購入価格: ¥1,000しなかったはず…
注射器みたいな見た目にEPO-1なんて、なにかイケナイモノのような香りを漂わせていますが、中身は単なるオイラー(注油器)です。プラスチック製ジェットオイラーなどと比べて差す量をコントロールしやすいのが特徴。そのかわりちょっとだけ値が張ります。油に塗れたノズルが他のものに触れて汚れてしまわないよう、シース(鞘)も付属。
見た目のとおり、構造はボールペンとほとんど一緒です。本体の大部分はアルミ製で、重量感もちょっとしっかりしたボールペン程度です。軸の中は空洞になっていて、ここがタンクの役割をします。上のキャップを開けてそこから油脂を補充した後(1回に入る量は5ml未満です)↓
(毎度お見苦しい手で申し訳ありませんw)
スイッチを押し込めばノズルの弁を押し開けて油脂が流れ出る、という仕組み↓。
上下のキャップやシースはOリングでシールされているので密閉できて、転がしたり軽く振ったりした位で中身が流れ出る事はありません。中身が入ったままの状態で上のスイッチを押してしまえばシースに収まっていようとも容赦なく中身は流れ出るので、シースを開けた瞬間に溢れてきます。ですから、中身を入れたままの状態での保管はあまりお勧めしません。ちょっと面倒ですが、私は毎回余りを抜き取って保管しています。
こいつのいいところは、指先に入れる力加減で油脂をダーッと流し込んだり、チョチョっと点したりと調整が利くところです。一気に流し込んで急にオイルの量が減ると、中の圧が下がる為か出が悪くなることがありますが、そんな時は一度キャップを開ければ元に戻ります。スイッチ周辺にバルブでも付けて押すごとに中に空気を送り込めれば避けられる現象なのでしょうが、この値段でそこまで求めるのは少々酷な気もします。チェーンオイルや粘度の低いルブはボトルから直に注すとほとんどをウエスに吸わせてしまいますが、これに補充して注油すれば、余分を余計なところへぶちまけずに済むので消費量を抑えることができ、結果的にパーツ類も綺麗に保てます。
内容量が小さいですから、これでチェーン一本注油しようとすると頻繁に注ぎ足さねばならずちょっと面倒。ですからジェットオイラーと使いわけると効率がいいでしょう。グリスやラチェット用ルブのような粘度の高いものにも使えない(メーカー推奨ISO#10~30の範囲)ので、グリスやゲルに近い粘度のものを使いたい時はシリンジの出番です。これはサラサラしたルブや緩めのチェーンオイル、エンジンオイル等を入れて使うのがいいでしょう。細いノズルはどこにでも突っ込めるので、ディレーラーやデュアルコントロールレバーのピボット・ピンなど、注油は必要だけれどもスプレーノズルを差し込んで吹くのはNGな場所に最適です。無いと困る類のものではありませんが、自分でディレーラーやデュアルコントロール、ハブのオーバーホールをする人には便利な道具です。
価格評価→★★★☆☆ (シリンジやジェットオイラーと比べると割高)
評 価→★★★★☆ (いちいちキャップを開けなくともスムーズに使い切れるようになれば…)
カタログ重量→ 60g・容量N/A (実測重量 35g・容量<5ml。実測との重量差はパッケージ分?)