購入価格 フレーム¥20000@オク
通学からロード練・レースまで、キャノンデールCAAD5
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=5534&forum=49に乗っていたが、どんどんパーツがグレードアップしていき、
盗難や破損が心配になってきたので、街乗り用ロードを組もうと思い立った。
フレームは中古のクロモリフレームを買い、シフトはWレバー、後は余ったパーツで組むことに。
そんなわけでオクで中古フレームを物色していたのだが、クロモリフレームが異常に高い。
比較的状態が良いものでは4万円に届くこともザラ。ちょっと頑張って買うべきか悩んでいたところFondriest MEGAを発見。
昔同じフレームに乗っていたので、Wレバー台座がついているのは知っている。
知名度が高くないメーカーで、サイズも大きい(トップ565mm)ものだったので、安価に落札できた。
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フレームが届いたらまずは身体測定。
フレーム重量はヘッドセットを込みでなんと1826g。下手なスチールフレームのほうが軽い。
それに反して、フォークはアルミコラムなのに462g。これはこれで軽くて不安になる。
フレームのWレバー台座が緩んできていたので、ネジ止め剤を塗って締めなおしたが、
他にはトラブルもなくあっさり組めた。
なお、新規に購入したパーツはシフトレバー(SL-7700)とフロントディレイラー(FD-4500)だけ。
他のパーツは全部ストックしてたのだから呆れる。
ブレーキは傑作と名高いMavic SSC。街乗り用こそ良いブレーキを。
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形状は青MEGAと同じなのだが、フレームサイズが大きいため見た目のバランスが良い。
ヘッドチューブ長はにょろーんと155mmもある。フォークが1インチコラムなので余計に長く見える。
ヘッドパーツのスタックハイトを含めると180mmにも達する。コラムスペーサーは0~5mm。
トップチューブとダウンチューブはエアロ形状、といえば聞こえが良いが、
ただ扁平させただけで、最近のフレームのようにBB付近で膨らんでたりはしない。
正直ねじれ剛性確保には不利な形状で、ここが後述する柔らかい乗り味を生み出しているように思う。
実用上の不満は、極太ダウンチューブみたく前輪の泥ハネを防いでくれないので、路面が濡れているとき不快なこと。
シートチューブは外径31.8mm、内径27.2mm。FDもシートポストもよく出回ってるものが使えて大変よろしい。
安価なロードバイクを組む上では、標準的なパーツを使えることは大きなメリット。
例えばコイツのピラー径が30.9mmとか32.4mmとかだったら、余り物のピラーをぷすり、とはいかなかった。
後三角はそれなりに凝ってる。チェーンステーはストレートだが、シートステーはS字にベンドされて衝撃吸収を意識している。
青MEGAのレビューでも触れたが、ディレイラーハンガーはエンド一体型。曲げ直しはせいぜい2~3回までだろう。
尤も、リプレーサブルエンドであっても予備ハンガーの入手は困難を極めるだろう。
ところで、TIG溶接のビード痕は並にあるのだが、エンド周辺だけはシームレスに繋がっている。後処理で消してあるのだろうか。
エンド形状はフォワードドロップアウトとバーティカルドロップアウトの中間。
固定が甘いとホイールがずれることもあるが、固定力のあるクイックレリーズをしっかり締めればまず大丈夫なのでさほど問題にはならない。
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実走では、まずWレバーの操作に慣れるまで手間取るかと思ったが、案外すんなりと馴染めた。
それまでの乗車経験で、ハンドルに体重をかけない乗り方が身についていたことが大きい。
ボトルを取る要領ですっと手を離し、シフトチェンジして元のポジションへ。慣れれば0.5秒程度。
しかし、当然その間は大きく姿勢を乱すような操作が出来ないため、余裕を持ってシフトせねばならない。
Wレバーについて更に突っ込んだ話は、DURA-ACE SL-7700
https://cbnanashi.net/cycle/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=4105&forum=20#forumpost13669のレビューで。
さて、フレーム。サイズか大きいこともあって、柔らかさを感じる。
こう、路面のギャップを踏むたびにフレームがプリンの如くぷるんぷるんとたわむ印象。
同じフルアルミのCAAD5と比べると、タイヤのグレードをひとつ上げ、空気圧を1気圧下げたような乗り味。
スチールフレームは所有してたことは無いのだが、乗り味はこれに近いものがある。
だがトルクをかけて踏み込むとヘニャッと変形し、跳ね返ってこない所は鉄と違う。
この柔らかさはパワーロス。出足の遅さは明らかに感じる。でも良く言ってやれば足に優しいか。
ハンドリングはなかなか面白い。フニャフニャのカーボンフォークがついてるのを忘れるほどの操作感。
フレームもフォークも柔らかいのでバランスは良いのだろう。
また、サイズが大きくホイールベースが長いことも要因のひとつになっていると思う。
鋭くはないがスムーズなハンドリングが印象的。
ステア操作や荷重移動の後、バイクが曲がり始めるまでの間には一瞬のラグがあるし、
タイヤの限界付近まで攻めこんでいくとフレームとフォークの剛性不足からか怖さを感じる。
しかし、ちょっと余裕を持たせながらバイクの挙動に合わせてやると、カドが無くスムーズな走りができる。
例えるならば、サスが柔らかい乗用車をドライブしているような感覚。
足回りを固めたスポーツカーのような機敏な動きはできないが、
車体のロールにあわせて操作してやれば峠道もスムーズに走れる。
コイツはそういう走り方が合うし、ペースを上げる時もその延長線上の操作をするべき。
乗用車のハンドルをスパッと切っても、レーシングカーみたくクイックに曲がれないでしょう?
フレームが反発し弾きだされるような加速感や、鋭いコーナリングでゾクゾクする感覚は無い。
剛性では現行エントリーモデルにも歯が立たないが、
Wレバーをカチカチしながら(インデックス派です…)ヒラヒラと峠を下っていくのはなかなか楽しいものだ。
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その日の気分でピラーごとサドルを交換したり、ポジションを試行錯誤したりしている。
普段の足に、ちょっとしたサイクリングに、ポジション調整用にetc…
神経質なレースマシン以外にもこういうバイクが1台あるととても便利。
価格評価→★★★★★ いい買い物だった。
評 価→★★★★☆ スチール並みの重量がネック。遅いが操って楽しいバイク。
年 式→おそらく2003年
実測重量 フレーム1826g(ヘッドセット含む) フォーク462g 完成車重量8.85kg
パーツ構成(括弧内は実測重量[g])
フレーム: Fondriest MEGA(1795)
フォーク: Mizuno MA15AL(462)
ヘッドセット: Fondriest MEGA(31)
Fディレイラー: Shimano TIAGRA FD-4500(120)
Rディレイラー: Shimano TIAGRA RD-4500(256)
ブレーキレバー: TEKTRO(260)
シフトレバー: Shimano SL-7700(76)
ボトムブラケット: Shimano DURA-ACE SM-FC7800(97)
クランク: Shimano 105 FC-5650(777)
チェーン: KMC Connex(272)
カセットスプロケット: Shimano CS-HG50-9 12-27T(260)
ブレーキ: Mavic SSC Road Brakes(310)
フロントホイール: Alex R380(805)
リアホイール: Alex R380(962)
ステム: ITM Millennium 90mm 26.0mm(125)
ハンドルバー: EASTON EA30(259)
バーテープ: Oval(50)
サドル: Selle Italia SLR XP Flow(189)
シートポスト: FSA K-FORCE Light(180)
ペダル: Shimano PD-A520(316)
シートクランプ: NB(23)
クイックレリーズ: Xero(116))
タイヤ: Michelin Krylion Carbon 23c(492)
チューブ: Vittoria(168)
ステムキャップ: 3T carbon(14)
コラムスペーサー: carbon(10))
アンカープラグ: NB(20)
ブレーキケーブル: NB(74)
シフトケーブル: NB(75)
ボトルケージ: Minoura(38)
サイクルコンピュータ: Cateye RD-100(60)
ペダル、アクセサリー抜き重量: 8278g
合計重量: 8692g (実測重量: 8850g)
所々に高いパーツが使われてるのは、玉突き人事。