購入価格 ¥10780(フロント)¥6144(リア)
◆購入動機
発売当初からデザインのスタイリッシュさに一目惚れしながらも、値段が高すぎて購入を躊躇していたノグのコバー。
あれから約5年、先日某ショップでリアだけが安く売られているのを発見してついに購入しました。
しかし、こういったスタイリッシュなライトは前後揃えて使いたくなるのが人情であり世の常(?)
結局なし崩し的にフロントも買い足すことに…
◆製品概要
ノグが330度の広角配光!とアピールする湾曲した発光面が特徴的なセーフティライトで、単品だけでなく前後セットでも販売されています。
本体長さは3種類(短い方からLIL’ 、MID、BIG)ありますが、MIDとBIGは意外に場所を取るので、シートポストやハンドル周りに付けたい場合は事前にスペースを確認してからサイズを選んだ方が良いでしょう。(私が買ったのはMID)
ブラケットは標準の物とエアロ形状対応の物が同梱されています。
ゴムバンドも大中小3種類がありますし、ライト自体も取り付け角度をあまり問わない配光特性なので、本体長さ分のスペースさえ確保できれば設置場所の自由度は高いです。(シートステーやフォークにも取り付け可能)
明るさは、フロントが最大320ルーメン、リアが170ルーメンで、公称ランタイムはフロントが2.5〜120、リアが2〜100時間となっています。
標準搭載されているモードは、マックス、ミッド、ステディパルス、フラッシュ、ローリングフラッシュ、サイドフラッシュ、ディスコフラッシュ、エコフラッシュの8モードとなっていますが、PCソフトのモードメーカーアプリを使うことで、点灯モードのカスタマイズが行えます。(詳細は後述)
ちなみに最大の320ルーメン(フロント)、170ルーメン(リア)のモードは一部のパルス・フラッシュモードに限られており、常時点灯のマックスモードは、200ルーメン(フロント)、75ルーメン(リア)になっています。
充電端子は本体一体型のケーブル&キャップレスで、PCや充電器に直接挿して充電できます。(延長ケーブルも同梱)
◆使用感
【明るさ・配光】
セーフティーライトとしての性能に振り切った設計なので、フロントは点灯で200ルーメンながら路面を照らすような能力はなく、前照灯としては使えません。
その分、セーフティーライトとしての被視認性は抜群です!
なにしろ湾曲した発光面に沿ってCOB LEDがびっしり敷き詰められているわけですから発光面積がとても広く、ライト正面でも真横でも、裏側以外ならどの角度から見ても同じ明るさに見えます。これで車やバイクに気づかれなかったら仕方ないと諦めがつきます。
広い面積が満遍なく均一に発光・拡散するので、マックス点灯でも目に刺さるような眩しさは殆どなく、「目立つのに対向車に迷惑はかけない」というセーフティライトとして理想的な性能を備えています。(点滅系だとそれなりに目障りなので注意)
私は普段点滅は使わず常時点灯系モードのみで使っていますが、交差点で対向車が無理に右折してくる頻度が減ったように感じますし、路地裏から通りに出る際に一時停止していても、右から来る車が一瞬アクセルを緩めて通り過ぎていく事が多くなったように感じます。
後ろから追い抜いていく車も、きっちり距離を取ってくれる事が多いです。
(↑サイドにもしっかり光が回る)
このように夜間の目立ち具合は強烈な反面、昼間は拡散する光が周囲の明るさにかき消されてしまう感じで、あまり目立ちません。
デイライトとしての性能はそこまで高くはない印象です。
ちなみにフロントは、横向きにしてハンドルに装着すると特徴的な広角配光があまり生きないので(上下方向に光が回って真横からの被視認性がイマイチになる)、可能であればステムやヘッドチューブ、フォークに縦向き装着した方が本来の性能を発揮できると思います。
【モードメーカーアプリについて】
本製品の発光面は、本体を縦向きで見た時に左右と中央の3ブロックに分かれており、この部分の光の強弱や発光タイミングを変えることで多彩な発光パターンを表現しています。
購入時にプリセットされた8パターンのまま使っても良いのですが、代理店のダイアテックまたはノグのホームページからダウンロードできるモードメーカーアプリ(Windows、Mac)を使うと、各モードの入れ替えや並び替え、使わないモードの削除、各点滅モードの光量調整や点滅速度の調整等、異常なほど細かくカスタマイズできます!
使うモード以外全て削除して操作性を高めたり、好みのモード順に並び替えたりと、痒い所に手が届く細かな設定が可能で、とにかく弄っているだけでも楽しいです。
ちなみに本製品のフロントには、ハンドルバーに横向き装着した際に光がライダーの視線に入らないように一部消灯するアイセイバーモードというのがあるのですが、これは購入時にはプリセットされておらず、モードメーカーアプリを使ってインストールする必要があります。
色々な発光パターンが選べる中で私が特に気に入っているのが、インディビジュアルモードです。
これは一見常時点灯モードなのですが、前述の3ブロックに分かれた発光面の光量を個別に変更して記憶できるモードで、例えば【左右は最大で中央はオフ】にしてサイドからの被視認性能に特化させたり、【左右をオフ、中央のみ最弱】にしてバッテリー持ちが長い点灯モードを作ったりと、用途や好みに合わせた常点灯モードを設定できます。
他にもモードメーカーアプリを使わないと設定できない点滅モードがいくつもあるので、本製品を購入したらまずはPCに繋いで設定してみる事をお勧めします。(スマートフォンからの設定はできません)
注意点としてはこのモードメーカーアプリ、英語版しかないのでちょっと使いにくいです。
使い方の流れを軽く説明すると
1.ノグかダイアテックのサイトからPCにモードメーカーアプリをインストール
2.アプリからノグのアカウントを作成
3.ライトをPCに接続
4.認識されたライトのアイコン左下のprogramをクリック
5.各モードを削除、ドラッグ&ドロップでモード入れ替えや並び順変更、光量や発光タイミングを調整
6.好きな発光パターンが出来上がったら最後にuploadをクリック
こんな感じです。
代理店のダイアテックのホームページに操作方法が載っているので、それを見ながら操作すればそこまで戸惑うことはないと思います。
【ランタイム】
マックスでフロント・リア共に約2時間弱(公称値フロント2.5、リア2時間)くらい使えます。バッテリー切れ直前まで光量の変化はほとんど感じません。
ランタイムは公称値よりもやや短めと考えた方が良いでしょう。
エコフラッシュ以外は点滅系モードでも消費が悪く、電池残量の警告ランプも早めに点く傾向があるのは注意点です。
ちなみに上記のモードメーカーアプリで【左右をオフ、中央のみ最弱】設定のインディビジュアルモードをインストールしておくと、常時点灯で実測約11.5時間(フロント)、10.5時間(リア)程度使うことができます。
中央のみの点灯でも横からの被視認性は一般的なライトと同レベルなので、私はこの省エネ設定のモードで使う場面が多いです。(写真)
(↑中央のみ弱点灯の省エネ設定にした状態)
充電時間は、ipad付属のApple純正急速充電器を使って大体3.5時間程度です。
【防水性】
今のところ特に問題はありません。
ただ、私はフロント・リア共に直接雨がかかりにくい場所に設置しているので、あまり参考にならないかもしれません。
◆気になるところ
ブラケットからライト本体をスライドさせて外す際に少しコツがいります。
車体に装着した状態で本体のみを外す場合、ライト本体上側(電源ボタン側)を押さえてしまうと力を入れても全然外れません。
本体下側(knogロゴがある側)を抑えながら上へスライドさせる事で外す事ができます。
車体から外した状態でライト本体からブラケットだけを外す時は、写真のように下側を押さえながら下にスライドさせる事で外れます。
(↑赤丸で囲った部分を押さえてしまうと外れないので注意)
慣れれば問題ないもののの、初見ではなかなか外れず戸惑う人も多そうな気がします。
あと、電源ボタンのタッチが軽めな上に、ほんの少し長く押しただけで長押し判定されてしまうので、持ち運び時にカバンの中で勝手に点灯している事があります。
キャットアイ製品の作り込み具合に慣れていると、全体的に設計・構造の甘さを感じます。
◆まとめ
色々な方向から車両が迫ってくる都会ではとても目立ちやすく、都市部では最強に近い理想的なセーフティライトだと思います。
街での普段使いであればバッテリー消費の悪さもあまり気になりません。ケーブル&キャップレスなので充電も非常に楽です。
車体装着時の一体感が素晴らしくデザイン性と機能性を両立していますし、好きなモードだけ選んで登録できるのも便利で、「値段高すぎだろ!」と思いつつも、使っていてテンションがアガるライトです。
価格評価→★☆☆☆☆(セーフティライトで前後で約2万円とは…)
評 価→★★★★☆(ノグなのでデザイン重視と思いきや、意外に真面目な作り)
<オプション>
カタログ重量→ 40g(実測重量 本体のみ39g)