購入価格 ¥6600円
フロント38×50Tの通勤ロードで使用中です。
13-14-15-16-17-18-19-21-23-25
というわけで10速ですが、13から19までクローズドレシオとなっています。これは、以前9速で使っていた13~23の場合と同様に、なかなか結構な使いやすさです。
図の青が9速の場合、赤が10速の場合のギヤ比を示します。横軸はスプロケ歯番でトップ側を1番としています(横軸の赤と青の数字の位置にご注意ください)。縦軸はギヤレシオです。私の常用ギヤはやや軽めで50×19(もしくは18)ですが、9速では19Tがローエンドから3枚目のスプロケであるのに対して、10速では4枚目となるため、精神衛生上も好ましいし、アウターのまま3枚目の21Tまで使ってもいいだろう、という気持の余裕が生まれ、プチ登坂をアウターで切り抜けるオプション選択の場面が増えました。また、38×25Tもあれば体がフレッシュならば大抵の坂がOKとなりますので、カイシャの帰路、低山のひとつでも上ってやろうかな、という気にもなったりします。
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10速の場合のアウターとインナーの稼働範囲は次の通りです。上のグラフでもよいのですが、違う表示方法を使ってみます。横軸がアウターの時のレシオ、縦軸はインナーの時のレシオです。ある傾きを持った直線になります。アウターとインナーの比率が大きいほど直線の傾きは緩くなります。アウター50、インナー38の場合は38/50 = 0.76 の傾きとなります。
アウターではロー側2枚の使用を避け、インナー側ではトップ側2枚の使用を避けていますが、こういう使い方をするとき、アウターでの最小ギヤ比2.38が、インナーの最大ギヤ比2.53よりも小さいので、ギヤ比をうまくつなげて使うことが可能です。これが34/54だったりすると、扱いが難しくなります(っていうかそんなギヤ設定する人はいないと思うけど)。
38×50と13~25T(10速)の組み合わせは所詮素人自転車乗りの私には、理想にかなり近いな、と感じました。
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ここで市販の完成車に付いているギヤを見てみましょう。
GIANTのTCR ADVANCED SE (53/39T、12~25T) 参考価格 ¥367500
SPECIALIZEDのTarmac Elite Compact(50/34T、11~28T) 参考価格 ¥280000
上の図に、これらの完成車のギヤレシオ線を乗せてみます。
いずれの市販車もトップエンドのギヤ比が4.5前後あります。下りで80km/hを越えてなお加速するなんてことをするならば必要なトップレシオです。というわけで、多分このビッグレシオは、下りで豪快に踏み倒すことを前提としていると思われます。あとは、「オレのトップギヤレシオはデカイぞっ!」っていう納得感。なお、ゴールスプリントで65km/hまで上げるとしてもこのギヤ比だと104rpm程度にしかならず、パワー最大を搾り出すには回転数がちょっと低すぎます。このトップギヤをスプリントで使いこなせる選手は、かなり高トルク低回転型ということになろうかと思います。ん~、というか、市販完成車のトップレシオは、でかすぎじゃないでしょうか??
いずれにしても、ただの自転車乗りのワタシには、このギヤ比4.5、全くの無用の長物であります。また、Tarmacはワイドレンジなスプロケのお陰で広いギヤ比をカバーしていますが、歯数を飛ばし過ぎで中間領域のプロット点の間隔が広く、いくら山で楽とはいえ、こんなにスカスカで使いにくくないのかなあ?(スミマセンがワタシ的には完全に却下デス)
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CS6600ジュニアは、成長期の子供たちの膝をダメにしないために、という意味でジュニアという名称がついているようですが、そもそもトップ11Tや12Tでアウター53Tなんていう巨大レシオをいつどこで使うのか全く理解できない、という私みたいに軟弱で我儘な大人にもピッタリの製品です。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★☆