¥70,000@ヤフオク
後輪リムにガリ傷がある長期保管品との事で、
定価の半額以下で出品されていたものに飛びつきました。
実測で前輪630g、後輪811.5g、計1441.5g(チューブレスバルブ、クイックリリースを含まず)の
かなりの軽量ホイールかつ、テープ・シーラント不要のチューブレス対応ホイールです。
アルミホイールの限界であろうスポーク数(前輪16h、後輪20h)と、
独自のechoハブが軽さの秘訣です。
スポークはサピム製のバテッドスポークで、エアロ形状ではありません。
強度を保つ為でもあるのでしょうが、
『ホイールの空力を求めるなら別のモデルを選択するだろう』
と割り切ってる節を感じます。

リムの形状は台形で高さ25mm、ブレーキ面以外は黒梨地のアルマイトです。
リム内側、側面のロゴはステッカーではありません。差し色が皆無なので全体的に渋いです。
チューブレス対応リムは伊達ではなく、
・stan’s のバルブ
・昨シーズンからの継続使用で少しビードが緩いIRC Seracシリーズ
この組み合わせで、シーラント無し、ボンベ無しのフロアポンプでも確実にビードが上がります。
テープの状態を気にする手間が無くなっただけでも、
これを選んだ甲斐があったと感じています。
とは言え、バルブ周りのエア漏れとパンク予防の為、
stan’s のシーラントを少量入れて使用しています。
echoハブは工具無しで前後ともバラす事ができるので、内部清掃とグリスアップは楽な部類です。
その代わりハブ内部への防塵、防水はキャップ、フリーハブ付近のゴムフラップ、
ベアリングのシールド頼りになっています。
ラチェットのノッチは細かく、足を止めると「ジー」と小さく上品な音がします。
モデルチェンジ前はセラミックベアリングを使っていたようですが、
現行モデルは全てスチールベアリングです。
クイックリリースは付属の専用品を使うよう指定されています。
ベアリングのガタ取りをレバーの圧力で行う為か、
他メーカーよりゴツくて重いです。
ナット側もオール金属で、輪行の時に少し気を使います。
ちなみにシマノと同じく内カムの山を越えると、
スッと手応えが変わる瞬間があります。

本国の商品ページで「シクロクロス から普段使いまで多目的に使えるよ(意訳)」
とあるものの、『シーズン途中で何処か壊れるんじゃないか』と半信半疑で使い始めたのですが、
これまで6戦CXレースに投入して、かなり調子良く使えています。
以前がVelocity A23 32h+white indusriesハブの手組ホイール(1,800g程度)だったので、
足回りを300g弱軽量化できました。
おかげで漕ぎ出し、コーナー立ち上がりの加速がシャープになりました。
リム重量は以前とさほど変わらない筈なのですが、
感覚はまるで別物です。
またコーナーで縒れる感覚もなく、安心して身体を預ける事が出来ます。
・穴なしのワイドリム(外幅22mm)
・キンキンに張られたスポーク
・前述のゴツいクイックリリース
・限界まで外側に配置されたハブのベアリング
それぞれの要素がバランス良く噛み合ってる印象です。
落車もそれなりにしていますが、心配していたリムの振れは皆無です。
公式サイトの謳い文句はBPO案件では無かったようです。今のところ。
CXシーズンが終わったら、これに25mmのタイヤを履かせてヒルクライム等々に使おうと思うので、
舗装路での使い勝手は半年以上先になると思いますが、別途レビューしたいと思います。
※他の完組ホイールは持っていないので、〇〇と比べて剛性がどうとか、
足にくるとか、そういった比較が出来ないのはご了承ください。
ただ、上記の感想は体重63kg、バイク重量8.3kg(ペダル、このホイール含む)の私だからかも知れません。
公式サイトを見る限り特に体重制限はないようですが、
もっと体格の良い方が乗ると違う感想になる可能性が高いです。
安全マージンをある程度削った上の軽やかさである事はヒシヒシと感じます。
総じて、軽量〜中量級ライダーでホイールの空力を求めないのであれば
ロードでもシクロクロスでも良い選択肢だと思います。
一部のカーボンクリンチャーホイールと競合する価格帯ではありますが、
まだまだ見所はあるでしょう。
価格:★★★★★ とてもお得でした
※定価なら★★★☆☆
評価:★★★★★ 飛び道具