購入価格: ¥1,323 (税込)
『 多方向には解除できないけど、引き足が使いやすいシングルリリース用SPDクリート』
●シングルリリース用のSPDクリート
SM-SH51は SHIMANO SPDペダル用のクリートセットで、踵を外側に捻った場合にしか解除できないシングルリリース用のものだ。多方向に解除できない代わりに、引き足を使ってペダルに力を加えやすい。
私は、引き足を使ったペダリングをしたいので、ずっとシングルリリース用を使っている。マルチリリース用と違って多方向に解除できないが、引き足を使いやすいのは大きな魅力だ。SPDシューズ、SPDペダルとの組み合わせで、フラットペダルよりも楽に速く走れるようになった。
停車した状態でペダルの脱着をしっかり練習し、走行中にいつでも足を着けるように早めに解除することを心がければ、立ちゴケは回避しやすい。常に外すことを考えながら使うのが、このクリートとのつきあい方のコツだと思う。私は、ショップのローラー台でクリートの脱着方法を教わって、十分に練習させてもらった。
●ペダルによってはバネ力が強いので、多方向に解除できないのが怖いかも
この前、SPDサンダルと同時にこのクリートを購入した。改めて感じたのが、クリートが新品の状態ではクリートの脱着に力が必要だということだった。特にULTEGRAグレードのPD-A600は、バネ力が最弱でも着脱にかなり力が要るので注意が必要。遊びもあまりないので、ガッチリ固定されている感覚が強い。
SPDクリートが初めてで、かつ、シングルリリース用を選んだ人には、ペダルを脱着するタイミングに加えて、新品のクリートを着脱する時の強さがちょっと怖いかもしれない。
●クリートの交換時期
何度か使用してクリートが削れてくると、脱着がスムーズになってくる。個人的には、新品から数回使用してちょっと馴染んだくらいの状態が一番好きだ。
クリートの具体的な交換時期はSHIMANOの説明書に明記されていないが、脱着の際にパチンというクリック感が無くなってヌルっと弱い力でも外れるようになったら、新しいクリートに交換する必要がある。何かの拍子で走行中に外れたから危険だからだ。走行中に予期せず外れたことはないけど、摩耗したクリートはちょっと踵が外側に向いただけで、簡単に外れてしまいそうな感じだ。
クリートが摩耗に合わせてペダルのスプリングテンションを上げたり、左右のクリートを交換すれば、それなりに長く使えるのではないかと思う。私はひとつのクリートを1年くらい使っていたけど、もう少し速く交換しても良かったかも。
クリートの黒い表面処理は、クリートの脱着や歩行ですぐに剥げてしまう。また、いつのまにか錆が出ていることがあるので、薄くオイルを塗って防錆するようにしている。クリートボルトが緩んで左ペダルが解除できなかったこともあったので、時々緩んでないか確認することにしている。
●マルチリリースやCLICK’Rペダルの選択も視野に入れて
立ちゴケを出来るだけ避けたい、すぐに外れた方がいいという人には、マルチリリース用やバネ力の弱いCLICK’Rペダルがいいかもしれない。CLICK’Rペダルのサンプル品がショップにあったので、シングルリリース用のクリートで試してみたが、軽い力で着脱できて快適な印象を受けた。実際に乗って試したわけではないけれども、このバネ力ならビンディングペダルが初めての人にもいいのではないかと思った。
マルチリリース用にしても慣れたらすぐにシングルリリース用にしたくなるのは分かっていたので、ちょっと怖かったが最初からシングルリリース用にしてみた。
このクリートは、出先で歩きたいし、引き足を使ったペダリングもしてみたいという人には、とてもありがたいものだと思う。
価格評価→★★★★☆ (そんなに高くはない。意外に長持ち)
評 価→★★★★★ (慣れれば快適)