購入価格 $179.99 (eBay)
購入したのは2年半前。現在もロードバイクの一台で使用中。
このサイコンについては以前も数回レビューしているが、トラブルが多かった。
1. 電池を異常に消耗する初期不良品に当たり、本体を新品に交換してもらった
2. 心拍バンドの基盤が汗の侵入で壊れてバンドだけ新品に交換してもらった
3. ここ最近は、スピードセンサーがたまに仕事をしなくなり、センサーリセットをする機会が増えている(故障とはいえないが、基盤が劣化しつつあるのでは?)
スピード、ケイデンス、心拍・・・と、現在流行のGPSや、ヒルクライマーに人気の勾配計測機能はないものの、発売当時は価格のわりに高機能ということもあり結構売れたモデルだったように記憶している。
明らかな欠点というか、要改善点は、
1. ボタンが小さくて固い
2. 設定がやや面倒
3. ケイデンス表示が小さい
4. 長めの休憩を取ってしまうと、心拍計以外がスリープモードに入ってしまい、スピード・ケイデンス測定がOFFの状態で走り出してしまう
等々。個人的には、1〜3はまあ目をつぶっても良いのだが、4番目は明らかな設計ミスだと考えている。
思えば、このV3 Triple Wirelessは、名機「ストラーダ・ワイヤレス」(CATEYE CC-RD300W STRADA)の妹分的存在なのであった。彼女の姉、ストラーダ・ワイヤレス(みっちゃん)は、清潔感溢れるルックスと天真爛漫で素直な性格、家族思いの、よくできた姉であった。
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=3226&forum=85&post_id=13373#forumpost13373V3 Triple Wirelessは、小さい頃から何かと姉と比較されて、育ってきた。姉(みっちゃん)は細かいことを気にしない表裏のない性格で、弟や妹にも優しかった。東京の短大に進学してからは、家族の財政事情を気遣って「ほっともっと」でアルバイトもした。
V3 Triple Wirelessは、「あんたもみっちゃんみたいに、立派になりぃよ。がんばりぃよ。」と事あるごとに母親に言われたものだ。そのせいで、姉が少し嫌いになった。私は姉とは違う。私は私なのだ。あんなによくできた姉と比較されても困る。それに、私は姉のようにはならない。私は、自分がなりたい私になる。
V3 Triple Wirelessは、だから、姉とは正反対の方向に進んだ。シンプルな方向に進んだみっちゃんと違い、彼女は複雑になることで自分の価値を高めようとした。ワイヤレスはそのままに、ケイデンスも心拍も測定することにした。そして押しやすくて評判だった姉のインターフェースを否定するかのように、小さくて押しづらいボタンを搭載した。少々のことでは風邪をひいたりしなかった丈夫な姉とは対照的に、病弱になっていった。何度も大病をし、大手術を受けた。姉のみっちゃんは、乗り手が走り出すと、スピードを自動的に表示してくれる、気のきいた女の子だった。V3 Triple Wirelessも、普段は姉のように、オートスタートする。しかしやはり、姉のようにはなれない。5分経つと、オートスタートすることを忘れてしまう。
それでも、あまりに優秀すぎる姉に負けまいと、懸命に頑張ったV3 Triple Wirelessは、やはり一定の評価に値するサイコンではないだろうか。欠点は多い。しかし、人は誰しも完璧というわけにはいかない。サイコンだってそうだ。時代の流れ、その当時開発チームでアベイラブルだった人材、その当時最も廉価だった材料、契約工場の品質管理体制といった問題もある。V3 Triple Wirelessには問題もあるが、基本的な方向は間違っていないサイコンである。
価格評価→★★★★☆ 当時は安いほうだったと思います
評 価→★★★☆☆ う〜ん、3.5くらいかな