購入価格 ¥5000ぐらい
シマノの下り用廉価コンポ、ZeeのRD。フロントシングルで使用するためSGS,GSしかないSLXのRDから乗り換えた。購入したのはSSのFRタイプ(キャパシティ25T)。
比較的最近発売されたモデルなので、チェーンスタビライザーは標準装備されている。金のレバーを起こすとスタビライザーが効き、この状態だとほとんどチェーンに引っ張られることは無い。
作り自体は概ね同じく600番台のSLXと同じような感じで、ワイヤーを固定しているアームはプレス成型となっているが、プーリーケージはインナー・アウター共にXTと同じような見た目(アルミ鍛造品?)。SLXはプレスで非常にチープな見た目なので、この点は地味ながら非常に嬉しい。
対応歯数はDHとFRで異なっており、キャパシティはDHが17T、FRが25Tとなっている。下り用バイクは基本的にフロントはシングルで、カセットはDHにおいてはロード用を使用するのが一般的なので、このような対応歯数となっている。DHでは基本的に登る必要がないので、大きなリアカセットは不要というわけだ。FRは登りも考慮しているバイク用で、シマノなら11-36のカセットまで使用できる事になるが、シマノにはこれ以上ワイドなカセットは無いので、購入する際はフロントシングルならキャパシティを考えてカセットを選ぶ必要は無い。
私は前34T、後ろ11-36Tの10sで使用しているが、ローに入れるとRDはこんな状態になる。これでもキャパシティ内だが、随分RDは苦しそうな事になっている。変速は問題なく出来るが、あまり多用するのは避けた方が良さそうだ。プーリーはKCNCに交換しているが、RDには11T以下しか入らない。12Tはガイドに干渉するので入らなかった。チェーンの曲がりがかなりきついので大径プーリーによるフリクション低減効果は大きくなると思ったので、この点は残念だった。
以前SGSのSLXを破壊した事があるが、SSにしてからは目立ったトラブルは起きていない。ケージが短くなることで地面から離れ、隙間も小さくなるので異物を挟みにくくなっている。フロントシングルではSGSはおろかGSでも長いぐらいなので、下り系のバイクはやはりそれ用のSSを使用した方がメリットが大きいように思う。
必要な要素は全て揃っていてこの値段なので、下り系バイクを作る際はおすすめのRD。Saintは上位モデルらしく全く別物で素晴らしい出来なのだが、値段が概ね倍なので、特にこだわりが無ければこちらで十分。
価格評価→★★★★★(シマノらしいコスパ)
評 価→★★★★☆(セカンドグレードとしてはかなり高水準)
おまけ
1x10のドライブトレイン全景。斜めのチェーンにチェーンデバイスのガイド、そして悲鳴を上げるRD。ここまで来るとドライブトレインの抵抗は半端ではなく、ゴリゴリというノイズが乗っていて聞こえてくる。でもこれが普通なのだ。ロードに比べてMTBは良い意味でも悪い意味でも適当というか大ざっぱな所がある。それがまた面白いのだが。