購入価格 ¥2.419円(消費税8%)
シマノディスクロードコンポに使うブリーディングキットです。
(MTBのことは分かりません)
私はGRX800のブリーディングに使用しました。
【注射器=シリンジは再利用できるのか?】
まず、2年前のhitakaさんの投稿に
>注射器には、FOR SINGLE USEと記載してある。
>この価格で使い捨てって、毎回新しくするのって不経済なんだが、洗って再利用ってダメなんだろうか。
とありますが、その前のLZPT2IBさんの投稿にあるように、JMSという医療機器メーカーのシリンジ(注射器の針の無いもの)を流用しています。
下記メーカーのサイト(医療従事者向け)を見ると、それに相当するサイズはありませんが、
http://medical.jms.cc/products/detail.html?m=ProductsDetail&itemid=57&tp=2「滅菌方法:電子線滅菌」とあります。
私は医療従事者ではありませんのであくまで推測に過ぎませんが、これは恐らく、本来の注射器として使用する際に再利用ができない、と読むべきだと解釈しました。
【外れやすいチューブを正しく使う】
LZPT2IBさんが指摘されているように、このキットはチューブが外れやすいのが難点です。
外れにくくするためには、チューブの両端についている黒い筒状のパーツをきちんと端まで移動させ、ブリードニップルやシリンジの先端(ルアーと呼ぶらしい)のところに来るように取り付けると、外れにくくなります。
しかし、チューブ長が短いので、じょうごから泡が出る様子が観察しにくいです。私は視認は適度にあきらめて、音で判断していました。
【3夜かかってコツをつかむ】
私はブリードが完成するまで、3夜かかりました(妻が就寝してからリビングで作業するため。各回60〜90分)。
第1夜:チューブが外れて、リビングにオイルをぶちまける
第2夜:リア側のブリードがさっぱりうまくいかない
第3夜:シマノのマニュアルを読み直して何度かトライした結果、成功
蛇足ではありますが、キットの使い方と関連しますので、ブリード工程も記してみたいと思います。おおまかには以下の通りです(ブリードスペーサー取り付け等は省略)
1.レバーのブリード孔を水平にして、ファンネルとじょうごを取り付ける
2.レバー(=ハンドル)を前方向に傾ける
3.シリンジにチューブを取り付けてオイルを注入。このときエアがシリンジ内やチューブ内に残らないようにする
4.7mmメガネレンチをブリードニップルにかけ、チューブを取り付ける
5.ブリードニップルを開き、シリンジからオイルを注入
6.半分くらい注入すると、じょうごから泡が出なくなるので、レバー(=ハンドル)を後ろ方向に傾ける
7.エアが出なくなるまで注入
8.ブリードニップルを締め、シリンジを取り外してオイル受け(袋or容器)をつける
9.ブリードニップルを少し開いて「エアが出てこないのを確認」した後、ブリードニップルを締める
10. レバーを何回か握り、じょうごから泡が出なくなるのを確認。同時にレバーが硬くなるので、握った状態で一瞬だけブリードニップルを開いてすぐ締め「エアが出てこないのを確認」する
11. レバーが再び硬くなるまで繰り返し握る(泡が出ることもある)
12. レバーが硬くなったら前側に倒して、繰り返し握る(泡が出ることもある)。十分硬くなるまで11〜12を繰り返す
13. レバーが十分硬くなったら、レバー上の孔を水平にし、じょうごとファンネルを取り外して蓋をする
ブリーディングスペーサーを入れた状態で思い切り(かなり思い切り)レバーを引っ張ってこのくらいならなんとかOKだと思います。
基本はシマノのマニュアル通りですが、10〜12の段階でブレーキレバーの握りがいつまでたっても硬くならないなら、どこかでエア噛みしているのでやり直した方がよいと思います。
また9&10で「エアが出てこないのを確認」と記しましたが、手順をきちんと守ればこの段階でチューブにエアが出てくることはおよそ無いはずで、これでエアがガバガバ出てくるようならブリーディングをやり直した方が確実だと思いました。
ポイントは、やはりレバー内のオイルチャンバーからちゃんとエアを抜くことで(ホースやキャリパーは手順を守ればエアが入り込むことはないと思います)、そのためにはレバー=ハンドルの角度調整をしかるべきタイミングでちゃんと行うことが重要だと感じました。
この後、ブレーキパッドを装着し、キャリパーをフォークとフレームに取り付けましたが、感触的には問題なさそうです(まだ組み上がっていないので実走していません)。
【床にオイルが飛ぶと悲惨】
また、床の保護には、ビニールシート...と言いたいところですが、ブレーキフルードが垂れると厄介なので、私は大きめのゴミ袋の2辺をハサミで切って敷きました。環境的に云々はありますが、使い捨てできるのはありがたいです(最近のは燃やしてもダイオキシン出ないし)。
盛大に垂らしたときは、フローリングをパーツクリーナー+ウェスで拭きました。
価格評価→★★★☆☆(ちょっと高い)
評 価→★★★☆☆(チューブが短いのと外れるのがちょっと...)