンプヘッドと同じ構造のものは、上位モデルにも使われていたようだ。
写真: キャップが固くて外すことができない
■ 最新モデルのポンプヘッドは形状変更済み
現在、このフロアポンプにヒラメのポンプヘッドを取り付けて使っている。このことから分かったことは、フロアポンプの性能は、ポンプヘッドの使い勝手に大きく左右されるということだ。他の部分は問題なく使えているだけに、元のポンプヘッドの出来は非常に残念だ。
最新モデルのFLOOR PUMP TOURINGはポンプヘッドの形状が変更されているが、一部のショップや通販サイトでは旧モデルを販売しているようだ。これと同じくらいの価格のフロアポンプを選ぶ際には、補修パーツが豊富に用意されていて、メンテナンスが容易なものにした方が良いと思う。
写真: ヒラメのポンプヘッドを取り付けたFLOOR PUMP TOURING。延命とアップグレードを同時に行うことができた
価格評価→★★★☆☆ (同程度の価格なら他に選択肢があるような気がする)
評 価→★★☆☆☆ (パッキン劣化後の評価。他のポンプヘッドで延命は可能)
<オプション>
年 式→不明
カタログ重量→不明