PZracing CR5.3H
購入価格 ¥6,463(ワールドサイクルより)
ロードバイクに乗り出してまだ9ヶ月強の自分だが、ハンドルだけで3回目の交換になる。自分の体に近いパーツ、地面に近いパーツにはなぜかやたらと拘ってしまい、我ながら結構な冒険をしている。でもそれが楽しかったりする…。
PZracingはGIANT、MERIDA、TOKEN、KCNCなどと同じ、台湾の自転車メーカー。自分はコストパフォーマンスの高い製品が好きだ。台湾メーカーの製品はコストパフォーマンスが良いが、例に漏れずこのハンドルもなかなかの品だと思う。これに近かったのが3T ROTUNDOだが、肩幅が狭すぎるため400ミリでもでかいと感じてしまうため、今回は見送った。いつか使ってみたい製品の1つ。
【外観、仕様】 CR5.3Hは、いわゆる普通のアルミラウンドハンドル、丸ハンである。フィジーク、3T、シマノプロなどが出している深曲がりではなく、オーソドックスなシャロー形状。上ハンもただの丸。エアロ形状でもなんでもないが、そんな形状だからこそ、取り付けた時には本来のロードバイクのありし姿が浮かび上がると、半ば自己満足の世界に浸っているw元々競輪のハンドルが大好きで、あれにSTIを取り付けられたらどんなに素敵だろうと思っていたのだが、無論可能なはずはなく…。それに近い形状だったシャローハンドルを見つけた時、いつか付けてみたいと切に願っていた。 上にも書いたが、なぜ名のしれた製品にしなかったのかは、自分の肩幅の問題である。 リーチは83ミリ、ドロップ135ミリとそこまで大きな落差は付かない。
使用されるアルミは、A7075-T6。超々ジュラルミンである。ステム、フレーム共に7000番台なため、アホみたいに剛性の高いバイクが出来上がってしまった。ホイールもそれなりに硬いしタイヤも硬いものを使っているため、ロングライドなんかできましぇ~ん。 バーエンドを持って、ふんぬ!と捻ってみてもびくともしない。まあ予想の範囲内。握力50キロにも満たない程度なので、2014アルミは愚か6061アルミでさえも撓ませられないと思う…。 クランプ部はオーバーサイズ。オーバーサイズの幅は実測80ミリ前後。結構狭くないか…?FSAに慣れきってるから、そう思うだけか?バーエンドにはPZracingと、オーバーサイズ部分の端と端には、PZracing、CR5.3Hとプリントされている。真ん中は、角度調整用の目盛りが振られている。また、ステムとのセンター合わせ用の目印なのか、目盛りのど真ん中に照準器のような円もプリントされている。 親切だなーと思ってこれに従ってセットしてみたら、なんかおかしい。ステムのクランプキャップ端からオーバーサイズ部分端までの幅が、左右でずれているのだ。どうやら目盛りのプリントミスらしい。バーエンドの中心から中心に巻き尺を張って測定してみたら、C-C実測384ミリだった。しかし、ヘッドチューブ中心に来るはずの目盛り"192"が、右へ5ミリもずれていた。個体差なのだろうか、それとも安価に製造しているが故仕方のないことなのだろうか。まあ、どうしてもセンターが合わないなんてことはなかったので、特に気にしてはない。前から見ると目盛りが盛大にずれているが、最悪目盛りは塗り潰せるw だが、気になる人はとことん気になるかもしれない。それ以上に、この目盛りにとらわれてハンドルセンターが出ていないまま乗っている人もいるのではないだろうか?もしそうなら、非常に勿体無いことをしている。"自分のハンドルは○○製のうん万もするハンドルなんだ、大丈夫に決まってる!"と思い込まず、今一度確認してみてはどうだろう。こういう時、ステム一体型ハンドルの方が羨ましい…。
さて、ここで他社製品と比較してみよう。 3T ROTUNDO PROが、同じ素材を使って10000円オーバー。DEDA Newtonシャローも同じ素材+トリプルバテッド加工で10000円オーバー。対してCR5.3Hは、7350円。ステムやハンドルの剛性からして、DEDAのアルミ加工技術は変態としか言いようがないため高いのは頷けるが、ちと高い。それに、ハンドルは自分の身体と感性に合うものというのが前提になるため、C-C400以上からしかラインナップのない3TとDEDAは今の自分には使えない。しかしCR5.3Hは、ありがたいことに380ミリからラインナップしている。ほぼこの幅が決め手となったと言っても過言ではないw
【使用感】 このハンドルの前まではコンパクトハンドルとアナトミックハンドルを使ってきて、丸ハン自体が初めてなためところどころおかしな表現があると思うが、生暖かい目で見ていってね←
シャローハンドルに属するこのハンドルだが、この手のハンドルと言えば"どこを握ってもフィットする"が売りである。実際下ハンは指のかかりが良く、表現が難しいがダンシング時は、"指で引き掌で押す"感じでハンドルを握ってる感じになる。新しい感覚だ。 ただ、カーブ全体を包み込めるかと言うと、自分の手ではまず無理。自分は身長に対して手が大きいため、隙間ができてしまう。シャローハンドルとはこういうものなんだろうか?そもそも、カーブ全体を握っていいもんなの?自分には分からないorz 期待通り、剛性は高い。撓まないから安心して握り込める。やはりハンドルは高剛性でないと。
自分には、すこぶる良い製品だと思う。コストパフォーマンスを求める人、メーカーなんか気にしない人、肩幅が狭い人、シャローが欲しいと思う人にはおすすめ。 逆に、日本、イタリア、アメリカメーカーで揃えてる人(SuperSIX EVOにSRAMコンポ、EASTONホイールなど)、統一感を出したい人には向かないかもしれない。 更にその逆で、ほぼ全てのパーツを台湾メーカーで揃えてる人には最高のアイテムだろう。PZracingはフレームも出しているし、ホイールも出している。あとはコンポをマイクロシフトにすれば完璧だ。ただフレームに関しては外通必至なため、そんなことはせずTCR2を買って、あとは全て台湾メーカーパーツに変えれば出来上がりだったりするw
良いハンドルに出会えた。
価格評価→★★★★★(低価格で高剛性ハンドル、素晴らしい) 評 価→★★★★☆(自分の感覚では。目盛りのずれが気になる人→★3) <オプション> 年 式→2014(結構長いこと仕様が変わってなさそうなので、一応2014) カタログ重量→268g(C-C420)(実測重量250g(C-C380))
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