購入価格 ¥110.- (代替の接着剤の価格)
前述の通り後輪のみに使用し 2 年近く経過したが、パンク修理しながら(他に新品が 2 本
あるものの) 1 本のチューブを使い続けている。ちなみにこの間にタイアは 3 本( 1 本
あたり、およそ 4500 km )使った。
パンク修理箇所は計 8 ヶ所、重量増加は 1~2 g 程度の誤差とも言える範囲で、乗って
いて修理による違和感等は感じない。今年も 1 月にガラス片、3 月に金属ワイヤー屑、
4 月にタラノキの棘で、 3 回パンク修理した。
前述のチューブ入り接着剤( Hopson Tyre Repair )は室内保管約 1.5 年で溶剤が
揮発し使えなくなった。
同じ接着剤入りパッチキット( \400 ~ 500 )を追加購入済みだが、
並行して代替の接着剤・方法を各種試している。
そのものズバリと思われるもの、接着性が非常によいものや溶剤で溶着する方法があるが、一般に
入手性が良くない(最低購入単位が大き過ぎる等)。ここでは安価・入手性よく代替として
使えるものを紹介する。
ダイソーで売られているボンド靴底補修用(透明・速乾)である。製造元はコニシと書かれて
いるので、100 均向け OEM ではない物をホームセンターなどでも入手できるかも知れない。
硫化剤(架橋剤)が入っていないので、この接着剤はブチルチューブにはおそらく使えない。
溶剤は前述の MEK ではなくアセトンが使われているが、 TPU チューブに塗ると膨潤するので
ほぼ同様に使える。
穴の開いた箇所と TPU の切れ端を丸く切ったパッチの両方をエチルアルコールで洗浄し、
乾いたらこの接着剤を爪楊枝などで両方に薄く塗る。1 分程度乾かしたら貼り合わせて、
手の爪や竹べらなどを使って中心から放射状に空気と余剰の接着剤を押し出すようにしごく。
その後は、適当な木の板 2 枚とウエスで挟んでから C-クランプ(シャコ万力)で軽く締めて、
1 時間程置いておけば完成である。
ブチルチューブのように架橋剤で強固に化学結合している訳では無く、膨潤した TPU の中に
接着剤の分子が混ざっている状態で接着するので強い接着力は得られないように思うが、この
修理方法と屋内保管かつ 6 bar 程度の空気圧では、修理後に剥離等のトラブルを経験
したことは無い。
TPU チューブを修理したいがうまく修理出来ない方は、是非試して欲しい。グルーレス・パッチほど
簡単では無いが、ずっと長く使えるはずである。またサンドペーパ(軽石)でチューブを擦ったり
パッチをゴムハンマーで叩いたりする必要がない分、ブチルチューブよりも修理は楽かも知れない。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★(ブチルチューブ同様に長く使える、パンク修理もできる)