購入価格 ¥19千円
機械式でキャリパー内部で油圧になっているといえば、TRP HY/RDが有名ですが、同じような仕組みのディスクブレーキがこちら。前後セットでアマゾン価格19千円というのは、単価ならHY/RDの半値なのでは。
自分でオイル交換は出来ない、メーカーで有償対応となっているのが気にはなりますが、メンテナンスフリーをうたっているのでどのくらい持つのかな。やろうと思えば自分でやれるのだろうか。
色ラインアップが豊富なのも良さげ、そして一番気になるのが、HY/RDもシマノパッドが使えるんだけどメインストリームの商品ではなくロートル商品だから廃盤になりかねない気がする一方、JuinTECH R1は最新のXTR用と同じ形状なので、供給に不安は全く無く、そして最新のアイステクノロジー対応パッドも使えそうなんですよね。
youtubeで取付動画を見たけど、簡単に扱えそう、調整楽そう。
https://www.youtube.com/watch?v=8qn7xlnMWdUJuin Tech R1 cable actuated hydraulic disc brake installation
すごく気になります!!・・・ということで買ってみた。
普通のキャリパーブレーキだったメリダのロードバイク SCULTURA 4000 のフォークをディスクブレーキ対応のものに差し替え、前だけディスク化してHY/RDで走ってたんですけど、JuinTECH R1も気になるなあっと。バラ売りがあったらよかったんですけど、前後にTRP SPYREが付いているシクロクロスがもう1台あるので、すでに買っているTRP HY/RD 1個で、ロードとシクロあわせて3輪分すべて機械油圧式ディスクにすることが出来るので無駄にはならないかという判断。
取付ができたので試運転に1000mぐらいの山を実走してきました。なお、ディスクキャリパーをHY/RDからJuinTECH R1に交換するとともに、ローターもJuinTECH R1に付属してきたものに交換しています。
TRP HY/RDでも実走しているんですけど、ブレーキの立ち上がりから制動最大までのレバーの握り代はJuinTECH R1の方が広い感じがします。TRP HY/RDでも十分コントロールは出来るんですが、JuinTECH R1はよりコントロールしやすい気がする。まだパッドの当たりが出ていないので盛大にビビリ鳴きしてましたが、10%以上の下り坂で体重100kgの慣性エネルギーに下ハンではなくブラケット握りで速度を十分制御できたのはなかなか感動しました。最大制動力はHY/RDの方がちょっとだけ上かもと思いましたが・・・しかしこれはパッドの当たりの出具合によって変わると思うし、大きな差はないです。どちらもよく効くブレーキです。
JuinTECH R1(及びTRP HY/RD)をロードバイクの前ブレーキとして使ってみた感想ですが、急な下り坂でのコントロール性、絶対制動力はどちらもBR-6800と同等以上(必要な握力はディスクの方が軽い)。まあ細いタイヤと地面の摩擦が最終的なブレーキ力を決定づけるので、ブレーキが無駄に強くなっても止まれる限度はありますからこんなものかとは思います。しかし必要な握力が少なくて済むというのは大きな利点です。長い下り坂だと手がしびれて安全上ブレーキ休憩が必要になりますから。
ただひとつ気になったことが、HY/RDは同じ標高1000mの某山を1回下ったらローターのビビリ鳴きも収まって吸い付くようなブレーキタッチに変わって当たりがついたんですが、JuinTECH R1は同じ山道で最初から最後までビビリ鳴きが続きました。当たりが出るまでもう何回か上り下りが必要なのか、パッドとローターの相性なのか(どちらも付属品そのままなんですけどね) とりあえず音は鳴くけどブレーキは普通に効いているので様子を見てみることにします。
半油圧式ということで下りの摩擦熱によるディスクキャリパーの過熱が心配ではありましたが、標高差850mの下りでは特に問題はありませんでした。下り終わってすぐにキャリパーに触れてみましたが、やけどする熱さではありませんでした。ローターはやばそうでしたが。同じ道をTRP HY/RDで降りた時はもっとキャリパーが熱かったんですが、もしかしたら放熱が良いのかもしれません。
質量はHY/RDの215gに対してJuinTECH R1は143gと軽いです。付属品ローターはHY/RDの108gに対してJuinTECH R1は120gと少し重いですが。
※取付写真、ブレーキ台座とキャリパーの間にスペーサーが入っているのは、中華カーボンフォークの寸法誤差対応です。3mmスペーサーを入れることで160mmローターの適正位置にキャリパーが来る。スペーサー無しだとキャリパーにローター外周が当たって車輪が回りませんでした。
TRP HY/RDとJuinTECH R1の比較レビューっぽいものになってしまいましたが、どちらのディスクキャリパーもディスクブレーキとして十分な性能を持ちながらも高価な油圧式STIレバーへの買い替えを必要としない良い商品だと思いました。ロードバイクの前だけディスクブレーキ化みたいな魔改造なんて、半油圧式or機械式でなければ出来ないですし。
価格評価→★★★★★
評 価→★★★★★
実測重量 143g(キャリパー) 120g(付属品ローター160mm)