購入価格 ¥2,100
昨年9月に、GPS式のサイクルコンピュータを購入しました。
Wahoo fitnessのELEMNT BOLTです(画像 左側)。
特に不満もなく使っているのですが、これを先日開催された200kmブルベに実戦投入する事になったのです。
実際にブルベを経験してこられた方々のブログやSNSなどを拝見していると、
「サイクルコンピュータは2台以上持参する」という方が多いように思います。
バッテリーの持ち時間の関係で、ガーミンのハンディGPSが人気らしいのですが(1005和歌山でもたくさん見かけました)、
これが何らかのトラブルに見舞われて使用不能に陥った場合、右も左も分からぬ未知の道路で立ち往生するハメになってしまいます。
スマホのバッテリーも無限ではありませんし、それは何としても避けたい。
実際、1カ月ほど前にELEMNT BOLTが熱暴走を起こしてデータが消えた、というトラブルを経験していますので、
予備のサイクルコンピュータとしてCATEYEのVELO9ことCC-VL820を買う事にしたのです。
ブルベの場合、運営スタッフさんが用意してくださるキューシートがあるので、最悪それを頼りに走るという方法もありますが、
キューシートは区間走行距離が分からないとほとんど使えないので、やはりサイクルコンピュータありきのものなんですね。
だからこそ、2台のコンピュータを持参する方が多いのだと思われます。
開けました。
本体、台座とセンサーをケーブルで繋いだもの、タイラップ数本とスポークマグネットが入っています。
参考までに書いておくと、ケーブルの長さは75cmです。
用があるのは本体だけです。
時刻とタイヤ周長を予め正確に合わせておきます。
ここで初めて知ったのですが、現行キャットアイのコンピュータの中では、VELO9だけタイヤ周長の単位が「cm」なんですね。
mm単位のサイクルコンピュータと比較すると、実際のタイヤ周長と最大で5mm離れる可能性があり、
その場合200kmの走行で400mほど誤差が出る計算になります。
まあそれを気にするくらいなら、きつい登りなどで前輪が蛇行する際に
距離が長めに出る事の方が影響としては大きいので、細かい事は考えるだけ無駄だと思います。
登りと下りで実効タイヤ周長も変わりますし。
サイクルコンピュータと同時に、VELO9用のキャットアイ純正オプションパーツ「ヘビーデューティケーブル」を取り寄せました。
ケーブルの被覆を分厚くした事で、断線が起こりにくくなっています。
説明書から察するに、MTBなどオフロードでも使える耐久性の高さをウリにしているようですが、もちろんロードバイクにも使えます。
MTBのイラストにVブレーキが描かれているところに時代を感じますね。
強化ケーブルで繋いだセンサーと台座、タイラップ数本、スポークマグネット、あとヘビーデューティケーブルだけの付属品として
ブレーキアウターとケーブルを束ねるネジネジカバーがあります。
電動コンポのエレクトリックワイヤーをフレームに内蔵する際、断線や垂れ下がり、
フレーム内で暴れるのを抑える目的でこれを使った事のある方もおられるでしょう。
「タイラップで縛って終わり」にさせない辺り、断線に対して相当に気を配っている事がうかがえます。
通常のケーブルはブレーキアウターに螺旋状に巻きつけておく事が多いと思いますが、
最近のシマノのSTIレバーはシフトアウターをバーテープに巻き込むタイプのものに変わっているので、
シフトアウターと擦れて断線、というトラブルも昔より起こりやすくなっているのでしょう。
ちなみに、ケーブル長さは標準品と同じく75cmです。
取り付けました。
両面テープとタイラップだけで固定しているので横から押すと多少ぐらつきますが、
ボタンは中央にひとつ付いているだけなので、使っていて不安定さを感じる事はないです。
スピードと距離、時計だけのシンプルな見た目です。
CO2削減量と消費カロリーも出せますが、あまり参考にはなりません。
ケーブルの処理ですが、本体を固定しているタイラップで軽く共締めしたのちハンドルバーに3回巻き付け、
ブレーキアウターに沿わせてネジネジで覆い、
フロントフォーク右側にセンサーを固定しました。
ディスクブレーキ車であれば左側がいいですね。
センサーとマグネットの距離は5mm以下にしてくださいとの指示がありましたが、6mmは離れている状態であっても問題なく拾ってくれます。
これが有線式のメリットのひとつです。無線式だと、もっと距離を詰めないと拾ってくれない事も多いです。
今回VELO9を選んだ最大の理由は、ライトにVOLT800を使うからです。
キャットアイのLEDフロントライトの説明書には「ワイヤレス式コンピュータからは5cm以上離してお使いください」的な文言がありまして、
強力な電気を用いるライトが発する「電磁波的な何か」が、サイクルコンピュータの通信を妨害してしまう事があるのです。
通信方式がANT+やBluetoothなどのデジタル式であれば問題は出にくいのですが、
アナログ式だと表示がおかしくなったり、数値が0になったり、最悪の場合 通信機能が死んだりします。
僕が昔使っていたスペシャライズドのアナログワイヤレスのコンピュータは、キャットアイのHL-EL540と併用し続けたところ、
1年ちょっとでセンサーが壊れて使えなくなりました。
↑キャットアイの、VOLT800の旧パッケージです。
無線式メーターとの併用に関して注意書きがありますね。
これはVOLT400の先代モデルであるVOLT300や、ナノショットプラスことHL-EL625RCでも同様で、
HL-EL540に至っては「メーターとライトを7cm以上離せ」と明記していたくらいです。
年々強くなるライトの出力にアナログ通信式コンピュータが耐えられる訳がないだろう!
有線式のサイクルコンピュータは この手の問題とは無縁なので、GPSコンピュータのバックアップとして非常に頼もしい存在なのです。
ブルベの夜間走行中、VOLT800を隣でフルパワーで照射し続けましたが、数値が狂う事など一度もありませんでした。
距離のカウントも正確で、ゴール時点でも誤差をほとんど生じませんでした。
無線式のサイクルコンピュータの方が、ハンドル周りがスッキリするというのは事実です。
ですが、なにかとトラブルが起きやすいのも確かなので、僕個人としては有線式コンピュータが無くなって欲しくないものです。
とは言っても、現在キャットアイ以外のメーカーから有線コンピュータはほとんど消え去っていますし、
仮に存在した所で「VELO9より信頼できる」という条件をまず満たせないので、結局これ以外の選択肢は無いんですよね~。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★