購入価格 ¥1500(コミケ)
ロングライド専門の自転車同人誌、LONG RIDERSの続刊です。
# Vol.1のレビューは
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https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8080&forum=84# Vol.1.5のレビューは
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https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=9720&forum=84# Vol.2.0のレビューは
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https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=9721&forum=84今回のテーマは「アンダー500kmの世界」ということで、Vol.1やVol.2.0に載ってる記事と比べると、走行距離そのものは短くなっています。マンガのページが多いのでぱっと見はソフトに仕上がっていますが、内容は相変わらずハードです。120ページオーバーの誌面は広告による水増しがないので、下手な雑誌はもちろん、単行本と比べても圧倒的に読み応えがあるのも相変わらずです。
レポートされるロングライドは多岐に渡っています。アルプスあづみのセンチュリーライドや佐渡ロングライドなど、エイドも用意されている大規模ロングライドイベント、ソロでの九州縦断、半ば観光気分の遠征沖縄ブルベ、下北沢の自転車カフェ“サコッシュ”が主催しているサコライドなどなど。性格も様相も異なる様々なロングライドを追体験できます。
四冊目にしてはじめて、レポートでもあるあるネタでもない、ストーリーがある創作マンガが掲載されました。このマンガが実に素晴らしく、Vol.1.5の裏表紙の「ロングライドは心の状態である」という言葉が理屈ではなく実感として染みてきます。非言語的な皮膚感覚を伝える手段としてのマンガの地力を再確認しました。
佐渡ロングライドのレポートマンガはVol.1.5、Vol.2.0の続きですが、この号でようやく本番のスタートです。恐らく次号でゴールを迎えると思うので、Vol.2.5から読み始めても間に合うはずです。
さすがにシリーズ四冊目ともなると「同人誌なのにこんなにハイクオリティ!」という当初の新鮮な驚きは薄れ「ロングライダースならこのくらいで当たり前」という目で見てしまいます。
今号はテーマが明確で、マンガが多く収録されているので、いままでの三冊と比べても個性がはっきりしており、非常に完成度が高い……のですが一点、沖縄ブルベの記事で地の模様とフォントが干渉して、物理的に読み難くなってしまっています。楽しみにしていた記事なので残念です。
なお、このレビューを執筆している時点では、comic zin委託分が売り切れているようです。
恐らく増刷されると思うのですが、その時には沖縄ブルベのページデザインの改善を希望します。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆(沖縄ブルベのページが読みにくいのでマイナス1)