購入価格 ¥2790
◆購入動機
今まで有線式のブレーキライト兼テールライトは使ったことがありましたが、加速度センサー式の物は使った事がありませんでした。
キャットアイのラピッドX2キネティックやシンクキネティックにも惹かれつつ、電池持ちが悪そうで購入を躊躇していたところ、本製品が発売され、電池持ちが良さそうだったので購入してみました。
◆製品概要
昨年発売され、個人的にとても気に入って愛用しているタイト(レビュー済み)
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=16696&forum=89に、ブレーキモード(キネティック機能)が追加されたモデルです。
見た目は通常のタイトとほぼ同じで、外観はキネティックのロゴの有無程度しか違いがなく、点灯パターンも、常時点灯・点滅・ラピッドの3種類でタイトと同じです。
メーカー公称ランタイムは
点灯 70時間
点滅 160時間
ラピッド 140時間
1時間に約60回ブレーキモードが働いた場合の目安使用時間は
点灯55時間
点滅 65時間
ラピッド 60時間
となっています。
通常のタイトの
点灯 120時間
点滅 180時間
ラピッド 160時間
には敵わないものの、キネティック機能搭載モデルの中では異例の長さです。
◆使用感
【明るさ・配光】
タイトと同じくLEDが5個配置されており、点灯モードと点滅モードでは中央と両端の3個のみ、ラピッドモード時は5個のLEDが使われます。
そして減速時にブレーキモードが働くと、5個全てのLEDが点灯する仕様になっています。
明るさ、配光はタイトとほぼ同じように感じます。
取り立てて明るいわけでも特徴的な配光でもないものの、個人的に被視認性に不安を感じることはありません。
意外だったのは、本製品は点灯モード時にLEDが3個、タイトは5個使用されるにも関わらず、体感的な明るさはほぼ同じという事です。
↑(2枚とも左が本製品で右が通常のタイト。正面からの写真では本製品の方が少し暗く見えるが実際には殆ど変わらないように見える)
そしてブレーキモード作動時(5個全てのLEDが点灯した状態)は、タイトよりも明るく感じます。 (私のタイトは1年近く使って多少劣化しているのかもしれませんが)
↑(2枚とも左が本製品のブレーキモード作動時。右が通常のタイト)
加速度センサーは優秀なようで、軽い当て効き程度でも結構正確に作動してくれます。
一般的な車道走行の平坦路や下り、緩やかな上りでは誤作動はほぼないように感じますし、減速時の反応もかなり速いです。
【ランタイム】
エネループを使用して測ってみたところ、48時間経過あたりで目視でも明らかにわかるくらい暗くなりました。(この間、ブレーキモードの作動はなし)
実走行でブレーキモードの作動頻度が高い状況でも、極端に電池の持ちが悪くなるような感覚はありません。
朝から晩まで点けっぱなしにしても、丸1日確実に持ってくれる安心感があります。
意外だったのは、実用に耐えないくらいまで暗くなっても、一応ブレーキモードは働き続けるという事です。
電池が消耗するとブレーキモードは反応しなくなると勝手に想像していたので少し驚きました。
【防水性】
タイトと同じく、非常に高い防水性を持っており、どんな天候でも安心して使えます。
【その他使用感】
横向きでも使用してみましたが縦向き使用時と比べて特に誤作動が多くなる印象は感じませんでした。
細かいところでは、電池を入れて最初にスイッチを入れた時、点灯モードから始まる仕様になっています。(タイトも含め、従来は点滅モードやラピッドモードで始まる物が多かった)
個人的には、テールライトの基本モードは点灯モードの方が良いと考えているので、この仕様変更は気に入りました。
もちろんモードメモリー機能は搭載されているので、スイッチを切っても電池を外さない限りは前回の使用モードが保持されます。
◆気になるところ
ブレーキライトとして考えると、点灯モード時とブレーキモード作動時の明暗差が、やや物足りない気がします。
電池寿命とも関連してくるのでなかなか難しいとは思いますが、ブレーキライトならばもう少し明るさにメリハリが欲しいかな…
前述のように車道を普通に走っている分には、ブレーキモードはかなり正確に作動してくれます。
ただ、平坦路から急坂に移行するタイミングや、ハンドルを振って激坂をダンシングで一気に駆け上がるような場面、後半疲労で綺麗なペダリングができなくなっている中での急坂登坂、ギャップが多い未舗装路等では作動しっぱなしになってしまう事も多く、総合的に見るとやはりキネティック機能は若干あてにならない印象です…
加速度センサーに頼っている以上、ある程度の誤作動は致し方ない事だとは思いますが、個人的にはあとほんの少しセンサー感度を鈍くしても良い気がします。
そして欲を言えば通常走行時は完全消灯で減速時のみブレーキモードが作動する、ブレーキライト専用モードのようなものがあれば…(車のハイマウントストップランプのような感じ)
◆まとめ
テールライトとしての基本性能、信頼性の高いタイトにキネティック機能を加えつつ、キネティックシリーズの弱点だった電池持ちも克服した、バランスの良い製品だと思います。
私は林道や急坂登坂での誤作動頻発が気になってしまい、結局通常のタイトを使っていますが、平坦路の車道走行ではほぼ正確にブレーキライトとしての役割を果たしますし、電池持ちも良く堅牢な作りなので、交通量が多い道路の通勤通学用途には最適だと思います。
私も含め、あらゆる地形・路面状況で走り回る方には、時々起こる誤作動が気になるかもしれません。
価格評価→★★★★★(通常のタイトとの価格差が小さく、安く感じる)
評 価→★★★☆☆(悪くない。ただ私はキネティック機能誤作動の不安が拭えず、結局シンプルでよりランタイムの長い通常のタイトに戻った)
<オプション>
カタログ重量→ 本体・電池のみ49g(実測重量 本体のみ27g)