購入価格 ¥990
シルキードライというのは、ユニクロで現在扱っているエアリズムの前に存在した半そでアンダー。現行品のエアリズムはシルキードライの後継として登場しています。上の画像は10年ほど前に購入したシルキードライですが、多少、エアリズムよりもポリウレタンが多めで、伸縮性に振られた繊維配合となっています。元々は半袖アンダーだったのですが、袖を落とし、さらに、幅を調整してフィット感を一気に高めて、コンプレッション気味にして使っているというわけです。
ほんのひと手間を加えてタイトフィットにするだけで汗通しが良くなり、平凡な半袖アンダーが一気に、UNDER ARMOURのコンプレッションアンダー並みのベースレイヤーに変身します。はっきり申し上げて、これで何の不自由もない、という感じ。もともと、自転車で使える現代のベースレイヤーに性能差はそれほどなく、手持ち品をいくら着比べても、どれがどれだけ優れているのか、いつまで経っても判定がつかない、というのが私の本音です。
自分にぴったりに仕立て直すことの効果は絶大、です。
こちらは数年前に購入したエアリズム半そでを同じように改造して、コンプレッションを付加したもの。エアリズムは年ごとに手が加えられたり、仕様がことなるモノが出たりで、特にポリエステル比率を高めて速乾性を際立たせたものも存在しますが、その分、伸縮性が劣ります。標準的なエアリズムも、その前身のシルキードライと比較して、速乾方向に振ったことで、多少、伸縮性が乏しくなっており、コンプレッションが付与された状態で店頭に並ぶというのは望めませんが、自分に合わせた直しをすれば、絶妙なフィット感のコンプレッション・ベースレイヤーに変身します。
そんなわけでこのエアリズムもまた、改造したその日から別物に変身。十分、イケてます。ここ2、3年で最も使用頻度が高いベースレイヤーです。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
年 式→2010
以下余談。
>手持ち品をいくら着比べても、どれがどれだけ優れているのか、
>いつまで経っても判定がつかない、
と書きました。
上のユニクロ製品2つを含めて、UNDER ARMOUR、mont-bellジオライン、FoxFireの5枚について、朝の通勤走行を使って、14か月をかけてじっくり比較したことがあります。ただし、mont-bellとFoxFireはポリエステル100%でルーズフィットであり、他と比べて条件が悪いので、ユニクロ製品と同じく、タイトフィットに改造して汗抜けを良くしてあります。またmont-bellは半袖なので、袖を落としています。
で、そもそもベースレイヤーの優劣の決着をつけるために、なぜ14か月を要したのか?という疑問があるかと思いますが、それは次のような理由によります。
1) ほぼ同じ条件で走ることが難しく、したがって、同じ条件での比較が意外と難しい
これは、気温、湿度、風速といった気象要因はもちろんですが、自分自身のその日の状態もインプレに大きな影響を与える、というのが理由です。ほとんど同じ気象条件、同じ走行パワーであるにもかかわらず、汗の感じ方に違いがあったりするわけで、それを無視すると大いなる誤判断につながります。
2) 統計的に評価せざるを得ない
14か月にわたってその日の気温、湿度、ウエアのレイヤリング、その日の評価点(10点満点で0.5刻み)で評価し、同時に簡単なインプレを記してきましたが、結局のところ、これらをある意味、統計的な扱いをすることでようやく評価につなげることが可能となります。特にベースレイヤーの相対評価というのは、2、3度使ったからわかるというほど単純ではない、というのは私の印象です。それほどまでに各ベースレイヤーの実力は拮抗しており、そのうえで、極寒ではシルキードライ、酷暑ではFoxFireといった選択をしています。結局、名の通ったアンダーであればどれもほとんど同じで、あとは如何に自分に合わせたタイトフィット化ができるかどうかに懸かっている、というのが私の結論です。というわけで、最初からフィット感が良いUNDER ARMOURなどは、汗通しベストな素材ではないにもかかわらず、コンスタントな評価が得られやすいかも知れません。