購入価格 (購入当時)¥70,000くらい、今は79,900円のようです。
ボントレガーのステム一体型エアロハンドルです。
実は新たに購入したというわけではなく、2022年夏頃リコールが出ていて、ようやくリコール対策品が届いたので、このタイミングでレビューいたします。
以下のレビューは、リコール品の交換まで、アルミの丸ハンドル(Fizik)を使っていたので、それとの比較となります。
■特長
最大の特徴は、一体型のエアロハンドルながらも、かなり軽量だという点です。多くの一体型エアロハンドルは400gを超える重量ですが、このハンドルはカタログ値で300g未満、実測も305gとかなり軽量です。
それでいて、価格も他のハンドルよりも安く、非常に魅力を感じました。
また個人的には、ハンドル幅が380mmから設定されている点も重要でした。
■形状
ハンドル名にもある、"VR-C"ですが、これはボントレガーにおける、可変半径コンパクトという形状の略称です。
一般的なコンパクトハンドルやショートリーチハンドルよりも、リーチは長め(100mm)で、どちらかというと丸ハンドルのように奥が深い感じです。
また従来は、VR-CFあるいはVR-SFという、フレア形状=エンド部分が末広がりの形状が多かったのですが、この製品はフレアはありません。
なお、かなり細かい点ですが、他のボントレガーのVR-CあるいはVR-CFのハンドルよりも、バーエンド部分が長いようです。これはゆくゆくはカットすることを考えています。
■エアロ効果
公式では、通常形状のハンドルよりも7w削減、10%速い、とうたわれています。時速何キロで何ワットの時に対する7w削減なのか、10%速いのかよく分かりませんが、やはり風がモロにあたるハンドル部分のエアロ効果は大きいようです。
実際には数値ではっきりとわかるものではありませんが、自転車自体の風抜けの良さは、身体でも感じることができます。
■軽量感
ハンドルやサドルなど、自転車の端の方の軽量化は効果が高いとよく言われますが、このハンドルの軽量感もかなり感じることができます。特にダンシング時のハンドルの振りの軽さや、ハンドリングの軽さは顕著です。
またBontragerのBlendrシステムが秀逸です。ハンドル前方にネジ穴がついていて、Blendrのマウント(サイコンだけの仕様とサイコンとライトなど2つとりつけられる仕様の2種類が付属します)を取り付けられます。
これがかなり軽量で、サイコンマウント+ライトマウント+ベルの3点セットで、Recmountの両持ちが100g超なのに対して、Blendrはおおよそ60g程度と、これだけでも軽量になりました。
■剛性感と快適性
カーボン製なので、流石にアルミハンドル+ステムよりも、微振動の収束は早いです。イメージとしては、振動を10段階で分類したときに、5とか10の振動が半減するということはありませんが、1以下の微振動が半減して、大きな振動も角が丸くなった気がします。
一方で一体型のハンドルのためか、剛性感が非常に高く感じます。腕で押さえつけてもしなるので、モノとしての剛性はそれほど高くないのだと思いますが、フレームとの一体感や挙動なども含めて、剛性が高く感じます。特にねじれに対して強いのか、これまたダンシングなどの際に剛性感を感じます。
価格評価→★★★★☆(高いですが、一体型としては割安かと思います)
評 価→★★★★★
カタログ重量→ 380mm×100mmで283g
(リコール対策品の実測重量305g)
余談ですが、リコール前のハンドルとリコール対策品を見比べてみたのですが、大きな違いは見当たりませんでした。積層の違いだけ変えてきたのかもしれません。
ちなみにリコール前のハンドルはカットした写真を送ることが交換の条件なのですが、カット部分の指定があったようで、もしかしたら実際の積層の薄さを確認することが目的だったのではないかと、邪推しています。