購入価格 ¥37,000強(£268.08/£1=約140円時)+関税関連¥1,200
カリフォルニア州モントレーに本拠を置くLIGHT & MOTION社によるハイパワーLEDライト。
http://www.bikelights.com/folders.asp?uid=1例によってポンド安にウハウハしながら、仕事もせずにWiggleを徘徊していて(をい)、何やら怪しげなライトの存在に気づいた。
猫目のEL700RC/710RC、あるいはTOPEAKのムーンシャイン辺りが競合商品なのだろうか?
このライトの性能は、ムーンシャインはともかく、猫目は軽く凌駕していると言える。
仕様は以下。
・700ルーメン/3.5時間(L2D CEの約4倍かつ倍のランタイム)
・350ルーメン/7時間
・175ルーメン/14時間
・フラッシング100時間以上(多分ン百時間w)
自分が購入したのはRaceだが、この上の機種にUltraがあり、こちらだと700ルーメン/5時間。
とは言え、RaceとUltraはライト自体は同じものであり、付属の外付けLi-ionバッテリーの容量差があるだけ。
更に言うと、お互いのバッテリーは後で別途購入できる。
あれ?お前の嫌いな外部バッテリー方式じゃないの?と言うことなのだが、これについては後述する。
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製品そのものはこんなしっかりしたケース、と言うかバッグに入ってくる。
開けると、ライト・バッテリー・チャージャー・その他が入っている。
なお、UKから輸入したが故であろうが、チャージャーのプラグはBF、チャージャーの電圧は220V~240Vであった。
従って、別項でレビューしたトランスを使用することになる。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=4446&forum=105右がライト本体、左が6-cell 11.1v Li-ionバッテリー。
自転車に取り付けてみるとこんな感じ。
ライトはそれなりの大きさだが(なにせ上段3LED・下段3LEDだから)、これだけの明るさにしてはコンパクトとも言える。
自分が気に入ったのがこのバッテリーの処理。
ステム下のデッドスペースに丁度良く吊れるように作られている(バッテリー・ベルクロ共に)
メーカーHPには載っていないが、Wiggleではこんな写真が載せられている。
http://www.wiggle.co.uk/images/LM-Seca-LED-700-race-zoom.jpg自分はこのような「無駄の無いスペースの活用」が自転車に限らず大好きだw
これを見たが故、外部バッテリーでもOKと自分に対して購入理由付けを行ったわけであるw
但し、このバッテリー設置には少なからず問題を抱えていることが分かった。これは又後述する。
多LEDに昇圧回路と言えば鬼門は発生する熱。このライトも例外ではない。
これに対してはかなりゴツいヒートシンク、と言うか多数の大型ヒートシンクリブを設ける事で対応している。
少なくとも今の季節の冷たい気候で風が当れば冷却されるので問題は無い(実走の結論)
夏だとどうかな?と思わんでもないが、大丈夫だろう。
家で自転車をスタンドに固定したまま点灯を続けたが、ちゃんと放熱されており、リブ以外のライト各部は熱くなかった。
リブはタン塩が焼けるくらい熱くなったがw(触って火傷したorz)
オプションとして、ヘルメットマウントが付属している。見てお分かりの通り、結構デカイ。
バッテリーはどこに入れるんだ?ジャージのバックポケットだろうかねぇ・・・
こんな大型のライトを、ヘルメットにマウントするとは思えないがw(ライト自体は軽いけど)
だが、決して悪くないオプションだ。
何故なら、このマウントを応用すると、ステムにライトをマウント出来る台座を設置出来るから。
汎用的なステムライトマウントとして売られてもいいんじゃないだろうか?
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さて、実際に点灯するとどんな感じか。
多摩サイまで三脚やカメラを持って行って確認しようと思っていたのだが、幾らウチから1.5kmで多摩サイだと言っても、
流石に機材をごちゃごちゃ持って行くのが面倒くさくなって、我が家の駐車場で撮ってしまったw
10m先をキープできず5m程度先で、しかもライトはまぁこんなもんだろ的に照射。光軸やら何やらずれているw。
でも、まぁ、雰囲気は分かると思うのでご参考までに。
比較にL2D CEとT25 Regularを点灯してみた。
ちなみに全てF2.4 1/8秒。電池はフル充電済。L2DとT25にはエネループを使用。
まず、L2D CE(180ルーメン)。
これが基準。これでも十分明るい。
25km/hくらいまでなら何ら問題無い明るさ。
T25 Regular(190ルーメン)。
真ん中がL2Dより強い。実際、遠くに飛ぶ。
この辺が30km/hで走れると言われる所以。
SECA700ルーメンモード。
まったく別次元。なんぞこれ???な世界。
中央の明るさもさることながら、周辺が半端なく明るいのが凄い。
この辺りは流石「自転車用」ライトである。配光が考えられている。
SECA350ルーメンモード。
これでも相当に明るい、と言える。L2D CE×2の明るさ。
これで7時間=一晩保つなら、もう十分じゃないの?と思える。
700ルーメンモード同様、考えられた配光がモノを言う。
SECA175ルーメンモード。
L2D CEとほぼ同等、L2D RB100と同等なのが175ルーメンモード。
パッと見の印象もだいたい同じ。だが、上のL2Dの画像に比べてやはし周辺が明るい。
基本的にはこれで十分とも言える。
ちなみに点灯して前から見るとこんな感じ(700ルーメン)。
不能グレア(目眩し)発生しまくりに見えるかもしれんが、実際に見ると意外と眩しくない。
リフレクターの奥にLEDがマウントされているわけだが、丁度庇が被さるようなリフレクターになっているのだ。
ライト自体は首を支点に曲げることも出来るので、咄嗟に歩行者の目眩まし対策を行うことも可能。
まぁ、そもそも、700ルーメンで歩行者の多い街中を走ったりはしないがw
とは言え、そのうち庇を作るか灯火Rを使ってハブマウントするかすべきだろう、とは思っている。
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バッテリー限界も試してみた。一晩中走ってみた・・・わけでは無い。
家で晩酌しながらw連続点灯してみたわけ。冷却に扇風機をあてて。
但し、リアルに時間がかかるので、700ルーメンモードでしか試していない。
結果は以下。
・点灯後、3時間15分の間、まったく明るさが変わらない。
⇒1時間おきに同じ露出のカメラで写真を撮って比較してみた結果。
・3時間15分後、警告灯が光り始め、同時に約1分間隔でフラッシングが入るようになる。
点灯状態での明るさは変わらない。
ちなみに警告灯はライト本体のSECAと書かれたシルバープレート(スイッチである)にポツっとあるヤツ。
・3時間20分後、警告灯の点滅が早くなり、1分くらいでライト消灯。
・消灯後も一応スイッチを入れれば点灯できる。すぐ早点滅して消えるけど。
175ルーメンモードくらいなら使えるくらいの残量は残っていると思われる。
(試してみなかったorz)
カタログスペックは、ほぼ掛け値なしと言う事が分かった。
いきなり消えてしまったりすることも無く、なだらかに暗くなると言うことも無い。
警告が入ってから5分は使えて、その間にも警告を発してくれるのはありがたい。
実に使い勝手が良い。
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実走してはどうか?と言うわけで、夜中に多摩サイを30km程度試走してきた。
結論として、40km/hで安心して巡航することができる。まぁ、自分は40km/hで巡航できるのは1分だけどw
繰り返し書いているが、絶対的な明るさもさることながら、幅広く照らしてくれることで、
周辺の状況まで掴むことができ、実に安心して走ることが出来る。
350ルーメンモードでも30km/hで安心して巡航可能であり、ロングナイトランならばこのモードで十分。
又、各種競合商品に対して、アドバンスになりえるのがフラッシングの存在。
街中から田舎道まで、チョイ乗りからブルベまで、このライトだけで完結できる。
(まぁ、フラッシングもちょいと明るすぎるけど)
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欠点は、これぞ無駄なしと思った、バッテリーのステム下設置。
この位置のバッテリーは、ロードの場合には、特に前ブレーキケーブルアウターに干渉する。
ブレーキのフィールに影響する部分であり、実は自分も上の写真ではそこを避ける為に、
左側へオフセットしてある。
後ろブレーキケーブルアウターには幸いフィールに影響を与えるような干渉はしない。
が、しかし、取り付け時はオフセットさせたとしても、走っている最中にずれることは考えられ、
その場合は当然ブレーキフィールに影響を及ぼす。
これはかなりイタダケナイ。
実はこのライト、メーカーのHPを見ても想像がつくのだが、どうもMTBでのナイトランが使用想定らしいのだ。
MTBであれば、ステムとケーブル周りには余裕がある為、バッテリー設置も容易だ。
が、ロードでは窮屈で設置が難しい、と言う事になる。
ロードで使用する場合の解決策だが、左前にすることで解決できるのでは?と言う気がする。
ケーブルの取り回しに無理が無くなればいいわけだから。
ただ、正直左前にするのは自信が無い。
子供の頃から慣れ親しんだ右前の習慣、しかも他の自転車は右前のまま、このライトを装着する自転車だけが左前ってのは、
どう考えても咄嗟の事態における危険なものを感じる。
となると、ステム下では無く、違うところにバッテリーを収めざるを得なくなる。
嗚呼、何と言う本末転倒orz
実はステム「上」と言う位置もありなのだが、それでは凡百の外部バッテリーライトと変わらないし、
そもそも、このバッテリーがステム上に鎮座ましましている姿は、お世辞にも格好いいものでは無い。
今のところ、自分はTOPEAKのトライバッグにバッテリーを収める方向で考えている。
どうせ、補給食(乾燥梅干ねw)を収めるくらいしか使ってないしw
そう考えると、トライバッグにも役割を与えられたと言うことで喜ばしい(違
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自分はL2DやT25を高く評価しているが、やはりこの2本は流用である。
確かに「自転車にもたまたま向いた」配光を持っているが、やはり自転車用の配光を考えた自転車用ライトは、
絶対的な明るさはともかくとして、使いやすいものがある。
例えば、IXON IQは、IQ-TECと言うリフレクション方式で、自転車用として使いやすい配光と明るさを両立している。
ANTAREX NRX25はこれらよりずっと暗いが、これまた配光の妙で、絶対的にはNRX25より明るいSG-305よりも使いやすい。
その点、secaは絶対的にも明るく、配光も良く、フラッシングまで持っている。
本当はHIDのムーンシャインと比較できればいいのだが、幾らレビュー廃人wの私でも、
比較の為だけにバカ高いムーンシャインを買う事は出来ない。
そもそも、どうせ買うならムーンシャイン・エンデューロにする(いや、そうでは無く・・・)
従って、およそ、自分が出会ったライトの中では、最強、と言う評価をさせて頂く。
高価だし、誰にでもお勧めできるライトでは無いし、そもそも個人輸入で保証など無いが、
明るいライトフリークの方・明るいライトが必要な方はご検討の余地ありかと思う。
価格評価→★★★☆☆ ポンド安だからこの値段ですが・・・
評 価→★★★★★ 絶対性能は完璧。バッテリーの話は、まぁ個人的好みだから。
全体重量 カタログ値:520g 実測:515g
バッテリー重量 カタログ値:320g 実測:365g
(本体がカタログ値より遙かに軽いと言う事になるが、もしかするとヘルメットマウントもコミで測るのかも)