SHIMANO ULTEGRA RD-6870-SS
購入価格 ¥17,949(sana)
どれだけスプロケットを大きくしても走るのは楽にならない。ただ、遅くなるだけだ。 - とあるサイクリスト -
このレビューは多くのサイクリストにとって役に立たない可能性が高いです。 とりわけ剛脚、健脚、貧脚詐欺師およびその容疑者にとっては。
これはSSのRDで32tを使ってみたら意外と大丈夫だったという内容です。 以下詳細。
私はコンパクトクランクで50/34t、これに14-28tを組み合わせていました。 なぜジュニアギア?と問われれば答えは「貧脚だから」です。 どれくらいかというと速い人は30分のヤビツでギリギリ1時間を切るくらいの貧脚。 28tでもあるはずの無いスプロケを求めて何度もシフトレバーをカチカチしながら走っています。
私は速さは求めないけど楽に走りたいタイプ。もっとでかいスプロケを使えば楽になるのでは?と考えるのは当然です。 シマノの11sスプロケで28tの次は30tを飛び越えて32t。乙女ギアならぬ幼女ギアと言っても良いでしょう。 しかし自分のRDはSS。幼女に手を出すのは危険です。 かのクリス・フルームも32tを使う際はわざわざGSのあるアルテグラを使ったといいます。
32tがあるのは11-32tですが、14-28tを組み合わせて14-32tとします。 11-32tをそのままつかっても良さそうですが、11tは不要なのと少しでも歯数差を小さくするのが狙いです。
ここでRD-6870-SSの公式仕様を確認すると、 最大ギア28t フロント・ギア歯数差16t トータル・キャパシティー33t というもの(細かいことですが自転車界の「ギア」の使い方は不思議ですね)。
クランクはそのまま50/34tを使うので、トータル・キャパシティーはシマノの仕様を1tオーバー、最大ギアは4tオーバーとなります。 GS買えば済む話なのですが、Di2は高いのでホイホイ買うわけにはいきません。
ネットで検索してみると、メーカーの仕様よりちょっとくらい大きくても大丈夫だとか、 10sの30tは大丈夫だったとか心強い情報がでてきます。 しかしながら11sで成功というドンピシャの情報は無かったので、人柱になることに。
実際に32tを使ってみると、きちんと上から下まで変速しますし、変な音が出ることもありません。至って普通です。 むしろディレイラーハンガーがちょっと曲がっているのに気づいて交換したので良くなったくらいです。
変速調整は一通りやりましたが、大きく変わったのはBテンションボルトをかなり締め込んだくらいで、 チェーンの長さも28tのときのまま、本当にポン付けで動いてしまいました。 シマノの基準には満たないのかもしれませんが、これで十分というところです。 (トップが11tのままだったらインナートップでチェーンのたるみをとりきれないかもしれません。)
冒頭の言葉は乗った感想です。 もちろん全く楽にならないかというとそんなことはないのですが、やはりきついものはきつい。 理想は「くるくる回して楽に走る」なんですが、10%を超えてくると28tとか32tとか些細な違いは関係ないですね。
しかしながらいままで28tで「あと1枚あれば」と思っていたその1枚があるのは気分的に楽なのも事実。 32tを常用するとさらにあと1枚になってしまいますが、特にデメリットも無いのでこのまま使ってみることにします。 (ただし見た目はMTBみたいです。さ、最近はグラベルロードとか流行りだから……)
価格評価→★★★☆☆(Di2だと高いですね) 評 価→★★★★★(性能は32tも使えて文句なし)
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