購入価格 ¥2,970(Amazon)
以前は WTB KOM Light i23 という軽量リムを使用していましたが、林道のガレ場を走行して衝撃を加え、微細な変形を蓄積させ、挙句ニップルが手で回るようになってしまいました、という地味なぶっ壊し方をしてしまったのでもっと丈夫そうなリムを探してこれに行きついた。
新屋工業製の650B規格ディスク専用リムです。
何といっても爆安。
1本3,000円程度で買えてしまう。
スペックを紐解くと、
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リム径:650B(27.5in)
外幅:28.0mm
内幅:21.0mm
リムハイト:21.0mm
穴数:32H
ディスクブレーキ専用
チューブレス非対応
参考重量505g
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となっており、ぶっ壊した KOM Light i23 に比べ少しだけ断面が縦長形状に近く、約2割重くその分肉厚で丈夫になっている。これならハードに使っても大丈夫そうだ。
どうせチューブドで使うからむしろチューブレス非対応の方が使いやすいかもしれない。
最悪また壊してもお財布的には被害が少ない。
という思惑の元選定した。
商品到着後検品。
ニップル穴とバルブホール穴にバリがあったが、いつも通りカウンターシンク(面取りドリル)で処理。他商品と比べてバリが大きい小さいといった印象は無し。まぁ鳩目無しのリムなんてみんなこんなもんじゃないかな?って程度だった。
組みやすさもいい意味で普通。
あっさり組み上がりました。
組み合わせた機材は、タイヤ/チューブ/ハブは流用、スポークは同銘柄、リムテープはいつも使ってるシマノの青いアレ。リムテープの幅が少し足りてないけど穴は塞げてるから機能的には問題ないかな?
という条件。
純粋にリムだけ交換した時の使用感の違いと思って頂いて良いかと思います。
組上げ後の走行の最初の印象は「重いw」でした。
重量2割増しなんだから当たり前だ。
しかし、輪の精度が良いのか非常に気持ちよく滑らかに転がります。WTB KOM Light i23のように、
「軽い、加速が良い、速い、ひゃっほー」
的な分かりやすい感じではなく、ある程度の距離を巡行してみて初めて滲み出てくる上品で落ち着いた質感の良さというのが実感できる。
この価格でこの感覚を味わえるとは流石はARAYA製のリムだ。
ネックの重さも慣れて踏み込み方を覚えてくると苦でも何でもないですし、重いリムはオフロードではホイルスピン防止のダンパ的な働きもしてくれるので有利な場面もある。
のんびり長距離を走る場面でも結構快適。グラベルロードの巡航速度はロードより遅いから32Hしか設定が無くてもそれを丸スポークで組んでてもそんなに苦ではないのだ。
※エアロスポークで組んだ方がラクで楽しいという意見ももちろん否定しません、というか実際楽しいです。
よく考えると、グラベルロードは純粋な競技用機材じゃない。
多目的用途の自転車遊びの道具だ。
使い方が幅広いのでなら、軽さを重視するのも頑丈さを重視するのも整備性を重視するのもアリ。
そう考えればこの重いリムを積極的に選ぶのも全然アリだ。
本レビュー時点で、1,000㎞程 WTB KOM Light i23をぶっ壊した時と同じようなオフロードを含む道を走りました。
衝撃によるリムの微細な変形によってニップルが緩むというトラブルは無し。敢えて挙げるなら、スポークが全体的に伸びてきたので再調整したぐらいだ。
その作業内容も触れ無しセンタずれ無し、単にテンションを上げただけというイージーなものだった。
丈夫で精度の良いリムでないとこうはならない。
断言しよう。
これは良いリムだ。
~総評~
安い、丈夫、精度良し、整備性良し。
転がりの質感はお値段以上。
ただ、丈夫な分肉厚だからちょっと重いよ?
という新屋製の650Bリム。
ガンガンオフロードを走ってアドベンチャーな遊びをしたいグラベルロード乗りの方におススメの1本だと思います。
価格評価→★★★★★(安い!!)
評 価→★★★★☆(加速は重いけど質感が良くて何より丈夫)
<オプション>
年 式→2019年晩秋に購入
カタログ重量→505g