購入価格 新車オーダー時に指定 Amazon参考価格 ¥5,254
Shimano 105 R7000シリーズの油圧ディスクブレーキキャリパ。
STIは同シリーズのものを使用。
ブレーキディスクは前後とも同シリーズのφ160[mm]ディスクで使用。
ブレーキパッドはレジンタイプです。
レビュー時点で700㎞程使用。
コースはダートだったり舗装路だったり色々です。
まずブレーキの効きは申し分ない。雨でも問題なく効く。しかも、油圧システムの恩恵でレバーのフィーリングは極上の滑らかさでコントロール性も抜群。素晴らしいの一言に尽きる。
よく見ると、思いっきりブレーキレバーを握った際にキャリパが広がるのが分かるが、かといって剛性不足というかけでもない。
ピストンはセラミックのような材質で出来ており熱伝導しにくいと思われる。(自動車や自動二輪は基本的に金属製。) ブレーキディスクに焼き色が付くまでブレーキングしてみた事もあるが、ベーパーロックは起こらなかった。
異物が噛んでジャリジャリした時は軽く当て効きさせて掃除すれば即復活する。
ノーマル付属のレジンパッドは結構な粉を吹きますが、粉の影響で効きが悪くなったようには感じた事はない。粉は水をかけるだけで割ときれいになるのでそんなに気にはしていません。
このように優秀なブレーキキャリパなのだが、使用500[km]程でフロントキャリパの片側のピストンの動きが渋くなり、キャリパのセンタ調整でも対応しきれなくなってきたためオーバーホールしました。
キャリパは左右のアルミブロックを2本のボルトで繋いだ構造で、ボルト穴の一方(ねじの頭が大きいほう)がオイル流路を兼ねている。
キャリパを二分割してオイル流路に圧縮エアを吹き込めばピストンは抜けます。(ピストンを抜く工程だけ会社の工場エアを借用w)
分解後は清掃⇒シールとピストン側面にシリコングリス(ラバーグリスでも可)を塗る⇒シールを組み付ける⇒ピストンを押し込むという工程。
※自動車や自動二輪のブレーキと同じ整備工程です。
※注意事項はピストン側面に絶対傷を入れないことと、ボルトのところのOリングを忘れないこと。
ブリーディングは、分解時にキャリパ内のオイル流路を見たのでキャリパの向きをぐるぐる変えながらブレーキレバーをにぎにぎしてオイルを送り込んで完了させました。(ブリーディングキット未使用) ONE WAY BLEEDINGというエアが抜けやすい設計になっているので流路の形状さえ分かっていればこんな方法でも割と簡単にエア抜き出来るのは大変いいところだ。
再組立て後は片効きも解消し、100%性能を発揮しております。
~まとめ~
組立品質の影響か片効きしてしまったのは残念ポイントでしたが、基本性能は非常にしっかりしています。特にツーリングユースであれば大変優秀なブレーキだと思います。
私のように外れを引く確率は不明ですが、あくまでも組立の問題。運悪くハズレを引いてもしっかり組みなおせば完璧に性能が出るようです。
メンテナンスや分解はクルマやバイク(自動二輪)と同じですので経験者の方は道具さえあれば楽勝かと思いますが、既存の自転車整備(MTBは除く)のノウハウが通用しませんし、直接命を預ける部品なので、油圧いじり初挑戦の方は、誰かにヘルプを求める準備をしてから行う方が安心かなと思います。
価格評価→★★★★★(普通に単品発注しても、前後で10,000円前後)
評 価→★★★★☆(基本性能は非常に高い。片効きしなかったら文句無しの★5でした。)