購入価格 ¥さぁ・・・いくらだろうね
Fondriest MEGA
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=8028&forum=49のレビューの通り、私はこのバイクを2台乗り継いでいる。
年式は(おそらく)1年違うものの、同モデルで異なるサイズのバイク。
多分こういう経験をしている人はとても少ないと思うので、感じた差をまとめてみた。
コンポやホイールが違い、また同時に乗り比べたわけではないため厳密な比較とは言えないが、
以前乗っていた青MEGAについてはメモや記憶を頼りに書く。
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比較したバイクの簡単なスペックはこんな感じ。
青MEGA: トップ長530mm、4400系ティアグラSTI、ステム110mm、車重10kg程度
赤MEGA: トップ長565mm、4500系ティアグラWレバー、ステム90mm、車重9kg弱
クランクはどちらもFC-5650 172.5mm。青MEGAに取り付けたものが巡り巡って、今は赤MEGAについている。
なお、私の適正サイズはトップ長550~560mm程度。
主力ロードバイクは3台続けてトップ550mm(シート73.5度換算)、
これにノーマルリーチハンドル+110mmステムという組み合わせが長らく続いていた。。
最近ハンドルがショートリーチになり、ステムが125~130mmになった。
ともかく、青MEGAは小さめ、赤MEGAは大きめ、ということになる。
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乗り比べなくても実感しやすい差について。
表にすると以下のようになる。
フレーム重量は小さいほうが当然軽い。ただ、ステムやシートピラーが長くなるため、車体全体の重量はさして変わらない。
シートピラーをたくさん出したいから小さめフレームを選ぶという話は、しばしば聞くが、
コラムスペーサー山積みの方が余程カッコ悪いと個人的に思っている。
スペーサーが20mmを超えるようならステム裏返したほうがマシ…
でも、大きすぎてハンドルを下げきれないのも困り物。赤MEGAのスペーサーは0~5mmとギリギリ。
見た目はとにかく、フレームが小さいとフロントセンター、ホイールベースが詰まって後述する不都合があったり、
アウターワイヤーの曲げがきつくなって、リヤブレーキの引きが重くなりがちだったりする。
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次は乗ってみて感じたこと。
ステアリングは全然違う。赤MEGAに乗るとき、やたらめったらクイックな感触を想像していたのだが、実際は全く異なるハンドリングだった。
ホイールベースの長短、フロントセンター差による前後重量配分の違い、ステム+ハンドルリーチ合計長の違いなどが原因か。
今回は700C規格で無理のないジオメトリを実現できるサイズのため、ヘッド周りの設計は変わらないが、
これがスモールサイズだと小さくなればなるほどヘッドを寝かし、トップチューブ長を詰めつつフロントセンターを確保せねばならない。
トークリアランスは普通に走る限りはあまり心配しなくてもいい。信号待ちでスタンディングするときにちょっと困る程度。
乗り心地の違いは、違うホイールとタイヤで比較しているためフレームのせいとは言い切れないのだが、
青MEGAには、赤MEGAのようなぷるんぷるんたわむ感覚は無かった。
BBの剛性差はダンシングで実感。赤MEGAを組んでしばらくは「あるぇ~?MEGAってこんなに柔らかかったっけ?」状態だった。
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この程度のサイズ差でここまで性格が異なるとは、正直驚いた。
フレームは小さいほうが硬くなる。しかもライダーの身長が低いほど、体重は軽く、パワーは低くなってしまう。
この不都合を解消するため、一部のカーボンフレームは、サイズごとに剛性を変えている。
例えばオルベアのSSN技術では、体重/フレーム剛性が一定になるよう設計しているようだ。
だが同じ身長でも体重や脚力はまちまち。これでベストとはいえない。
何台も乗り継いで、オーダーフレームって実はかなり凄いんじゃね?と思った。
スチール主流でシリアスレーサーはちょっと辛いかなって事、オーダーにあたり、メーカー品を買うよりも敷居が高いことが難点だが、
サイズのみならず、ライダーに合わせて剛性も調整できる自由度の高さは、不特定多数に対して作るメーカー品が及ばないところである。
私の選ぶ現在最も先進的なフレームは、サイズ以外に剛性を選べるAnchorのRMZ。
ブリヂストンという会社規模のお陰で作れるシステムあってこそだが、
最新のカーボンフレームの良さとメーカー製品の安定した供給、オーダーの強みをバランスよく実現できているように思う。
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自転車を選ぶときは、ブランドや見た目、重量なんかももちろん大事だけど、サイズが最重要。
とはいえ1台目は適正サイズなんてわからない。結局、信頼できるショップ選びに尽きる。
価格評価→★☆☆☆☆ コストパフォーマンスは最悪
評 価→★★★★★ 経験で得た知識は何にも代えがたい