購入価格 ¥65000
※イクシオンプロUSTタイヤで1000km、他メーカーのクリンチャー(700×25C)で2000km走ってのインプレです
前に使っていたホイールはTNIのAL300(リム重量460g)で組んだ手組ホイールです※
・チューブレスタイヤの感想
走りの軽さ:クリンチャーでいつもより1Barほど高めで走っている感じ
乗り心地:クリンチャーでいつもより1Barほど低めで乗っている感じ
という感想です。
クリンチャーの場合は高い空気圧にするほど走行感は軽いですが、乗り心地が悪く・跳ねやすくなってしまいます。
しかし、チューブレスはクリンチャーの良い所を組み合わせた感じだなと思いました。
イクシオンプロUSTタイヤは走行感が軽く、乗り心地も良いのですが、現状の価格では高すぎるので次は別メーカーのタイヤに交換する予定です。
空気の抜けに関しては、シーラント無しでは1時間で0.5Bar程度空気が抜けました。
短時間のライドならばなんとか行けますが、通常のライドであればシーラント必須です。
シーラントを入れたところ、丸2日経っても0.4Barしか抜けていませんでした。
大きめの釘のようなものを踏んでしまい1回パンクしたのですが、修理ははっきり言って大変でした。
シーラントで色々なところがベチャベチャになるので、ゴム(ビニール)手袋とウエスは必須です。
ハンドポンプでビードが上がるのは本当で、他のチューブレスリム・タイヤに比べれば格段に作業が楽でした。
・登坂性能
リム重量がリムテープ込みで70~90g程度軽量化したので坂道での走りがわずかに軽くなりました。
勾配が緩い坂ではあまり違いが分からないのですが、勾配7%を超えるぐらいから軽さを感じます。
サイクリングロードの途中にある20~30m程度の坂でも前のホイールよりも軽いなと感じます。
フレームやペダリングとの相性にもよるのでしょうが、ダンシングよりもシッティングで淡々と漕いだ方が坂道ではよく進む印象を受けました。
本当はダンシングでもっとスッスッと前に進む方が好みですが、タイヤ幅が25mmということもありしょうがないと諦めました。
・巡行性能
平坦での巡航に関してはローハイトのリムなので恩恵は全くありません。
踏んだ分だけ進み、脚を止めたらすぐに減速するという素直な挙動です。
幅広のスポークですが、風にあおられることも無いので強風の日でも問題なく使っています。
・剛性、キシリウムプロUSTとの比較
剛性に関しても私程度の脚力では何の不満もありません。
とある試乗会でキシリウムプロUSTを少しだけ使ったのですが、加速性能や軽快さはやはり負けているなと感じました。
アタックをかけるときのキレやダンシングでバイクを振ったときの軽さ・戻りの良さはやはりプロの方が良いですね。
エリートはステンレススポークなので独特の粘りやしなりみたいなものがあるように感じます。
ハブに関しても、フロントのフランジの横幅はプロの方が広く剛性がありそうです。
リアハブもFTS-LとID360の違いがあり、プロの方が反応の良さ、メンテナンスの簡単さは上だと思います。
・ハブの玉当たり調整、ベアリング
ハブの玉当たり調整は、付属のレンチで締め具合を調整するだけなので非常に簡単です。
調整はホイール単体ではなく、バイクに取り付けた状態(クイックレバーを締めた状態)で行うのが一番確実です。
ちなみにキシリウムプロUSTはハブの種類がQRM Autoになったので調整不要で、レンチを差し込む穴も開いていません。
ベアリング自体は接触式で防水・防塵性が高く特別なメンテナンスも不要で楽です。
ベアリングサイズはフロントが6001×2個、リアが608-9×2個、6001×1個です。
リアはフリー側とフリーボディ内部に608-9、反フリー側に6001が入っています。
6001は内径12mm×外径28mm×幅8mmのベアリングで、ホイールのハブに使われているベアリングとしてはかなり大きいサイズです。
608-9は内径9mm×外径22mm×幅7mmで、608ベアリングの内径だけを9mmに変更した特殊サイズです。
608-9はNTNやNSK等の大手ベアリングメーカーでも該当サイズはありませんでした。
入手先としてはTNI、エンデューロ、セラミックスピードぐらいしか見当たりませんでした(本レビュー記入時)。
いずれ機会があれば非接触タイプのベアリングに交換しようと思いますが、このホイールでレースに出ることは無いので交換せず仕舞いになるかもしれません。
・重量と組み立て精度
フロントリムは391gでした。リアは面倒だったのでバラしていません。
内幅17mm・チューブレスレディーのリムでこの重量は流石マビックだなぁと思います。
マビックのホームページにはリム重量405gという記載がありますが、リアがちょうどそのぐらいだと思います。
ホイール単体(タイヤ、チューブレスバルブを外した状態)の重量は、フロント669g、リア887g、
タイヤとバルブ込みの重量は、フロント922gリア1152gでした。カタログ重量よりも重いのは当たり前です。
マビックはリムが軽く、ハブ・スポーク・ニップルは重いという設計思想ですね。
組み立て精度は横振れがわずか、縦振れがほぼ無し、センターズレ無しでした。
はずれを引いた場合はセンターズレも付いてきます。その辺は運次第です。
スポークテンションはフロント120kgfとインプレ記事によく書かれているように高めで組まれています。
申し訳ありませんが。リアのスポークテンションは計っていません。
スポークを握った感触ではリアのフリー側が130kgfぐらいだと思います。
スポークテンションを高めで組んであることがスポーク切れにどの程度影響を与えるかは数年経たないと分かりませんね。
価格評価→★★★★☆
評 価→★★★★☆