購入価格 ¥41,688(内税)
ASSOSのビブショーツ。複数あるラインナップの中で「ロングライド用」としてポジショニングされているモデル。ショップのサイトによると「クッション性に優れた分厚いパッドを搭載した究極のロングライド用ビブショーツ。」とのこと。
これは大変個人的な事情ではあるのですが、わたくし、メタボで貧脚です。なので、サドルと皮下脂肪群のコンタクトポイントである臀部に対しては、一般のライダーよりも遙かに大きな荷重をかけて走らざるをえません。数十キロ走ろうものなら、安楽椅子と名高いフィジークのアリアンテを使っていても、ジワジワと襲い来る痛みに臀部から悲鳴が上がります。
それでも1日だけ走るのであれば、何とか我慢に我慢を重ねて耐え難きを耐え忍び難きを忍ぶことで、走り終えるまでどうにか持ちこたえることができていました。なのですが、その翌日は「脚はともかく、尻が痛くて自転車に乗りたくない」と思えてしまうほど回復できないケースがほとんど。つまり「土曜日にそれなりの距離を走って、日曜日も100km超え」というのは、避けたいパターンの典型です。だから長距離を走る前の日は、極力距離を乗らないようにしていました。
それなのに、先日の「緑のアルプスあづみのセンチュリーライド」前日、「木崎湖自転車まつり」が開催されていたため、翌日に160km走るというのに松本から木崎湖までを、ついつい自走で往復してしまいました。これアカンやつや…(そもそも、行きは地獄のような向かい風だったし)。
これまでのパターンだと、翌日は走り出しから既に臀部に鈍痛を感じる状態。そして10km程度走ろうものなら、涙目になるのが常でした。
それが!
このビブを履いて走ったところ
・臀部が前日の走行で、既にダメージを受けている
・160kmという超長距離(「ロングライドは心の状態」ですよね?)を走行する
という、ダブルでネガティブを抱えた状態にもかかわらず、
まったく尻が痛くならないんです!
サドルに座った瞬間、臀部が受けている感じが普段と明らかに違うのがわかります。もう極めて快適に、アルプスあづみのセンチュリーライドを走り終えてしまいました。尻が痛くならないと、ロングライドの楽しさがこんなに変わるものだったとは…。本当に驚きで、実に衝撃的な体験でした。
ウェアなんてどれだけ高性能だとしても、詰まるところ布っきれでしかない。それが走行感覚に与えられる影響範囲なんて、ホンの僅か。言ってしまえば、単なる誤差程度のものです。サドルを変えることでしか、尻の痛みには対処のしようがない。そんな今までに何着もビブを買ってきて、自分の中では築き上げてきた常識。それが、一着のビブにコロッとひっくり返されてしまいました。まさかビブの違いだけで、これほど走行感覚が変わるとは…。
ビブ一着の値段としては、自転車絡みの金銭感覚がどれだけ破壊されていようとも「ありえない」と即答するレベルの価格。べらぼうに高額です。正直、まったくシャレになっていません。だいたいこの一着を買えば、サドルをいくつ買い換えられるか…。とはいえ、尻の痛みに悩んでサドル沼にズブズブと迷い込んでしまうぐらいなら、このビブに投資しちゃった方が結果的には安く付いた、というケースもありそうです。
「高いだけのことはある!」と、自信を持って断言できます。
価格評価→★★★☆☆(さすがにビブ一着の値段として税込み4万超えは…)
評 価→★★★★★(最高です。参りました)
▼無駄にキチンとした箱に入っています
▼箱を開いたところ。タグのQRコードのリンク先、404になってるんですが、いいんでしょうか…
▼無駄にスマホケースのオマケがついてきます
▼パッドは紫。パッと見、普通のパッドなんですが…