CYCLE SPORTS 2015年7月号
サイクルスポーツ誌 2015年7月号
本屋の店頭で見かけて、ブレーキ特集、というのに惹かれて購入した。
巻頭の第一特集は、CBNレビュワーやユーザー諸氏の多くにとっては釈迦に説法というか馬耳東風wというか、な感じなのでここはスルー。ネットでの評判はここで、なんて感じにCBNが紙面にチラリと登場してたら面白いと思うんだけどねえ。
※いつの間にか、サイクルスポーツのウェブサイトの片隅にパーツレビューの投稿が表示されている。CBNの対抗勢力?
件の特集の冒頭に、「つい加速のことに心を奪われがちだが、バイクを操る楽しみはブレーキングにある」みたいなことが書かれていた。確かにそうかもしれない。
だが、特集記事としての出来は正直言って、大いに期待外れ。
○●ライター菊池氏と辻本氏の対談。モーターサイクルの世界を知る人が眺めたロードバイクのブレーキのことを中心に語っている。いいこと言っているけど、対談という形式といい、活字がべったりと埋め尽くされたページといい、最近なかなか見たことがない気がする昭和な感じの紙面。 わりと熱心な、コアな読者へ向けた特集だと承知しているけど、もう少し読ませるページデザインはなかったものか?
○「スピードは熱に変わる」確かに物理法則としてはそうである。同じ条件で発熱量を比較すれば、ストッピングパワーが客観視できる。なるほど。そうかな? 細かい疑問は置いておいて、サーモグラフィーを使った実験結果はいろいろなことを想像させて面白かったです。
●終わり方が尻つぼみ 特集の最後が種々のブレーキパッドのインプレシート。乗車してのブレーキ性能を客観化するのは大変に難しそうで、どうしても主観になるのだろう。けれど、サーモグラフィで実験しておいて、最後がこれなの?再現性がないが、これこそが重要というのはいったい何だい。昨今話題の立憲主義の否定ほどではないけれど、ちょっと失望である。ぴゅあオーディオ界にも劣らぬ感じになってしまった。特集記事としての結論、まとめとしてはあまりに弱く、ちょっとグダグダが過ぎる。 続きのページがごっそり抜け落ちてしまったのかと思ったが、どうやらこれがまとめページだったらしい。
総評、面白い着眼点だったし、別の乗り物の視点から考えてみるのもよかった。もう少しなにか工夫できたろうけれど、実験も悪くなかった。 けれど、それらを総合してまとめる分析力とビジョンがなかった感じ。あれだ、発想は面白いけど、結論がなくってセンセイがため息をついてしまった自由研究、って感じ。
価格評価→★★☆☆☆(相変わらず広告と商品紹介記事ばかりね) 評 価→★☆☆☆☆(あまりに尻つぼみで期待はずれ)
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