購入価格 6000
かつて一世を風靡した決戦用チューブラリムである。
プロ用はSSC(special serviced corsa)、一般用としてGP4が用意された。
シクロクロスにも使われる高剛性と高精度を誇った。
最近は入手が非常に困難だが、高速走行時の空力面で明らかな
ディスアドバンテージがあるため、この手のクラシック・リム
は集約化したいというのがMAVICの考えであろう。
・・・私はそんなディスアドバンテージは気にならないが。
造りの面でも、タイヤ面側が折り詰め弁当のように独立した造りに
変更され、製造コスト面から妥協しているのがわかる。
しかもまずいことに、最近のものは継ぎ目部の精度がガタ落ちで、
ブレーキ時のフィーリングは最低、前輪には使えないものすら存在
する。
なお高速走行時のディスアドバンテージとは、40km/h走行時に40mm
程度のディープリムに対して記録に影響を与えるほどの有意な損失
増加が認められるというようなことを指す。こういった議論は、
得てしてイメージで語られることが多く、雑誌のインプレなどでは
かなりいい加減なことを言ってのける者がいる。
ホイールの慣性モーメントの効果など、勘違い、思い込みに基づいた
議論が非常に多いのが実情だ。また、中途半端な者が中途半端に工学
知識を運用すると墓穴を掘る。
メカニックで非常に著名なベテラン某氏でさえ、完全な間違いを誌面
で解説し、編集側に指摘してもそれを訂正するための知識を持ちえて
いない(そしてホッタラカシ)という現実に直面したことも在る。
いずれ、しっかりとした測定と理論に裏付けられた議論があらゆる
自転車の分野で表に出てくることを期待したいものである。
価格評価→★☆☆☆☆
評 価→★☆☆☆☆
420g