購入価格: ¥2,160 (税込)
標準価格: ¥2,160 (税込)
『DEFY1 DISCに付属するシートクランプよりもボルトに負担がかからない形状』
■ キャリアダボが一体化したD-FUSE専用シートクランプ
GIANT INTEGRATED RACK MOUNT D-FUSE SEAT CLAMPは、キャリアダボ(リアラックマウント)が一体化した、D-FUSE シートポスト専用のシートクランプだ。D-FUSE シートポストは、断面形状がD型の独自規格であるため、円断面のシートクランプとは互換性がない。
リアエンドにキャリアダボがあり、なおかつ、D-FUSE シートポストを搭載したアルミフレームは、このシートクランプに交換することでリアキャリアを装着できるようになる。対応する自転車は、DEFY DISC、DEFY、AVAILの3つ。ESCAPE RXは、シートステーにキャリアダボがついているので交換する必要がない。
GIANT INTEGRATED RACK MOUNT D-FUSE SEAT CLAMP
■ ボルトが破断したので代表品として購入
私がこのシートクランプを購入したのは、リアキャリアを取り付けるためではない。実は、DEFY1 DISCのシートクランプのボルトが破断してしまったため、代用品としてこれを手に入れた。元のシートクランプも注文したが、入荷までに時間がかかるため、しばらくの間はこれを使うことにした。
ボルトが破断したDEFY1 DISCのシートクランプ
■ ボルトに負担がかかりにくい形状
DEFY1 DISCなどに付属するD-FUSE専用シートクランプは、シートクランプの隙間(切り欠き)が平行になっている。そのため、左右のボルトを交互に締めると、隙間がハの字(Vの字)になってボルトが左右から強く曲げられ、最悪の場合は破断することになる。
一方、INTEGRATED RACK MOUNT D-FUSE SEAT CLAMPは、あらかじめシートクランプの隙間がハの字になっており、ボルトを交互に締めたときに隙間が平行になるようにできている。このことによって、ボルトへの負担がかかりにくくなっている。実際の作業でも元のシートクランプよりもスムーズにボルトが入り、安心してシートポストを固定できる。
ネジ穴の精度も良好で、ボルトを締め付けやすい。ただ、キャリアダボのほうはアルマイトが厚く乗っかっているため、ボルトを締めると硬い手応えを感じる。念のため、ネジ穴はタップ立てしておいたほうがいいかもしれない。
また、摩擦増強剤(FINISH LINEのファイバーグリップ)をシートポストに塗布すれば、4Nm前後でシートポストを固定でき、走行中にサドルがずり下がらない。最大締め付けトルクは不明だが、元のシートクランプと同じ5Nm程度だと思う。
シートポストの隙間があらかじめハの字になっており、ボルトを締め付けたときに負担がかかりにくい(左)
ボルトがスムーズに入るが、念のためタップを立てた(右)
■ 大きさが目立つ上に重い
リアキャリアを取り付けない状態では、シートクランプの大きさが目立ちやすい。また、シートクランプが出っ張って見えるので、シートポストの出代が小さく見える。さらに元のシートクランプよりも重い。これはこれで個性的なルックスであるともいえるが、やはりシートポスト周りはすっきりして見える方が個人的には好みだ。
個性的なルックスになるが、シートクランプの大きさが目立ちやすい
■ 早めの入手がオススメ
GIANT INTEGRATED RACK MOUNT D-FUSE SEAT CLAMPは、ボルトに負担がかかりにくい形状になっており、シートポストを問題なく固定できる。基本的にリアキャリアを取り付けるためのものだが、ボルトの破断が心配なら、元のシートクランプの代用品として使うのもアリだ。ただ、見た目はゴツくて重いのが気になるところだ。
2017年モデルでは、アルミフレームのDEFYとTCRは廃止され、CONTENDに統合されるようだ。CONTENDには臼式のシートクランプが採用され、今後はボルトの2本締めのD-FUSEシートクランプが採用されたアルミフレームは少なくなると思われる。そうなるとこのシートクランプも入手困難になる可能性が高い。手に入れるなら早めがオススメだ。
価格評価→★★★☆☆ (このタイプのシートクランプとしては標準的な価格)
評 価→★★★★☆ (特に問題なく使える)
<オプション>
年 式→2015年
重 量→52.5g